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てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

政治資金問題の本質

過去記事の再掲です。元は10/12に書いたものです

政治資金を巡る報道

 政治資金を巡る報道って、羊を巡る冒険みたいですね。何?巡るしかあってないって?(^ ^;)

 

 小沢がやることなすことなんでも悪いと報道したいようで、党の資金を不正流用した!と新聞は報じている。しかし問題の本質はそこではない。巨額の金を配った=悪いという印象付けは極めていかがわしいやり方。

 

 政治に金がかかる=政党に金が集中する=各議員に配られる

 

このような当たり前の公式が成立する以上、何もおかしいことではない。これまでの政治史を見てきてもごく当たり前のこと、誰もがやってきたこと。これで一体何が問題なのか、逆に不思議になるくらい。

 

 論点はどこか?それは小沢氏が不正に流用したかどうかなのに、そういう論点、仕組みについての説明が一切ない。ということはもう、これ合法に決まってる。汚職・贈収賄というのは、特別に便宜を図って、その代償に見返りを要求するもの・受け取るもの。その構造を説明しなくては意味がない。なんとなく怪しいでは報道にならない。

 

 政治家が巨額の資産・資金を持つことがおかしい、政治に金がかからないようにすべきだというのなら、その背景である問題を論じなくてはならない。それを論ぜずして、巨額の金を動かしているなんて怪しいというのは悪質な印象操作としか言えない。報道機関が自分たちにとって好ましくない政治家の印象操作をするという風土はかなり歪んでいる、これでは健全な社会とはいえない。

 

 特捜という三権分立法治国家として疑問が残る制度を監視するのではなく、その後追いをするようでは尚更。報道は政・官と一定の距離を保つべきである。*1

 

 政治資金を巡る問題の本質

 報道の次は、政治資金を巡る問題の本質。問題が起こるには原因がある。原因は一体何か?政治資金問題の本質とは、それが発生する背景にこそある。

【政治に金がかかるシステム】
 政治資金問題の本質とは、政治に異様に金がかかることである。民主主義の選挙での原則は票=力。ところが現行法は旧時代の遺物。選挙で未だに巨額の金が必要になっている。

 

 政治というものは独裁→寡頭制→財産制→民主制、こういう段階に移るほど参与する人数が増えていく、開かれていくもの。*2

 簡単に言うと、一人が何でもかんでも決めると効率がいいので、また危機において意思決定を迅速に済ませる必要性があるので、政体は独裁になりやすい。しかしそれだと、弊害が大きいためにうまくいかなくなる。よって集団で物事を決めるようになる。何人かの有力者が合議を開く、合議制で決定するようになる。意見を反映させたい人数が増えていくと、政治・軍事の実力者だけでなく、金持ち・資産家層の意見を反映させるようになる*3。権力層に金持ち層の参入を認めれば、経済サイドでも上位の人間を抑えられて、その社会で実力を持っている人間が残らず取り込まれて支配システムはより安定する*4。前近代社会・国家はたいてい、独裁・寡頭制・財産制の混合モデルですね。

 現代になると、これが市民権を持つ一般民まで拡大される。無論、直接意思決定にまで参画はしないけども、政治家・政治に携わるものを国民が選ぶ。社会の上層・実力者だけでは政治・社会が安定しなくなる。中層・下層にも政治参加の道を開くことが大事になる。日本でも民主主義・選挙導入の時、投票権を持つには一定以上の納税額が条件だった。課税なくして代表なし原則ですね。税金と票の取引ですね。金=票、責任・義務と権利というのが民主主義の原理としてあります。

【日本の政治システム:財産政治】
 重要なポイントとして、民主主義を導入する際に自由選挙ではなく、制限選挙だったということ。これは本場英でも同じで、民主主義政治・選挙はいきなり誰にも彼にも開かれたものではなかった。最初は一定以上の資産家しか許されなかった。これをフェアではない、アンフェアなものと捉える人・論者ももちろんいるでしょうが、当時の政治や社会事情、共産主義の流れがあったことや、知的水準があまり高くなかったことなどを考えるとまあ妥当なところなのでしょう*5

 

 政治家を送り込む選挙で、一昔前ならともかく現代で階層によって制限があってはならない。下層に属する人間に著しい不利があってはならない。ところがどっこい日本の場合は財産制・制限選挙の遺物がそのまま残っている。金持ち・旧支配層が権力を握りやすいようになっている。やれ金をいったん預けろ・払え!だとか、選挙のたびにこれをするな・あれをするなと制限をつけて新規参入者、金を持ってないものが当選しにくいようになっている。

 特に戸別訪問、理・政策によって票を勝ち取るという民主主義の常道というべきものを禁止するという、中東かどこかの途上国を連想させる愚法・制度を設けている。こんなバカな規定、先進民主主義国で聞いたことがない。ツイッターが違反かどうかなんてやりとりは、聞いていて卒倒せんばかりでしたね…。風呂場でウンコして、良いの悪いのって言うぐらいのバカな質問ですよ。ウンコして言い訳がない。選挙をする上で特別な問題でもない限り、禁じられるツールがあるはずがない。

 政治家個人が政策を訴えるのに、アピールするのにネット使ってはいけないなんて北のような独裁主義国の発想!その考えは検閲に近しいものがある。常識では考えられないこと。しかし、悲しいかな。これがおかしいと大々的に主張する識者が少ないこと、少ないこと…。

