てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

遺棄化学兵器処理の話

もう二週間たったのか…。後二、三日くらいかと思ったら日が経ってました。相変わらず全然進まないしね。ペタ・コメは復活できるのかしら?やっぱ、ブログは相互読者増やすべきじゃないなと今更気づきました(^ ^;)。狭くやっていくべきものなのでしょう。コミュニケーションはツイッターで十分です。ペタ返しは止めようと思いました。物凄いめんどくさいシステムですからね。一方的ペタつけで、殆どトラッカーです(笑)。アメブロは。リンク元URLで3、4件変なのあるがなんだろ?

 

 ヒョードル敗戦、おそらく引退の衝撃も書きたいですが、予告した化学兵器禁止条約(CWC)について、少し。この問題について与野党問わず、兵器処理という点で決着をするのは共通しています。中国に強硬的な、というか対米従属的な自民党ですら小渕内閣時代に、この遺棄化学兵器処理に賛同していますから。反戦平和のイデオロギーに浮かされて、戦後処理をいたずらに進めた結果と言えばそうなのですが、地雷禁止条約もそうで、日本と欧米を一律に同じ環境・文脈で解釈してはならないんですね。戦前から植民地に対しても欧米とは一線を画す、そもそも取り組み方の考え方が全然違いますから。人間として扱ってきた日本に対し、欧米は本当に国家どころか人間とすら扱わなかったですから、その欧米のアフリカ・中東・南米などに対して、日本のアジア政策をそもそも同一に捉えることが甚だおかしいと言わざるを得ないでしょう。無論大日本帝国時代である以上、帝国民以外の二等国民達には下等国民として扱われたのですが。

 

 そんなことはともかく、本質は日本外交の無計画性の一言に尽きるでしょう。この遺棄兵器処理は化学兵器禁止はABC(Atom Bio Chemical)兵器を包括して禁止していこうという国際社会の方向性に無闇やたらと乗ったのでしょう。日本としては北以外にそう困る危機を抱えているわけではない、念頭に迫っているわけではない。ですから、アホみたいに乗っかる前に、賛同する見返りを得ること交渉の材料にすればいいのです。

 中東だろうがアフリカだろうがまずはその当地の事情を重視するのが日本にとってふさわしい外交スタンス。なのに一体なにをやっているのか!?というか国際社会の意志と言っても結局通常兵器で圧倒的優位を誇る欧米、軍事的優位で外交を唯我独尊的に進めるアメリカの意志に他ならないんですけどね。どこまで戦略を構築せずに、バカみたいに乗っかる気なのか?外交・戦略放棄の従属脳にはつけようがありません。

 外交の基本は相手にクソ野郎と思われること、ドギツイ手を平気で交渉カードとして、テーブルに据えることです。左手は沿えるだけ、外交はゆする、たかるだけ。無論北のようなもの論外ですけどね。大国になっても小国の行動様式を引きずる日本のような馬鹿な国は史上例が無いのではないでしょうか?

 この大きな戦略、大枠になんの意志も無く従ったこと、その結果なのでしょうが、中国相手に自民、橋本・小渕といった旧経世会が乗っかったのは田中派時代からの中国とのパイプの問題かと思っていましたが、(もちろんそれもある程度あるんでしょうけど、)それ以上に外交利権になるからなんでしょうね。もうこの遺棄処理は変則ODAの様相を呈しているといっていいでしょう。何のためか分かりません。ヘリポートとか変電所とかわけ分からない部門までズルズル拡大していますから。OPCW執行理事会とか天下りというか腐敗の匂いがぷんぷんしますね。

 

 まあ、己も昔はこういう中国とのつながりを頭ごなしに、中国=脅威=敵という単純二元論脳からけしからん!なんて言ってましたけど、そんな単純な話ではない。もちろん今でも外務省の天下りや経済、建設かな?どっかの企業と組んで不正受注とかは反対ですが、というかそんなのは当たり前。未だに腐敗に手をつけないマスコミすげえよ。さすが八百長報じないだけあるわ(^ ^;)。

