てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

徴兵制による9条改正スピンオフ説と軍隊公共事業説


 徴兵制ネタは関心が高いのか、アクセスが多かったので続きを*1。他にいろんなことが言えるのかもしれないので、別な理由を3つほど考えてみました。①九条改正のためのめくらまし、②軍隊による失業の受け皿、③PKOやPKF用、あとは女性徴兵なんていうのも言ってるんで、少子化対策のお見合いパーティー説?

 ①九条改正が今の自民党・維新の一つの安保政策のキーとなっています。それをやるために、あえて徴兵制というメリット、現実味のない制度を提唱する。スピンオフに使うわけですね。殆どの国民が九条と徴兵制、どっちが嫌かといえば巧者なわけですから、取引材料として利用して、九条改正をやりやすくする。

 どうも、徴兵制を施行するのは難しそうだ。だから、話し合いや諮問委員会レベルで検討する段階で終わりにする。将来的にやりま~すレベルで終える。与党内の反対や、何より野党の反対を丸め込むために、「わかりました。徴兵制は辞めます。ただし、九条はおねがいしますよ」というロジックを持ち出せば、野党としても最悪な方をストップできたということで顔が立つ。国会内で野党としての働きをしたというメンツが立つわけですから。

 まあそういう国会戦術的な性質があるんじゃないかな?と思います。

 ②失業の受け皿。今の不安定な状況、下層の底抜けが問題になっています。セーフティーネットとしてのベーシックインカムなどが整備されない限り、親と同居しているから食って行けている世代は、親が死ねば当然生活困難になりますからね。今後ン十万という生活困窮者が爆発する可能性があると言われていますしね。当然治安問題などいろんなリスクにつながる。そのために軍隊という雇用で吸収する。つまり、全員が全員まるまる徴兵しようというのではなく、ちょっとした受け皿だったり、ベーシックインカムや経済再建ができてない時の他の策として選択の余地を残しておくという考えですね。

 まあ、それに伴ういろんな施設・制度などを拡大していくという、当然軍隊関係の利権というのもあるでしょうね。変則の公共事業のようにしてやると、まあ今の中国なんか軍が企業していますし、そんな感じですね。どう考えても資本主義の原則に反する愚策ですけども。老人、保守親父層にもウケそうなんで票田としてっていうのもあるかもしれません。

 ③PKOなど、日本の軍隊というのは非常に質が高い。強い、弱いという以前に(もちろん強いですけど)規律がある軍隊というのは世界中どこでも評価される。日本人の公共性というのは軍人向き、サラリーマンは兵隊と言われた時期がありましたし、事実そうですし。言われた任務をただ正確にこなせばいいという特性とピッタリ適いますし、比較優位で日本の軍隊が世界中の治安維持に引っ張りだこになってもおかしくないです。
 義和団の乱のとき、駐留した日本軍の規律の高さが、頼もしいパートナーとしての評価を高めて日英同盟にという話は有名ですよね。アメリカの不人気の一つに兵士の規律の悪さ、現地で問題を起こすのと全く対蹠的ですね。別な話、日本がこの分野で貢献することで外交力を増して、沖縄の米軍を撤退させるという図式も見えるのですが、なかなかそういう声が上がりませんね。鳩山時代の沖縄の関心は一体どこに消えたのでしょうか?まあ、原発が争点になっていない今、さもありなんという感じですが。

 おまけに余計な話として、女性の徴兵も検討されているとか…。何の質の悪いジョークなのか、男女を別にするといえど、軍隊という共同体の中においたら学校みたいになって別な問題が発生するに決まってるでしょうに。「部活化」して別の面倒くさい問題が発生するでしょうね。学校の延長で地域ごとに下層を集めて地縁を形成する、コミュニティ化するつもりなんですかねぇ?お見合いパーティー少子化対策にしようとか?キャンプみたいに辛い体験を共有することで愛情を育むというやつ利用するんでしょうか?新郎新婦の紹介でスライドショーで軍事演習が出てくる時代になるんですかねぇ…。せいぜい介護兵みたいな形で留めればいいと思いますけどね。看護婦資格(もう今は看護士かな?)も取れるようにして、その人手不足解消に貢献する形にすればいいのに。

 団塊の世代ゆとり世代とかありますが、兵役世代が出てきたらどうなるんですかね。就職したら、新人類なんてレベルじゃなくなりますけどね。最近の中年は兵役を知らんから全くなっとらん!鉄拳制裁だ!なんて軍歌を忘年会で強制的に歌い出したりしたらどうするつもりなんでしょうか?月月火水木金金とか言い出してね(笑)。

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歌劇《ビリー・バッド》作品50: 「無敵号!こちら徴兵隊!」