てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

台湾議会占拠の話


 台湾の議会占拠って、もの凄いインパクトある事件だと思うんだけど、クリミア程その重要性はあまり認識されていないのでしょうか?議会が占拠されて機能停止したら、民主主義が死にかねませんから、結構ビッグイベントだと思うんですけどね。まあ「条約反対」がメインで、議会転覆目的じゃないって事なんでしょうけど。

 TPPの交渉過程が明らかにされないことと通じて、今回も結局中国との交渉過程が不透明であり、議会のチェックを受けたとはいえないというのがポイントですね。今回の事件は中国版TPPみたいなところがありますね。議会に交渉過程を知らせずに交渉を進めてしまうというのはやはり民主主義的に?議会を軽んじることになりますからね。まあ、最終的な承認・決定権は議会にあるわけで、どんなものになっても議会が拒否したら何の意味もないんですけどね。

 「不平等条約」というのを見て19世紀の国際政治の流れが再び!っていう感じはしますね。無論昔の「不平等条約」の流れとは大きく異なるんですが。経済・貿易的な「不平等条約」を巡って諸国が揉めるようになるんでしょうか?歴史は繰り返す形になるんでしょうか?

 ここに「格差と貧困・デモ・テロ」という現代政治の潮流が繋がってくるんでしょうね。グローバル化が富をもたらすが、格差とそれに伴う政治問題を引き起こしている―という例のやつが。結局「格差と貧困」、それに伴うデモ&テロですからね、昨今の問題の殆どは。今の日本のTPP交渉では、米化が問題になっているわけですが(無論日本だけではなくTPP範囲の諸国も、グローバル化アメリカンスタンダードを強いられる諸国もね)、それに対して、台湾の場合は米化ならぬ中国化がそこにあるわけで真逆の現象になっているというのが面白いですよね。

 米のTPPは米が望ましいと思う民主主義化・資本主義化をTPP域内国により広げよう、浸透させようという意図があり、中国の台湾との貿易協定は逆に中国化で民主的なものを押し流そうとしているというね。経済成長・発展とイデオロギーが不可分になっているという形ですね。


 でそのウクライナは欧州にとっては尖閣諸島での日中衝突並のイベントなんですがその重要性・意味合いがどれくらい伝わっているんでしょうか?そしてウクライナで米が守らないから、尖閣は本当に守られるのか?みたいなことを言っている人がいますが、尖閣で中国が行動しても米欧が経済制裁止まりで終わってしまうってのはありえませんね。欧はともかく米はピボット戦略で太平洋重視、尖閣守るって明言してますからね。ウクライナと安保条約を結んでるわけではないですから、そりゃ守らないですよ。法的根拠ありませんもの。

 ウクライナの今回の露VS米欧という衝突は、中国にとっても有利なイベント。この衝突の間に、中国が台湾で攻勢に出ても米は深く突っ込めない。二正面作戦になりますからね。まあそういう意味でもウクライナと台湾(日本にとっては尖閣含め)は繋がって、中国がどういう反応をするのかちょっと見ものでした。

 中国の場合、露のクリミア併合とかは、中国が台湾侵攻した場合のIfとして重ねあわせて見るはずだから、好意的に反応するのかな?とか思ったんですが、そういう反応もありませんでしたね。それこそロシアと北方領土の承認の代償に尖閣の承認を得ていたら、踏み込んだりしたのでしょうか?それとも中央アジア戦略で黒海通じてウクライナから欧に至る―とかそういう戦略があるんですかね?核の傘提供とかでウクライナと関係深めていたし、そこら辺で何か関係があるのかもしれないですね。ウクライナから空母買ったりしていましたし。