 そもそもこういうものを廃止せよ!と野党がやるべきでした。なぜそれを社会党とかがやってこなかったか?それは彼らが無知無能だということもさることながら、運動を利権化させていたからでしょう。野党も利権組=利権第一の政治屋だったんですね。

 

 野党(与党もか?)にせよ、報道にせよ、まずやるべきことは選挙の自由化、自由選挙制度の導入に伴う政治に金がかからない制度づくりでしょう。それをせずして政治資金疑惑が消えることはない、構造的な汚職の発生はなくせない。日本社会にとって汚職は必然的なものにならざるをえないでしょうにねぇ…。

政治資金を締め付けて得をするのは?―利権組】
 んで、今回の政治資金規正法改正だとか、何とか、その発想はまず小沢=違反者という発想ありきのもの。今回に始まった話ではありませんが、まずそれが本当に有罪か無罪か、セーフかアウトか!?その前提を欠落して進めている。その時点で失敗することが確定している。確変7あたってから、レール動いて連チャン確率最低の2に変わってしまうくらい最悪ですね。

 原因を見て、対処をするのが本質でしょう。こんなのはヤブ医者のすること。とにかく風邪ですね。ハイ、クスリってことしか言わない医者ですよ。戦後ずっとこうだったでしょ?戦前もか。金持ち=悪みたいなバカな思い込みが延長した結果がこれなんですかね。

 原因は金持ちor権力者orコネもちのエスタブリッシュメントしか当選しにくいことになっている構造。庶民が政治家として出世するには角栄のように金を溜め込むしかない。金=政治力=票ですね。

 今回のことで、誰が得をするのか?旧来政治勢力、特権階級は別に世襲で連綿と権力を保てる。小泉ジュニア然り。世襲をすると旧来構造がそのまま引き継がれる、改革ファクターが社会から失われる。イオン岡田さんのように大企業のバックを持つ新興勢力ならともかく、今そういう社会を変えようという新興階級がない。

 せいぜい楽天ソフバンくらいでしょう。つまり新興階級が乏しい。今後も改革に拍車がかかることはない。こういう腐敗システムが続くことになるでしょう。

【小沢という政治家の本質】
 小沢の本質は二世の金持ちといっても、たかが知れた小金持ちですね。岡田さんとはダンチ。というか岡田さんは子飼いの部下を作らずにどうやって権力を維持する気なんでしょうね?絶対無理でしょ?政治力=議員を大量に送り込むのならば、金を持つしかないわけです。今の日本は。そうじゃなかったら、自民みたいに毎日党内造反で、政権すぐ潰れてしまうでしょう?今だって党内少数派の政権。そんなの持つ分けがない。

 小沢の本質はまさに小さいこと、『こざわ』なんですね。小金持ちに、小利権屋。金→票→権力に変えるために最小限の利権で済ませようとする債務整理屋みたいなもの。最少利権の最大権力とでも言いましょうか。こざわさんは小技を重ねて権力を取るわけです。だから政治資金を作る能力に長けているわけです。ありとあらゆる法の網を抜けて金を造るのですね。合法的に。それが人によってはダーティーに映るのでしょうけど。

 で、その小沢をつぶすということは、結局今までどおりのことをやりたい官僚利権、権限・権力を私権化するものたちの得になるって分けですね。彼は最少利権以外は全て叩き潰しますから(全てではないか)。

【自己の利権ありきで報道を歪めるジャーナリズム腐敗】
 こんな単純な構造がわからないなら、マスコミ止めてしまえ。というか、あえてやってるわけですから、彼らは既得権勢力=報道を利用して私欲をむさぼっているわけです。ジャーナリズムが利権化する。欧米の人々がこれを聞いたら、卒倒して道頓堀じゃないや、ヴィクトリア湖か、黒海ライン川ドナウ川あたりに飛び込むんじゃないでしょうか?

 政治資金改正で政治を改革・浄化するのではなく、悪化・利権温存を図ろうというのが今の流れですから、そして野党の自民も権力取れれば良いと、とにかくマスゴミに乗っかって非難をするのですから、こりゃ無理ですね。日本議会政治は。検察・メディアという民主主義の敵のために手を組もうと自民党が言ったら、もう即日政権交代でしょう。



 こんな簡単なことがなぜわからない自民党(´-ω-`)。今の自民党社会党になっていますね。第二の社会党。冷戦構造から完全に脱皮するために自民党再生は不可欠です。割れてから早くロジック・政策を発達させてください。自由主義も、民主主義もないのですから。

*1:―とまあ、過去にそんなことを書きましたが、今さら一応付け足すと、現在でも色んな政治家についての資金や疑惑が報道される。それについて、本当にそれが汚職といえるのか?我々国民は疑う必要がある、きちんとチェックする必要がある。マスコミの上っ面の報道、なんとなく怪しい・悪い人というイメージに騙されない必要があるということですね。

 怪しい・疑わしいというだけで簡単に政治家を殺してしまえば、損をするのは当事者である国民なのですから。金を受け取った=悪いやつ=いなくなったら社会が健全になるという単純な発想は厳禁。むしろそれを悪としていいのか?それで有罪になれば政治がもっと悪くなってしまうのでは?という慎重な態度、ワンステップ挟む必要があるわけですね

*2:一応書いておくと、必ずこういう段階を辿るという話ではありません。

*3:まあ政治・軍事の実力者が殆ど資産家と同義なんですけどね

*4:あとは宗教家とかありますが、まあ話が複雑になるので捨象しましょう

*5:結果、社会上層に有利な・アンフェアな政治制度であったとも論じることは出来るのでしょうけどね