てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

予算をめぐるゴタゴタ 議会調停の不手際?政党政治基板の喪失?


 前回(アメリカの盗聴について)の続きで、アメリカネタをもう一つついでに。もう、ちょっと前の話になりましたが、アメリカで与野党で予算の折り合いがつかず、予算が執行されない。政府機関閉鎖云々という騒動がありました。

 オバマ氏の議会戦術の稚拙さというのは以前から言われているわけですが、アメリカの今の財政事情を考えて、新しい情勢にふさわしい混乱を回避する手段を考えるべき時代なんじゃないでしょうか?

 大日本帝国時代は、決まらない場合は前年度予算に準じる。つまりそれまでの与党の決定、前例に倣うわけですね。混乱、未決定の時には前年通りに、慣習に任せるというのは、終わらない闘争を調停するという点で効果を発揮する場合があります。※それがゆえに変えにくい、既存上位階級・既得権優位になりやすいという要素はあるんですけどね。

 天皇詔勅という非常手段もあったことはあったわけですが、タイの王様のような存在と違って、事細かにトラブル調停に乗り出す立憲君主の君主ではありませんでしたから、強力な君主というのは今ではあまりこういう紛争解決・調停の有効策には成り得ないでしょうし、あんまり参考例として考えてもしょうがないでしょう。

 そもそも議会政治って予算の執行において折り合いが付けられないような状況、調停の失敗というのを前提に置いてないですよね。オバマさんの議会運営が稚拙なのか、オバマ流新しい政治スタイルへの適応が出来ていないのか…。オバマさんに何かこれだ!という実績があれば、特別なカリスマ性があればまた違ったんでしょうけども。

 まあ前提においていないというか、調停失敗からその混乱を「失敗」として学習して、与野党が新しい有意義な慣習をつくり上げるべきものというべきか。米は問題がある度に戦争で乗り切ろうみたいな悪癖があったから、新しい議会における調停の慣習づくりに失敗しているとも言えるかもしれませんね。

 それとすわ閉鎖!と言う前にちゃっかり&しっかりペンタゴンに予算を流していたという話がTLに流れてきましたが、アメリカの財政赤字問題というのはつまるところ社会構造の不健全性にあるわけで、そこをもっとどうにかする。軍縮を徹底的に話し合わなきゃいけないわけで。かの名大統領ケネディがそこに取り組んだがゆえに今の名声があるように、オバマさんのような人はそれに取り組むべきなんじゃないですかね?「核なき世界」とか結局言うことは立派だけども何も有益な手を打てていない気がしますけどねぇ…。

 それと今回の騒動でアメリカの信頼が損なわれる!。市場関係者はいい迷惑だ!いい加減にしてくれ!と激おこプンプン丸っていうの見ましたが、その解説でどうしてこんなにモメるのかという話になって、それは中間層の喪失にある。中間層がなくなって、宗教的保守層とかわかりやすい・ウケやすい選挙民に媚びるようになったから、調停する上手い政治家がいなくなっている。育ちにくくなっているという指摘があって、なるほどなと思いました。

 日本も中間層が没落して、というかまあ元々政治的に貧困な風土であるという要素が大きいんですけど、アメリカのように一か0かのような政治風土になって、老練というか揉めた時に上手く調停するバランサーといえるような政治家が生まれにくくなっているのではないか?と思いました。

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政府閉鎖