てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

2012年 第46回衆院選選挙分析

 ※注、本論では主に一つの指標として比例票=政党のパワーとして計算しています。無論比例区小選挙区が別物であり、小選挙区を制するものが衆院選を制すという図式になっているので小選挙区分析のほうが重要なのは言うまでもないのですが、前々回、前回、そして今回の選挙を分析する上で一つの有益な示唆・分析材料となるためにあえて比例を取り上げています。そこのところのご理解をお願いします。

【ブ厚かった一位・四位連合の壁】

さて、衆院選の得票を見てみると

①自民  1660万57議席  小選挙区237議席

維新  1220万40議席  小選挙区14議席

③民主  960万30議席  小選挙区27議席

④公明  710万22議席  小選挙区9議席

⑤みんな 520万14議席  小選挙区4議席

⑥共産  360万8議席   小選挙区0議席

未来  340万7議席   小選挙区2議席

 (注、数字はすべてWikiを参照しています)

 比例票を見ればわかるように、今回大勝した一位自民と四位公明は①1660万+④710万=2370万という数字を積み上げました。

 対照的に二位維新と三位民主が選挙協力をしていたのならともかく、分散して戦ったのですからそりゃそうなりますよね。今回②維新と⑤みんなの選挙前の選挙協力が話題になっていましたが(最後はじゃんけんで決めればいい発言で破談になりました)、もし協力体制が整えられていたとしても厳しかったということが言えますね。

公明党が2012年第46回衆院選を決めた】

 今回の選挙は低投票率に、第三極の分散化、②維新⑤みんな、⑦未来と無党派の受け皿が割れてしまったこと。それ故最大の政治組織・集票力を持つ公明党がその威力を発揮した選挙になりました。公明党が自民を与党にしましたね。

 維新とみんなの総得票数は、②1220万+⑤520万=1740万ですからね。自民単独の数字を上回ることはできても、自民=公明体制を超えることは出来なかった。しかも公明党というのは創価学会の組織票であって、その他の無党派を受け入れることが出来ない政党であるから足し算をして計算できますけど、仮に維新・みんなの協力ができたとしても、協力をしてくれた選挙地区で協力相手に票が流れるとは限らないですからね。その政党がないのなら、自分はこっちの政党がいいと流れる余地がありますから。それくらい特定組織票・組織団体というのは意味合いが大きいということです。第四位の政党とはいえ、日本の政治を左右する・動かすに値する公明党の重要性が如実にわかりますね。

 まあ、実際維新とみんなが合流していれば、その規模から言って政権交代可能な数字となったので投票率も上がり、無党派の受け皿となって、さらなる上積みが期待できたでしょうけどもね。マスコミも次の与党か!?と報道を盛んにするでしょうし。そういう点で太陽の党との合併はみんなの党との合流を難しくしたのでかなりマイナスポイントと言えますね。石原票というのもプラスされたでしょうが、合流を不可能にしたという点でマイナスの方が大きいですね。

【余談:暴走する橋下、彼の狙いはどこにある?】

 今回維新は実は敗北でした。後述しますが、もし今回の選挙で政権を取りに行くつもりなら選挙戦術の失敗、大敗と言わざるをえない惨憺たる結果と言えます。己は今回は全国区での選挙は初めてであるために、捨て石だと見ていました。維新は橋下ベイビーズと言われてキャリアが浅いですから、勝利よりもそこそこの数を取って、大臣ポストを確保して経験を積む。それが橋下、新政党維新のベストな選択だと思ったんですけどね…。彼は連立する気がないという…。彼の狙いがよくわかりませんね(参照:【選挙ネタ①】 橋下ベイビーズならぬ石原シニアズ)。

 巷でよく言われているように後ろに竹中平蔵がいるから、結局小泉になる。アメリカの操り人形だ!というのはたちあがれの合流見てもそれ一筋で行くものではない事がわかります。たちあがれの代表的存在、平沼氏が郵政民営化に反対して離党した人物ですからね。Mr抵抗勢力ですから。彼が二代目小泉になるとしたら、小泉さんと同じ清和会系統の石原さんだけを取り込んで、石原さん引退と同時に平沼さんをポイ捨てする形になるでしょう。橋下氏は構造改革路線ともう一つ安保・「保守」政治家という二つの顔・ペルソナを持っているという性質には注目すべきかと思います。その保守面の発露が今回の太陽の党との合流ということですからね。

 案外、小泉さんは靖国以外ろくな「保守」政治家の発露がなかった。小泉以上のリーダーになるためにより強行な「保守」政治家として印象付けようという戦略なのかもしれませんね。小泉以上のリーダーになるなら、それが必要だと考えていてもおかしくありません。まあ、構造改革が小泉のやるような既得権に手を付けないニセモノ路線だったら国民としては溜まったものではありませんが…。

 まあ、それは本筋でないのでおいときます。いずれ語ることもあるでしょう。余談失礼!

