てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

軍隊の指揮官に必要な能力はコネ、顔が利くこと

 小学生の遠足と軍隊の行軍をなぞらえる、同列に論じるツイートを見てふと思いついたことがいろいろあったので感想。

 小学生の遠足と軍隊の行軍全然違うと思うんだが…。中国古代の軍隊というのは、一人一人の兵士と契約しているわけじゃなく、小部隊毎との契約。集団単位で契約している。だから、そのトップ・部隊長の統率ができるかどうか統率能力=指揮官の能力となる。そういうのって、無論統率能力も絡むのだけど、能力というよりキャリア≒コネがモノを言うと思われる。よく老人が優れた指揮官として活躍するのはこのため。

 どうみても死にかけのジジイだろ、こんなヤツが戦場でまともに戦えるのか?指揮命令下せるのか?というような年齢のおジジでも、見事な戦績・結果を出すのはこのため。部隊をどれだけ見事に動かせるか=部隊長に顔が利くか。そのレベルが高い年長の指揮官が重宝される・結果を出すのはごく当然。

 中国は血縁集団、地縁集団で自衛集団を形成しますから、その集団の利益保全が第一。田豫なんかみんなが慕って「どうしたら安全に私達の身を全うできるのか教えてケロ!リーダーになってケロ!」と担がれたのがいい例ですね。ああいう風に集団を統率するボスについていく。あれ?田豫であってるか?忘れたわ(^ ^;)。そのボス達との関係性がどれだけあるかが重要。当然長く生きてれば生きているほどパイプ・コネというのは太く&広くなってい

 年功序列というシステムが評価される最大の理由といっていいんじゃないでしょうかね?この人脈という能力は。まあ全体の安定性、社会の安定性に貢献するってのが一番かもしれないですが。

 戦場での戦歴が高ければ高いほど、それだけ顔見知り=知っている人間が多くなる。この部隊は出来るor出来ない。またこの作業に適しているが、これには適していないなどの判断も才能も重要だが、能力が同じなら、そこから先は経験の部類に入る。

 若い天才指揮官が老練のベテランを史上なんども撃破しとるやろ!おかし!燃えねえじゃねぇか!?と思う人がいるでしょう。そういう時は運・偶然のファクターが働いた時、そういうケースと、根本的な変革の時です

 何より重要な戦術の革新ですね。新スタイルの導入でキャリアが無効化される。そういう時にはかえって経験が仇になってしまって、若い新指揮官に敗れます。軍隊は前例踏襲主義、戦術を踏襲して固執していますからね。なかなかモデルチェンジができない。宮崎教授が劉備陸遜は、「年の若い指揮官が勝つものだ」っていう表現していたのはこれによるでしょう。

 史上の英雄が大業績を上げるのは、この新戦術で戦場のキャリア無効化して、相手がそのノウハウを身につけない優位のうちに占領・統治・支配をするわけですね。

 というわけで、そういう顔・コネといった点で袁紹の政治キャリア・政治資産が豊富だったという点は、即すなわち軍事指揮能力の高さに換算されたんでしょうね袁紹華北でその顔を利かせる様になったのと同様、曹操は河南でその顔が利くようになっていった。そういう軍団の隊長達が曹操を担ぎあげれば、曹操はそのまま動かざるを得なかった。

 何よりキャリアといった点で袁紹は一個上の世代・年代の同僚とのパイプを持ってる。曹操は10歳くらい下の世代とのパイプで、その人たちのリーダー。袁紹がいる以上、袁紹曹操は揺るがないけども、もし曹操が勝てば上を排除できて、出世チャンスが広がる。しかも巧妙に立ち振る舞えばその後の出世チャンスがゼロになることはない。ローリスク・ハイリターンだったわけです。超積極的に加担すればまた別でしたでしょうけどね。積極的に反曹操!とやらなければいけない事情はなかった。勝ったら美味しい、負けたらそれから袁紹に媚び売っておk。あるいは官渡抜かれた後に残党狩り協力でいいしね。

 軍隊指揮官のキャリア=コネ=政治資産の重要性の話でした。