てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

STAP細胞騒動について


 個人的にあんまり興味が無いんですが、一応触れたいと思います。だってそれが正しいのかどうかなんて己にはわからないですからね。どうも騒動を見る限りは彼女個人だけでなく、組織の理研もおかしいという感じですけどね。理研補助金の認可の期限があるために、小保方さんの責任ということで詰め腹を切らせたとかなんとか。

 そして彼女は理研に籍があるにもかかわらず組織へ反抗。「不正」ということに耐えられないと、別に「不正」といっても理研は彼女を雇い続けるから我慢しなさいってことだったんでしょうか?納得出来ない彼女は保身よりも戦いを選んだと。誰だったか?くらたまさんだったか、彼女はSTAP細胞に恋をしている。愛する人を守るために戦っている―と言ってましたがそんな感覚かもしれないですね。その思い込みが彼女を悲劇のヒロイン的に見せたのかもしれないですねぇ。

 小林よしのりさんは、他の記者会見がだらしなかった&つまらなかったのに対し彼女の会見は面白かった、しっかりしていたと言ってました。つうか会見文化自体マスコミのリンチショーなんですからいい加減にして欲しいですね。テレビがずっと流してたらしいですけど、そんな流すようなことでもないでしょう。結果だけまとめて伝えればいいのに、アホくさいですね。

 何故か小林よしのり氏は彼女を擁護してますけど、どう見てもおかしいことだらけでしょ?なのになんで擁護なのかわかんないですね。彼女の研究に可能性がある限り、チャンスを与えるべきだということならわかるんですが、彼女の手落ちにそもそも原因があるわけですからね。アイリス・チャンが米で悲劇のヒロイン気取りで世論を動かそうとしたのを非難できないですよね、これじゃ。


 博士論文の審査中に論文が撤回されることはあっても、既に授与された学位を本人が撤回するという話は聞いたことがないですよね。というより、博士号論文がコピペだったのに、審査通ってしまうということが、まず考えられないような気がするんですが…。博士課程なら、自分の専門の論文・雑誌をひと通り読んでるはずで、審査する方は「あれ、この論文どっかで読んだことあるような…」と気づくはずだと思うんですだが…。理系と文系であってもそこら辺は変わらないと思うんですけど、専門が細分化されすぎていて彼女の研究室でその専門を分かる人がいなかったとか?うーん…。

 小保方さん以上に、それを審査した教授達の責任問題になりそうな気がするのだが…。こういうことって今まであったのかしらん?博士号論文を有志で審査したりしてみたら、他にも似たようなケースが出てきてもおかしくないんじゃないかなぁ…。

 小保方さんはインチキ論文だったら話は簡単なのだろうけど、そうじゃなかった場合どうなるんしょうね?STAP細胞が実証された場合、彼女の評価は一体どうなるんでしょうか?博士論文コピペで世界的発見をした人物ということになるんですけどね、かなり揉めそうですね、評価するのに。

 STAP細胞があるとしたら彼女よりも、他の人がより正確な論証・実験などでそれを説き起こすようなことになりそうですね。コツがあるとか意味分かんないですよね。そのコツを専門の人間なら誰にでも再現できるように論文にそのやり方を書くものですからね。


 んで、最初己が彼女に信憑性を感じていたんですが、それはああいう世界的発見を見つけた!と言い出すからには、必ず何らかのこれだ!という確証があるからこそ、公表に踏み切ったはず。それを彼女一個人ではなく、組織としてチームとしてそれを承認するからには、単なるミスや手違いであって、必ず何らかの有益な分析になっているのだろうと思っていました。

 ところが彼女の博士論文を審査した早稲田大学の武岡真司氏の研究室で博論のコピペがまた別に見つかったとかなんとか。ひょっとして研究室毎テキトーなところだった、研究をする基礎がガバガバだったというオチになる可能性もありますね…。

 己が小保方=インチキみたいな説に食いつかなかったのは、もしそういうインチキ・軽率な論文・研究を出す人なら、絶対周囲の人が止めるからありえないと思っていたからなんですが…。小保方さんだけでなく研究室周辺まるっと問題だったってオチになるんですかねぇ…。理研は03年にもデータ改ざんやった過去があるらしいですしね。で、責任者も不問と。

 すごい研究する人ってもうその凄さが事前にその学会で知れ渡っているもので、研究室とかそこら辺の評判も高いものなんですが、功名心に囚われた組織が焦った結果ということになるのでしょうか?

 つい先日まで「はやく博論をかけ」とプレッシャーを掛けられていたが、この事件のおかげでそれがなくなったので感謝しているみたいなのを見かけましたが、色々な副産物が社会にありそうですね。少なくとも今の博論をさっさと書けみたいな風潮が改まって、昔のようにじっくり研究者を育てようとする風土が戻るかもしれません。そうとう昔の話ですけどね。

 あと彼女に同情が集まるのは企業と社員という感じで一般の人はこの問題を見ていますからね。間違いがあった=小保方のせいで理研は何も知りません。かのような態度が一般人の癇に障るのでしょう。組織による労働者の使い捨てだ!蜥蜴の尻尾切りだ!ふざけるな!―となるのでしょうね。

 小保方さんの影響で、早大の博士論文チェックが行われているといいますし、結果多くの第一線で活躍している人達が、「この博論は一体なんですか!?」と吊るしあげられるようになったりして(笑)。思わぬ飛び火がありそうですね~。

 これをきっかけに全大学の博士論文がネットでアクセスできるようになったら、これほどありがたいことはないなぁ。博論って実は物凄い便利、その分野の入門書として最適なんですよね。もしそうなったら小保方さんには足を向けて寝られなくなりますね。

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捏造の科学者 STAP細胞事件 (文春文庫)