てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

靖国参拝関連でつぶやいた中国周辺のまとめ


靖国参拝に関係するネタをかなりつぶやきましたが、そこでの中国周辺・関係でつぶやいたものをまとめてみました。

周永康失脚
 「天安門以来最大の政治事件」とも言われる薄熙来事件、その最終章となる周永康の失脚について―3・19中南海クーデターの真相とは?周永康失墜… htn.to/Rxvo8A

 周永康ついに失脚か business.nikkeibp.co.jp/article/world/ 失脚するする詐欺面白いな、日本のオレオレ詐欺とレベルが違いすぎて笑える。中国は長老政治、元勲政治という要素があるわけですが、元勲の政治介入を以後縮小していく流れにあるのかもしれないですね。

 これまで不文律だった常務委員に手がついたということは法治国家へのステップとして大きな変化と言えますね。しかしだからといって元No1江沢民には絶対触れないでしょう。胡錦濤だってそれは認めないでしょうし。多分、No3以下は元勲としての影響力を持たないとかになるくらいでしょう。

 靖国参拝について日本国際問題研究所の小谷哲男さんの分析 で書きましたけど、小谷さんは習近平政権は国内問題を解決するために強力なものになる。そして日本との関係安定化に出ると見ていますが、果たして本当にそうなるでしょうか?事実上の鄧小平王朝だった中国において彼が選んでいないリーダーが強力なリーダーシップを発揮できるでしょうか?

 胡錦濤にしろ、習近平にしろ、そこに民主化志向の動きの際、絶対それを排除するわけではないという物があるのでしょうけど、どうですかね?民主化というか国内の不満を解消するための透明性は不可避ですからね。

 江沢民は健康問題がありましたし、そう何年もず~っと影響力を発揮できるとは思いません。胡錦濤習近平の意思決定がずれないかどうかでしょうね、問題は。最早天安門の時とは違い、鄧小平が断固弾圧を決めたような元勲・元老たちではありませんからね。

靖国参拝での反日デモをどうするか?
 習がリーダーとして国際的協調をあまり重視していないという気がするんですけどね。中国国内のコントロールのために「靖国参拝」を抑止しようとする行動に出るかどうかが今後の一つの指標になるかな。反日デモを起こしたくない、抑えこみたいから、絶対靖国参拝を避けなくては!となるかどうかがポイントになるかもしれません。皆「安倍が」参拝したことには注目するけど参拝された米中韓側から考察することはなかなかしないのでこういうものも書いとく意味があるかなと。

 毎日新聞の報道では反日デモを中国政府が封じ込めたとなっていました。韓国でデモが起こって、中国で起きないって凄い図式ですね。あと、国内で毛沢東を祀るのに冷めた目って書いてありましたけども、それ多分、都市戸籍でしょ。農村戸籍は今、毛沢東崇拝が高まってますからね。あの頃は平等だったというノスタルジーを抱いているといいますからね。

 そういえば、中国は民族大移動と言われるン億人の出稼ぎ農民の里帰りが今の時期で、都市に人がいない。不穏分子が暴発しにくい時期じゃないんですよね。まさか安倍ちゃんはそれを見抜いていた…!反日デモが起こらないと計算尽くだったら、凄いけどな~。

 以前、書評(清水美和著 中国が「反日」を捨てる日 )で江沢民反日デモを利用して胡錦濤に権力闘争を仕掛けたという話を紹介しましたが、それに加えて予想以上にそれが拡大して反日デモは最早許容できる範囲を越えた脅威になったという話でした。そのため以後、反日デモ自体が許容されなくなるという可能性にも注目したいですね。これが今回の判断ではなく、恒久的な禁止への一歩かもしれません。

 それとも五年くらい経って権力を掌握したとなったら、許容できる範囲で反日デモを行うのでしょううか?まあいずれにせよ寒いし、帰省で人が少ないこの時期に限って許可することとかになるんですかね?もう反日デモを許容できる状態じゃない気がしますが、デモすら出来ないとなるとまた別の問題になりそうだし難しい所ですね。

