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てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

書評― 民益論―われら官僚主導を排す 鳩山 由紀夫 菅直人

 

ブログ引越し&見直しの再掲です。元は10/01に書いたものです。

民益論―われら官僚主導を排す

民益論―われら官僚主導を排す

 

 

 続き。この書では現補佐官の古川さんが企画という形で名前を連ねていますね。高橋さんが過去官僚として菅さんを押さえ込む役目を果すとありましたけど、この人の考え方・経歴からすると官僚になってすぐ留学してやめてますから、過去官僚というのは考えにくいと思いますけどね。

 二人の対談形式、トピックごとにお互いの自論を繰り返し繰り広げていく形式になっています。


 政治が官に飲み込まれている現状の指摘。この時点では保保連合については自民党システムを温存するものとして否定的な見方をとっています。菅いわく内閣は国民に対して責任を持つのではなく、最高の国権機関である国会が負う―をとって、国会こそが行政・内閣に対して指揮権・監督権を持つべきだといいます。行政・官僚が情報を独占して勝手に決める。予算を執行する段階で行政が執行する際、その裁量権を生かして自分の権力に変える、旧来の自民政治家、土建族議員であり、それと結びつく官僚である。憲政の神様尾崎行雄はこの金権体質、政党政治は金・利権と結びつくということを見抜き、批判していた。そして行政は誰も責任を取らないシステムになっている。

 日本の社会はタテ割型で人材流動性がないから、改革しようにも外から引っ張ってくることが出来ない。阪神大震災で仏から瓦礫に埋もれた人を救助する犬が派遣されたとき検疫に一ヶ月かかるといって入れることが出来なかった。もし大臣に直接情報がいってたら超法規で即入国させたはず。官僚たちが情報を上げないで、結局一週間かかって無駄になった。O157のときも情報が上がってこず、局長を呼び、課長を呼び、課長補佐…と下へ下へ直接会いに行かなくてはならなかった。これでは到底危機管理など出来ない。

 農業はコメ価格維持ではなく、所得保障で伸びるものを育てる(ココで言及しているように、現在見られる政策はおそらく菅氏主導なのでしょうきっと。)薬事審議会・中医協の要請で値段が下がるはずの薬を手を変えただけで新薬として又高い値段で売る。
 行政府が立法府をチェックしようというのに委員会にある調査室にこの問題について調べてくれというと、省に聞いてくださいという有様で機能していない。だからチェックや提案などが出来ない状態になっている。行政監査院・国会調査権の形骸化、資料を持って来いといっても廃棄しましたとか、公開条例法でとか、守秘義務がといって持ってこない*1
 何故
行政監査院・国会調査権といったものが上手く活用されていないかというと、美濃部達吉天皇機関説を含めても、行政は国民の上にあり、誤るものではないという考え方があり、それから構成されていたから。内閣法八条で総理大臣は各大臣の命令をストップできるのにそれが実際にされたことはない。


 政管癒着の原因は政府委員制度にある。議員の代わりに政府委員という官僚が答弁をする。これを廃止して大臣が直に喋る。官僚並みの能力を政治家に持たせることが重要。大臣のそばには秘書官が一人だけで、政務次官も分離される。そこに役人が10~20人乗り込んできて洗脳する。到底政治家はかなわない。だから副大臣やスタッフを送り込んでそれを防ぐ。さらに副大臣にトレーニング・競争原理の場として人材育成につなげる。ここの評価が後の大臣に繋がる。当選回数の年功序列ではない*2。閣議10分、事務次官会議で全て決まる状況を打破しなくはならない。行政監視員をつくり、総務庁の行政監察局を潰す。


 東ティモールの独立指導者ホルタさんに日本の外務大臣も局長も会おうとしなかった。だから彼に国会でカネでモノは買えても尊敬は変えませんよと言われる。ただトラブルを避けたいから、総理はインドネシアで会ってませんからと告げる。覚悟が欠けている。鳩山氏のエコ感覚、経済成長至上主義からの脱却。

 政官癒着という、日本中総「甘えの構造」になっている。薬害エイズのとき、担当者は私の責任では在りません―と誰も責任の所在を明確化せず、責任を取らなかった。英のように地域と国会の別をしっかりできる政党政治の確立を。地域で政党が信頼されて、しっかり人材育成が行なわれていれば、政治家が地方周りなどに手を取られず政治に専念できる*3

 行政監視院法案を作成した。古川元久末松義規安住淳によるもの日本版GAO。

 

※んで、この鳩山さんと菅さんの本を読んでつれづれ書いたのが多分、↓。読む人いないと思いますけど一応貼っときます。

 

*1:これは現在の秘密保護法に関係する問題でもあるでしょうね、これによって文章出さなくていいんですから、省庁の権力は自ずと強まりますからね。

*2:と、まあいいことを述べているのですけども、実際は機能しませんでしたね。その失敗の本質・研究こそ見たいんですけどねぇ

*3:上の注と同じ、いいことを述べているのに、なぜこれが実現できなかったのか…。次の政権交代、与党になった時に本当に出来るのか?