てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

石破茂の野望、第二の小沢一郎路線

 石破さんが現自民内で足場固めに奔走する中で、ポスト安倍として次の総理を虎視眈々と狙っているのは誰もが知る所。自民党改革派の長である安倍政権が滅んだあとは、待っているのは石破を中心とした官僚傀儡政権。*1

 前回の安倍政権崩壊後あっという間に骨抜きになっていった政治が民主党への政権交代を生んだことは記憶に新しい所。言うまでもなく小沢失脚・鳩山政権瓦解後の民主党が以後、決して官僚主導から離れなかったことを見ても明らかですね。安倍政権の後は何人の総理がコロコロするかわかりませんが、まず安倍以上のリーダーは自民党からは出てこない。羊頭狗肉で国民はずっと犬の肉を食わされ続けることになるでしょう。

 さて、そういう図式を考えてみると石破さんは今か今かと安倍政権の失脚を待ち構えるだけの姑息な人物に見えますが、実はもう一つ石破茂に別の選択肢があることに気付きました。それは第二の小沢√・路線。

 というのも、安倍さんがこけてシメシメわしが総理ジャイ!√だと、確かに総理にはなれても、間違いなく「また自民のコロコロ総理政治かよ…」となって、自民党への支持率は、ごっつり落ちます。いうまでもなく、今の政治はアベノミクス頼み。それへの期待のみで持っているものですから、それがダメになったら、自民の求心力はあっという間に落ちます(そして多分そうなるでしょう)。*2

 安倍政権崩壊という状況で、政権を引き継いで、アベノミクスは継承&成功なんてことはありえません。石破さんは総理をやれたとしても、政治権力を握り続けることはできないのです。権力の中枢にあるのはおそらく一年とか長くて二年でしょう。

 であるならば、後釜として総理になって自民党の長老の仲間入りをするよりも、第二の小沢となって、政治改革を訴えて自民を割る。かつての小沢のように行動をするという選択肢があります。

 以前書いた
維新の次なる戦略―ウルトラCは民主、労組の吸収 と合わせて、考えると、橋下+前原だけじゃなく、そこに石破が乗っかって政界再編とかになれば、調度良くなるんですよね。労組手動か、それとも自民の土建関係などの組織を取るかで、また話は変わってくるんですけども。結構面白い話。ポイントは橋下=石破ラインになるんですけどね。橋下さんは安倍デレだけども石破さんとのライン・パイプがちゃんとあるのかないのか不明ですから。

 もう自民はダメだ!という流れに乗って、政界再編を!と舵を切る。自民を割って2~3割でも離反させれば政局を流動化出来るから、一回総理をやるよりは長く影響力を保てる。勝負師であれば、一時の栄光よりも、長期の活躍を狙って動くはず。そうなると失敗して官邸を去る安倍さんと組んで、彼を仲介にして橋下さんとくっつく&政界再編主導という流れでしょうかね。

 まあ次の首相を狙ってると考えるのが普通ですけどね。そうなったら面白い。ポイントは彼に他のいろんな政治家と関係を築く能力があり、先の先を読んで行動する政治家かどうかという所。ポスト安倍の流れを読んで勝負できる基盤があるかどうか。自民じゃなきゃいやだい!という派閥ではなく、石破&政策についていく!という政策集団を形成できているかどうか。まあ民主の例をとっても、そういう風に行動できそうな感じはしませんけどね。いずれにせよ面白いポイントだと思います。*3

*1:というか、もうこの時点ではとっくに改革派の仮面は室伏広治ハンマー投げバリに投げ捨てていますね。石破茂の方がまだ官僚傀儡政権のベクトル・性質は弱まるでしょうね。石破政権のほうが確実に安倍政権よりマシになる。この点誤解を招くと言うか、見通しの甘い分析でしたね、ここ。

*2:安倍→石破ルートというのを当然かのように書いていますが、まさかの長期政権と石破茂という一度党を割った、裏切り者という経歴を長老たちが許さない。長老政治である自民党政治下で、石破茂総理なんていう目があるはずないというアタリマエのことを書いていませんでしたね(^ ^;)。というか、まさかなんの取り柄も能力もない、一度ケツを割った安倍政権がまさかずっと続くことになろうとは…。そんな恐ろしいこと考えもしませんでしたねぇ。これ書いていた当時は…。

*3:まあ、新進党などで野党で満足できない。あっさり自民党に出戻りしたことから考えれば、そういう決断はもう二度と無理でしょうね。地味な活動を淡々とこなせるタイプ。そういう大事なことをやって、未来の若者・リーダーのために準備をして礎になる!ってタイプじゃないでしょうからね。まあ、ありえない話でしたね。橋下氏然り、色んな政治家とコネを持つのが重要。その中で特に野党、異なる政治勢力とパイプを持っていることが大事になる。時に清濁併せ呑むと、異なる政治勢力・集団と結びつけるかどうかが政治家としてその存在、器の大きさを問われるもの。そういうリーダー・政治家が小沢一郎以外なかなか思いつかないのが日本政治の構造の大問題と言えるのでしょうね…。