【前回、前々回の衆院選投票率と政党の獲得票】

 44回(いわゆる郵政選挙)―投票率は67%。自民2580万、77議席 民主2100万61議席小選挙区は218VS52の大差で自民。ちなみに公明898万でほぼ900万23議席、共産490万9議席

 45回(いわゆる政権交代選挙)―投票率は69%。民主2980万87議席(※1)、自民1880万55議席小選挙区は221VS64の大差で民主ちなみに公明800万21議席(※2)。共産党490万9議席

 民主とも自民とも一線を画したみんなは300万3議席小選挙区での議席2を取っている。この民主党ブームの圧倒的不利な選挙で5議席を確保して政党要件を満たしたのはさすがとしか言いようが無いですね。

※1―与党系として社民300万と国民新120万があった。連立参画はしなかったが新党日本52万(前回は164万)、新党大地43万(こちらは前回と同じ数字)もあった。

※2―公明も共産も小選挙区での議席はなしで前回の公明は8議席取っていた。共産小選挙区獲得無しは変わらず。

44回と45回の選挙結果からわかること―対自民大同盟】

 44回と45回の選挙結果を見てみると、歴史的政権交代が起こった選挙では民主系全体で計3500万、対して自民はみんな(300万)が外に出ていってしまったこともあり計2700万という数字で800万の差がついてしまった。だからこそ政権交代ができたとも言えます。44回の選挙でこの数字を持ち出さなかっのは自公の3500万に対し、民主2100万とあとは選挙協力も出来ずに巨大な自公というラスボスに個別粉砕されていったという図式だったからですね。まあもちろん多少の協力はあったのでしょうけども。前回の小泉郵政選挙での大敗あってこその大同団結、ナポレオンの対仏大同盟のような形で対自民大同盟が建設されたという図式でし

 面白いことに政権をとった連合は計3500万で共通してたんですね。郵政選挙で敗北した側も大体2700万に近い数字ですし、一つの運命を分ける数字になるのか?というアヤを感じる数字です。―ですがもちろん今回の数字とはかけ離れた形になりました。前述通り自公で2370万、対して野党は残り5つを足すと3400万、共産党選挙協力しないと考えても大体3000万。つまり前回のような対自民大同盟が建設されていたとしたら、自民が勝つことはまずなかったでしょうね。

 このこと一つとっても、もし自民が次の第47回衆院選までに致命的なミスをして、国民から怒りを買って「自民だけは絶対に嫌だ!!!」ということになって、野党が選挙協力をするだけで、次回も政権交代は確実に起こるという状況にあると見てもいいのです(もちろん鍵は小選挙区であって、そこの調整に失敗すれば自民がそこそこ勝って連立政権の一角に何とか残るという結果もありえます)。

民主党敗北の要因―同盟網の崩壊】

 つまり46回のこの選挙で与党民主党は有力な同盟軍を次から次へと離反させてしまった。社民が抜け、国民新が亀井パージで骨抜きに…と同盟軍が死に、かつ同じ内部から離反を招いてしまった。というか貴重な同士をミスミス離反させたこと。正直もうちょっとうまくやっていれば小沢軍を離反させずに済んだのに内部離反を防ぐどころか、それを後押ししてしまったのですから…。そりゃ負けますよ。何を考えてるんですかね?

 仮に己がこの民主党軍の指揮官の一人であって、小沢軍の離反を肯定するパターンがあるとしたら、たった一つだけ。それは主敵自民党公明党同盟を二度と形成させないように離間させておくこと(離間の計)。これが成功して、二度とその強力な勢力が形成されないようになったら、民主党軍内でも色合いが違う内ゲバ、少数派パージ・粛清をやるでしょうね。元々小沢軍は外様ですしね。

 割って支配する―これこそ統治者の鉄則・黄金律ですね。これが出来さえすれば、もはや自公遅るるに足らず。最優先すべき課題は主敵の撃破。なのにその最優先事項を放棄して、自公離間の計が完遂していないにも関わらず、内部粛清に走った。畢竟、これが全てですね。優先順位を履き違えたこと。このような愚策を選択決断した、民主党指揮官は万死に値する愚者ですね。己が小沢支持者であるないにかかわらず、不合理な決断ですから、意味が全くわからないんですよ…。なんで?としか言いようがない・理解できないんですよね…。