 中国共産党は日本のパートナーですから、中共CCPと人民軍PLAを分けて捉えなくてはならない。中国は野党すらないですから、そのような改革を進めさせないと最悪軍政になる。そして軍政になれば、国際政治を理解しない軍が暴走する可能性がはるかに高まる。不安定が増す。中国のような国家ではまともな対応だけ、外交だけではいけない。ある程度汚いことをやるしかない。そういう上でこういう腐敗ODAは許容範囲である。もちろん日本人の腐敗容認ではなく、相手要人に賄賂をたらしこむということ。

 つまり、いくらカネを中国に貢ごうがかまわないんですよ。ただし、そこに戦略性があること意志が残っていなければ単なる取られ損ですから。相手に貢ぐことで、しっかり外交カードを得ること、その代償として相手から何かを得ること。相手の開発に貢献するのは日本の外交・戦略から言って間違いではない。むしろ成功に近い。しかし現今を見ると民主でも自民でも単なる貢ぎ損になりはしないかという懸念がぬぐえない。このケースはそもそも、中国に引渡し、遺棄したのは中共だろ!っていう疑惑があるんですから、それを決着させないで進めるのは筋が通らない。その上で、こちらが恩を売ってるんだぞ、とやらなければ意味が無い。

 日本のODAで中国は発展した。これをしっかり中国人に理解させなくては外交にならないでしょう。小沢さんはとりあえず、交渉相手・実力者として中国から認識され、高い信頼を得ていますから、早く政権についてそれを進めてほしいですね。そこをしっかり認識されていればいいのですが。現体制、そして報道尖閣での領土のゼロサム報道ではなく、むしろ尖閣で強硬に出なかったのなら、交渉ルート、どうやって外交を進めるのか整備をしっかりせよといったり、譲歩したことで中国から何を引き出せたのかに注目すべき。今なんか、ようやくほとぼりが冷めて中国が下手に出る時期でしょうから。まあ菅さんは死んだとみなされてますから、何もアプローチされないですけど(笑)。

 

 地雷もそうですけど、結局地雷禁止して先進国からの輸出はなくなってもより質の悪いものが出回るようになっただけ。という笑えないオチになっているようです。結局自分達が悪いんだ!なんていう目をキラキラさせて善意だけで動いてもどうにもならんということでしょうか。テロ組織にお金が落ちて、そしてよりテロが手に負えなくなると。NGOあんだけ騒いだの結局なんだったんだってなりかねないんじゃ?投げっぱなしになってないでしょうか?それよりもっと経済開発支援してやるほうが先では?まあ専門外もはなはだしいので止めておきますが。

 

 自民にしろ、民主にしろ、外交分かっているな~というひとが本当にいない。結局利権になるから、自分の利権と関係ないからそれで、どうでもいいやというのが、この遺棄問題の発露なんじゃないでしょうか?戦略視点があれば国際的な流れにバカ乗りにはならないでしょう。本来自民が賛同したときに民主がおいおい、と突っ込むはずですからね。民主政権になってずさんなODA見直されたとは到底言えませんからね。

 まあ民主党A運動が起こってる時点でさもありなんでしょう(自民時代の政策なき派閥争いに比べれば日本政治も進歩しているとはいえるんでしょうかね?)。二大政党の片方が何でもかんでも望ましい外交やるとは思えないですが、少なくとも官僚おもねりありきの政治家がいなくなってくれればねぇ。しっかりした政治家主導に変わるんですが…。事業仕分けやりっぱなし、予算組み替えないではそんなもんでしょう。

 利権というものは絶対になくならないものですが、少なくとも最小になるようにしてくれないとね。戦略不在ってことは国民不在ってこと、外交こそ国民不在な気がしますがねぇ。まあその国民から政治家が生み出されないですからね。こんな閉鎖言論空間じゃ。国民不在ってのは、メディアがバカみたいに使うから使ってみたんですけど、メディアこそ国民不在なんでね。まあ革命の一丁目一番地はこのメディアなんですけどね。ここさえ変われば急速に国民意識が変わりますからね。なんか関係ない話しに行きそうなんでこんなところで。

 国際的流れに官僚が乗っかって利権を絡めて物事を進める。まあ利権政治の王道。これにマスコミ・政治家・国民がノーを突きつけないと殆ど絶望的な結果になる。これに自民は利権で、民主は中国だからでスルーした。こんな感じですかね。戦略なき相乗りが最も空恐ろしいなあ…。