てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

書評― 琉球秘伝古武術 手(ティ)を使う!/城間 啓史郎

琉球秘伝古武術 手(ティ)を使う!/城間 啓史郎

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を読みましたんで、感想でも書こうかなと。秘伝連載中から注目して読んでいたので、そのまとめを載せているので、まあ今さらって感じでもありますけどね。城間さん、若いイメージがありましたけど、結構としいってるのかな?

○各関節のウェーブ、波にして伝える。ひとつの技に固執しない、こだわらない。楽しむ・遊ぶ感覚が大事。

 師はシャドーを傍目で見て、今やられたぞと、シャドーをやってる自分にしかわからないはずのことがわかった。それは僅かなもたつき、身体にその兆候が現れているから、傍目で見ていてもそういうことがわかる。突こうとすると防がれる・隙間に入っていく感じで付くと受けられない。必ず人間には隙間がある。動けば隙間ができる。隙を突こうとすれば自ずから関係性が変わり、相手から崩れていくようになる。タイミングではない、向かい合うこと、見る・判断する・行動するの前2つを省く。

○心が緩まなければ、身体は緩まない。肘も体幹の1つとして考える。足から伝わった波を胸・肩どまりだから弱い。肘まで流れるようにすると貫通する。

○骨盤を縦に使う。ガマクのはなし。骨盤を落とすと地面に突き刺す感覚がある。骨盤で動くと足で蹴ってないから、反動・おこりが見えない。

○箸の重さ、無駄な力み=先読みを行なっている。先読みをすれば予測が外れた時無駄な動き・反応になってしまう。必要以上に普段から人間は力を入れて動いている。それを止めること。つま先のチカラを抜けば車になる。最後の最後まで生き抜くことを諦めるなという師の主張。

○握るときは開く感覚で握る。貫手を相手に押し返してもらい、体幹まで力がつながるようなところを探すと浸透系の力の使い方がわかる。

○受け入れることの大事さ

○攻撃はない。変化への対応性を養うのが目的で攻撃を目的として型をやらない。敵愾心がなければ、技に無理がない。

○移動する、動く文だけ、元にいたところに隙間が生まれる=死角。人間には拮抗筋がある。極限まで動くと、筋肉にロックが掛かる。一部でもこのロックが起こると全身に波及して体全体が固まる。関節を曲げ切るとそこにロックが掛かり、隙間が生まれる。身体のそれと別に意識のズレというものもある。予想と外れれば、そこに意の隙間が生まれる。

○こちらから技をかけるのではなく、相手にしてもらう。相手は自滅していく。相手に当てさせたと思わせる。足は引いて、上体は残しておく。いわゆるスカすというやつか。

○苦しんだ友達や母の話。小学生の時いきなり中学生に襲われて友達を見捨てて逃げてしまった。理不尽な父の暴力など武道のきっかけの話。いきたい方の逆へ行く。三戦でまず進む方向の逆に足、体重を移すことで本来の動きより体幹を素早く送ることができる。

○指の動き、体幹だけではなく、指の意識は技を向上させる。

○勝とうとしなければ指相撲で相手が腕でも勝手に崩れていく。

○向き合うことで自然に後ろの相手に対する感覚が身についた。ナニもしなくてイイ、後ろから相手が来るなら、その空間から離れるだけ、遊ぶつもりの感覚。勝つ気がないから、相手が来ればただ避けるだけ。それだけで十分に対応することができる。

 想いがなければ武道は歪んでいく。

○舞の話。捏ねり手、方向転換をスムーズにする。中指を支点にして手首を球状に回す。ムネから行く。腕はムネからつなげる。

―とまあ、気になったところの簡単なメモ程度ですが。向き合うことが日野さん、箸を持たないのが握りの話でしたように、また脱力でもあり高岡さんを連想させますね。つま先の力を抜くと足が勝手にコロコロ転がっていくものだなんてのはまさに新速歩行術とかぶる所があります。体幹はさしずめ胴体術にでもなりましょうか?武道系はどうしてもやること、主張が同じになりますよね。まあ、内家拳的な拳法を目指すゆえ必然といえば必然でしょうけど。

どっかで秘伝の感想のときに書いたと思いますが、山村先生の話。多分宗教家なんでしょうけど、未だにこういう人がいるんだなぁ~凄いなぁと思いましたが、どうでしょうね、武道関係のこういう本で、そういう個人的信仰をここまで強調した本って見た事無いですね。合気道だと、精神面・宇宙と一体的な話をしたものは結構ありますけど。宇城氏の気もそういう方向ですし。

結局心身一如ですから、精神・メンタルをどうするかという話になるのでしょうけど、武道の上達を求める人はまず技術論に注目しますからね。こういう話をすると敬遠する人も多いのではないでしょうか?柳川先生は剣道家のインタヴューっていうか質問をして、神秘体験を数多く集めていましたけども。

個人的にはこういう空手は好きなので今後どのくらい展開・広がりを見せるのか期待したいですね~。今規模どれくらいなんだろう?