てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

ホームレス排除に見る福祉のおかしさ


 ホームレス一掃が話題になっていましたのでそれについて。おそらく東京五輪の流れだと思いますが、ホームレス排除が行われていました。本来、生活保護で人としての最低限の生活を保証する事を先にやるべきですよね…。今回法改正で、生活保護の要件がさらに狭まって、あげくホームレスを排除しようとするとか、先進国とはいえないですよね…。社会から貧困をなくそうという優しさがどんどん消えていますね。

 厚労省の調査によると、ホームレスの5割が生活保護を利用していない理由に「生活保護を受けたくないから」と答えているそうです。生活保護叩きが反生活保護の流れを生んだ結果がこれではないのでしょうか?スウェーデンだったか、刑務所の写真がTLで回ってきて受刑者ですらかなりの生活が保障されているのに衝撃を受けましたね。日本は留置場云々の話をするまでもない、司法のそれですら悲惨な状況ですからね。社会福祉に莫大な予算が付けられているのにもかかわらず、日本からはホームレスが消えてなくならないという現状を見ておかしい!と思わずにはいられませんね。

 生活保護を受け取るような「弱者」は国の足を引っ張っているというような考え方だから、生活保護叩きのようなものが説得力を持ってしまうのでしょうか?だからこそまず生活保護の不正が大々的に取り上げられているという構図だと思うのですが、生活保護に至る人を見るとそこにはそれぞれやむを得ない事情があると思いますし、その制度があることで社会が安定していると思うのですけどね。

 ホームレスに宿泊&最低限の文化的生活を享受できる施設が整備され、公園や駅前にホームレスがありえなくなるようになってはじめて日本の社会福祉の完成・目的達成があると思うんですがね。子育てにしろ、教育支援にしろ、何にしろ、本当に日本の社会福祉は予算の在り方がおかしいですよね。

 予算がない、リソースがないから、弱者を救済できずにこういう形になっているならともかく、他の先進国は出来ているわけですからね。社会福祉に配分されている割合も著しく低いわけではないですし。どう考えても使い方がおかしい、財政赤字云々言われていて医療や福祉の在り方を抜本的に見なおそうという声が上がらないことはどう考えても異常だと思いますね。

 福祉だけでなく、司法の前近代的な在り方も結局戦後から社会構造が抜本的に変わっているというのに、今に合わせて変化ができない・変えられない構造だからこそこういうおかしなことになっていると思いますね。本当に「変えられない日本」ですね。