靖国参拝という事件によって中国は「学習」するか?
  NYタイムズ社説では、逆説的ではあるが、安倍首相が靖国を参拝ができたのは、中国と韓国が(尖閣慰安婦)問題で日本に圧力をかけたからと書いていましたが、逆説的ではなく、友好関係を築いていなければ、相手が配慮せずに好ましくない行動を取ることは事前に想定出来たはずですよね。仮に靖国参拝をどうしてもさせたくなかったのなら、中韓側のミスでしょう。何か対価をちらつかせて、参拝中止の交渉をしなくてはならなかったでしょうね。 それすらしなかったというのは未必の故意を疑われてしかるべき稚拙さですよね。
 
 韓国はどうか知らないが、中国は反日が高まると国内が不安定になるという要素があるから、靖国参拝でダメージがあるといえばある(無論対日強硬派が発言権を大きくするので日本もダメージだが)。そういう意味で、中国指導者層は対日関係を改善しなくては「靖国参拝」されるという事を学んだとも言えますね。

 しかし、中国は戦後秩序を中国有利なものに変更せよ!と主張しているわけなんですがそうするためには同じく戦後秩序を変えたいと思っている日本を味方につけるしかないんですけどね。そうでもしないと中国に公平・公正な新秩序なんか到底作りようはないんですが日本に喧嘩売るというねw。せめて東シナ海周辺だけでもコントロールしたいのなら日本をたらしこまないといけないのに、何やってるんですかね?

 南軍兵が眠るアーリントンに参拝しても、奴隷制擁護派と思われることはないというのは、ほんのここ数十年くらいの話で、南北戦争の従軍者が生きてた時代は、アーリントンの南軍墓地に詣でれば差別論者扱いされた。リンカーンの友人で黒人解放運動家のF・ダグラスは南軍兵の追悼を不要と主張していた。そういう意見を薄めたのは、150年という時間経過が大きいというツイートを見ました。

 あと三十年経って戦争から百年後にもなれば、靖国にまつわる騒動は起こらなくなるでしょうか? 個人的には何らかのインパクトある政治事件、国際構造を転換させるような大事件でも起こらなければ、百年経ってもこのまま同じように揉める気がしますね。
 ※追記:まあ、言うまでもなく国内の反乱者、今の主流派とは違う政治勢力や政治思想の持ち主についての慰霊という問題と、国外の主権国家同士における戦争において亡くなった敵国側の兵士の慰霊というのは次元が違いますけどね。

■おまけ、韓国ネタ
また、韓国については描くのですが、どうもそこで一緒にまとめられないので、こちらでオマケとして載っけときます。

 韓国、日本提供の銃弾返却へ 批判受け方針表明 そもそも緊急時だから借りたわけで、返すのは当たり前の行為。結局ピンチの時に日本に助けられたという事実・恩義は変わらないんですが、それは…?

 「死に体」の朴槿恵大統領を助けた?安倍首相 靖国参拝は、内政不振の韓国政権に「格好の材料」 東洋経済オンライン toyokeizai.net/articles/-/27394 安倍参拝は外交的愚策だったが、韓国も同じレベルでしょ?そもそも最初に会わないと関係を悪化させたのは向こうなんですからね。散々日本との関係を悪化する方針だったんだから、日本が韓国に配慮するはずないでしょう?

 槿恵大統領を助けた?と言うけれど、外交的愚策が積み重なった上での失策でしょ、これ?安倍に外交的貢献・プレゼントをしていれば、裏切りだ!我が国の大統領に恥かかせやがって!顔に泥を塗りやがって!となるのは分かりますけど、日本の総理が参拝しないような友好関係を築けなかったんだから自業自得でしょう。そんな「無能」の支持に今回の参拝が繋がるのだとしたら、非理性的としか言い様がないですね。靖国参拝をさせないことじゃなくて叩ければいいとか…。 


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日本の英兵捕虜問題
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この記事は時系列的にココです。
日本の声を聞かない米は反米派を育成している
The economistから安倍外交の失策について
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東京裁判とサンフランシスコ体制を結びつける愚かさ
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靖国参拝について