てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

靖国参拝について

 地震速報のようにTLで安倍ちゃんの参拝を知った。しかしなんで8・15でも9・2でもなく、今なのか?小泉みたいに政権の求心力、権力争いに利用する気かしらね。反感煽って、不当な圧力に立ち向かう安部総理(キリッ)って感じですかね。

 ASEANで参拝承認を得ようとしていたのも伏線だったのか。靖国を政治問題外にするためにどうするか?どうやったら靖国を参拝できるようにするかが日本の課題なのに、挑発してくれちゃって、あーもうめちゃくちゃだよ…。良心の自由の侵害に反対する立場から己は考えますが、この件では明らかに韓中側に非がある。しかしだからといって、挑発で返してはいけない。強行して参拝するのは外交問題になっている以上ありえない。今の状況で参拝を強行するのは最悪手ですね

 野口さんが英霊のために、遺骨収集を続けているのも、国の為に戦い亡くなった人々に報いるためだとつぶやいていましたが、それについては同感ですが、今の戦略性なき参拝は、むしろ多くの将兵を補給の失敗でイタズラに餓死させた無能な指導者と重なって見えます。

 岸信介氏が首相就任後に東南アジアオセアニア15ヵ国の歴訪。戦後復帰の国際社会へのPRで、安倍首相もおじいちゃんの手法をまねたようだ―ってのがありまして、「当時は東南アジア反日感情がものすごくて、外交的優先順位がかなり高かったんですよね。岸の東南アジア歴訪は」ってな頓珍漢なことをつぶやいてしまいましたが、これは福田赳夫政権時の誤りでした。何を勘違いしたのか…。アホですね。

 小泉が靖国参拝した時にモメてASEAN諸国が当然あまりいい顔をしなくて、下手こいた過去があったのでそれを教訓とした行動でしょうね。靖国参拝の理解を東南アジア各国に取り付ける必要性があった。まあ根回しですね。それすらなければ、ASEANが中国寄りになりかねませんから。何事も外交は勝手に行動しない、周辺諸国の了解を得る(最低限事前告知をする)が基本ですから。

 安部総理の今回の靖国参拝で懸念すべきことは、現在の中国の強行的な姿勢=中国的覇権主義だとして、その中国の覇権主義に抵抗するシンボルとして靖国が認定されてしまうこと。靖国がさらに複雑な政治問題化しかねないこと。というか、もう既になっているかもしれないが…。

 日本は靖国参拝をしたいのなら、参拝しても政治問題化しないように努力すべきで、外交関係を深めるべきだし、韓中はさせたくないなら、参拝しないように重要なパートナーになるべき努力をしないと、相手は永遠に参拝し続けるだろう。日=中・韓の外交関係の破綻を象徴するのが靖国なのかもしれません。

 まあ、中国なんか殆ど仮想敵国というか日本の外交上の懸念材料が中国だから、関係改善が進むとは考えにくい構造があるからアレだけど、韓国なんか同盟国・パートナー関係にあるのに、まるで関係改善する気配が無いですからね。お前ら一体何やってるんだ?そんな下らないことにこだわって同盟関係を悪化させて!と研究者から思われたりしているのでしょうかね?

 で、靖国神社には「国に殉じた軍人の慰霊」と「大東亜戦争の肯定」という二つの意図がある。後者が前者の大義名分によって巧妙に覆い隠されて成立している―という主張を見ましたが、そもそも戦争を肯定するつもりはなく、慰霊として行っていると明言しているはずなんですが…それは?参拝を見て!そうだ大東亜戦争が正しいんじゃい!っていう意味で参拝を支持する人は、圧倒的少数でしょう。その論理展開のほうが無理があるように己には思えます。

 つーか、戦争を「検証」するではなく、戦争を「肯定」か「否定」かというモノの見方で判断すること自体がそもそもどうかなと思いますね。そんなことで、歴史の研究・教訓を未来や現実に活かすことなど出来ないということだけははっきり断言しておきます。

 A級戦犯の合祀以来、昭和天皇は参拝をやめられ、今上天皇も参拝されていない。―というツイートも見ましたけども、事実の当否について、天皇陛下の意志決定に逃げ込んではいけません。

 天皇制というのは、モノすっごい不敬な観念の上に成立しています。国民=時の内閣の意図のままに、天皇陛下の意志に関係なく、国民の命令を強制的に行わせるわけですから。ですから、都合のいいときに天皇陛下の意志を持ち出すのは、言論として汚い行為なので決してやるべきではありません。つい最近不敬罪云々と話題になったばかりでまだやるかという感じですね。

 今上陛下も参拝をしないというのが現状です。そのうち、天皇陛下が参拝しないのはおかしい!となるでしょうね。中韓に対するカードとして使うのでしょうか?天皇陛下に参拝させるぞって。

 浅羽先生が、靖国中韓以上に米国との問題であり、国務・国防の両長官がこぞって千鳥ヶ淵に献花したメッセージは明確とつぶやいていました。しかし、その戦後レジームの脱却を主張している安部総理には馬耳東風。というか、そのロジックを持ち出すなら、持ち出すほど、却ってやる気満々でその方針で外交進めるでしょうね。結局、この問題の本質としては、東アにおける戦後レジームの限界が来ているということなんですよね。戦後レジームの構造を問い直さない限り問題の解決はないでしょう。

 あとニューヨークタイムズなんかが、war shrineと表現するとありましたが、例えば合衆国海兵隊記念碑はMarine Corps War Memorial またはUSMC War Memorialと言うそうですが、そこにWarという単語でマイナスの意味が込められているんでしょうかね…?まあ、靖国を比定したい人はそこに否定的な意味合いを込めるんでしょうけどね。

 また靖国参拝は戦後に日本が国際社会に復帰できた道理に抵触する行為である―というロジックも度々展開されます。サンフランシスコ講和条約11条のご解釈なんでしょうけど、あれは裁判ではなく「諸判決」ですからね。講和が成立して、国際社会に復帰したら、国際法上戦争は集結しますから、戦犯の解放は日本国の裁量の範囲内になる。それを禁じたという異常な話ですから。

 ですから戦後外交のまず重要な第一歩として、諸外国に戦犯を出していいという許可をもらいに出かけていったわけですからねぇ。そんな経緯も知らないのでしょうか?

 んで、そういう主張をする人達が、先の大戦における日本の負の性質や悪影響への反省をすべきだ―と、言いたいのはわかりますが、日本に戦争の責任を押し付けるロジックは、第一次大戦後にドイツを封じ込めたフランスのロジックであり、瓜二つだと思うのですが、その危険性の認識はあるのでしょうか…。EHカーが結局のところ、国際システムの挑戦者、不満を抱く者の意見に公平に耳を傾けなければ、国際システムというものは脆くなると早くからその問題を指摘した歴史学の叡智はどこへ行ったんですかね…?

 で、また靖国神社に祀られたくないクリスチャンを勝手に合祀したり、特定の宗教を強制している問題があるというのも見ました。靖国は墓地や埋葬している所ではなくて、名前を書いてるだけですからね。国のために尽くしてくれてありがとう、と勝手に名前を書いて祀る行為が宗教的な問題に触れるかと言われると…?になりますよね。本人・家族の意志に関係なく、遺体を勝手に特定の宗教形式で埋葬して墓に入れるとかなら別ですけどねぇ…。

 まあ、そういうわけで、この問題は何時までたっても、おんなじ間違いというか何を言っているのかしら?という人が、参拝で話題になるたびに出て来るわけでして…。またこんど誰か行ったら、おんなじ主張が出て来るんでしょうねぇ…。

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