てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

猪瀬辞任騒動について


 普段地方自治体の議会を取り上げたりしないテレビが、猪瀬知事を追求するニュースを流していました。例のかばんに入る入らないですね。しっかし政治献金とかカネの話になると、とたんに東京都議会の内容取り上げるんですね。そんなどうでもいいこと取り上げるより、大事な審議があった時に都議会を取り上げて、その内容を報道すべきじゃないでしょうか?

 あの騒動を見てバカバカしいと思った人がどれくらいいたのか?およそ汚職疑惑の本質とは関係のないことが映像として流されていました。有罪なのか、無罪なのか、それを伝えるために論点を整理・解説すべきではないでしょうか?

 別に彼は好きな政治家ではないですが、特捜に目をつけられた政治家が地位を全うすることは不可能と。特捜は日本社会を滅ぼしますね。まあ、今回は特捜が彼一人に絞ったというわけではありませんけどね。芋づる式に掘っていってたまたま当たったという感じでしたが。 

 また斎藤やすのりさんが引退されました。政治家が政治活動をする資金が保てないから政治の道を諦めて引退してしまう。これでは優秀な政治家が育つわけがない。こんな現実があるのに特捜による政治家失脚を受け入れてしまう空気は異常としか言いようがないですね。

 猪瀬の不正の金額は5000万と言われています。そして東京都知事選にかかる費用は50億。5000万のために、更に国民の税金から50億失なわれることになりますが、ものすごくアホくさいことではないでしょうか?悪質な政治問題を解決するためというならともかく、お金を受け取ってけしからんという抽象的な理由によるものですからね・

 カネのかからない選挙システムにしない限り、政治資金をめぐる不正・疑惑はなくならないし、優秀な人材が政治の世界に飛び込むことも出来ない。願わくばカネのかからない民主主義社会に相応しい選挙制度導入を。カネをもってる奴が有利の選挙で社会や政治が変わるはずがない。

 結局、今回の猪瀬辞任劇でわかったことは、今の政治制度では、猪瀬自身の献金疑惑がクロであるかシロであるか真実を追求することはどうでもいい。議会運営上、予算が組めない。なにより五輪のような大イベント遂行に支障が出てしまう。そのために真実はどうでもいいから辞めろ。一度疑惑がついたら生贄としてトップのクビを差し出すしかないということ。

 このような魔女狩りを許していていったいまともな政治になろうか?中国士大夫のように一度汚職の疑いをかけられたら、もう裁判などない。そのまま自決しなくてはならないという前近代国家のセンス。日本の政治を劣化させているのは、間違いなくこの魔女狩り的清廉欲求にある。水清ければ魚棲まずならぬ、政治家棲めずですな。

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日本国の研究 (文春文庫)