 ①自公打倒、特に主敵自民が大票を得られないようにする。自民A・自民Bのような形に分裂を誘う(無論少数派の自民Bを連立に引き込めばなお良い。重要なのは巨大戦艦自民号・自民大艦隊を分かつことで、小舟の与謝野なんかを引っこ抜くことではない。ありえない。この選択はアホとしか言いようがない)。

 ②公明を中立に置く。ベストは民主との連立&選挙協力。今まで憎い敵のパートナーだったが、それが逆にこちらの味方となってくれるならこれ以上頼もしいことはない。仮に今回の選挙なら900万+700万VS1600万端数を入れれば③④連合でトップの自民を上回れる可能性すらあった。これまでの経緯から考えると最も巨大な戦力を誇る自民と同盟を組んで安定して政権に就きたいと考えるに決まっているから難しいことは確か。だからこそ簡単に連立できないような戦略を考えるべきだった。

【今回の民主選挙は内ゲバ選挙】

 自民を分裂に追い込む、強力な片腕・右臂公明を絶つ―これこそ民主が行わなくてはならない戦略だったはず。何故これを放置したのか?一体何のための政権与党だったのか?戦略を考えるべきブレーンは誰なのか?この四年間一体何を助言してきたのか!?さっぱりわからない。

 そしてそのやるべきこともやらずに、小沢=未来の党を分裂して追い出してしまった。これは内部に異論を抱え込むよりスッキリしていいという見方もある。ただ、重要なのはこのあと、離党者を出したあとの対応が確実にまずかった。それは分党を認めなかったこと。

 仮に小沢系が党を割っても、彼らは対自民同盟の重要なパートナーだったという経緯がある。民由合併とは自民に勝てないからこそ小沢が条件をすべて飲んで合流したという過去がある。今後の主敵大戦艦自民に立ち向かっていく時、せめて友軍として協力できる状況に置かくてはならない。勝負の結果如何では、同じ連立政権のなかに入る可能性だってあるのだ。特に参院での過半数を確保するときに結託できなくなってしまって、最終的に内閣が崩壊するかもしれない!なんていうことを考えておけば尚更だ。

 にも関わらず、刺客を立てるなどと馬鹿なことをやってミスミス民主VS未来で自民の政権奪還の後押しをしてしまった。野田総理が一貫して自民VS民主の図式、どちらがリーダーに相応しいのか!などと言っていたが、こんな図式で一体どうやってまともに戦えるというのか?自滅しに行ったとしか言いようがない。たとえるならところかまわず人間に戦いを挑むノミですね。言うまでもなく、ちっぽけな虫けらのノミのとった行為は勇気とは呼べません。あるいは自民という大敵に合戦を挑んでおながら、その途上で味方になるかもしれない小城に攻めかかって挙句被害を出して、合戦上についたら容易く粉砕されたようなもんですね。戦下手にもほどがありますよ。

 960万+340万で共同戦線はって1660万に挑むならともかく、960万と340万で戦い合えばそりゃ負けるに決まってます。民主党が取らなくてはならなかった割って支配する―戦術的に言うと分断して確固撃破する。そを逆に向こうにやられているんですからね。バカ丸出しです。

 考えられるのは自分達内部の強硬派、それらを生贄にして差し出すことで相手の傘下に入れてもらう、配下になるという選択ですが(事実自公民という選択はそれ事実上の降伏ですからね)、そもそも民主党という政党を考えてもそんなこと出来るわけがないのに、何を考えているんですかね?そりゃ国会じゃなくて談合だろう。国会内で談合やったら議会政治=民主主義にならないことくらいわからないのでしょうか?(´-ω-`)はぁ~

 誰かさんが「熟議の国会」なんていうフレーズを唱えていましたが、それは談合して死んでいる民主主義にとどめを刺せ!ということだったんですね。わかります。そりゃ憲政の常道がわからない人達だもん、憲政=ルールに則って苦難の道を一歩一歩地道にやっていく、自民が潰してきた民主主義を再生していくことなんて出来るはずないよね。そりゃ野党も共同責任ですわ。自民が出来なかったことを民主に出来るはずがない、わかるはずが無いですよね。

 全然終わらん、多分これで半分か三分の一くらい。仕方なく続きます…。何時間かかんねん… (´・ω・`)ショボーン。