てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

PC遠隔操作事件の自白と保釈金

 やはり、冤罪だったのでは?という感じがあったこの事件は、保釈後、容疑者が証拠隠滅を図り、逃亡を疑われる行動を取り、結果、呆気無く自白をするという結末を迎えました。

 この事件でまず最初に思ったことは、そもそも遠隔操作によって冤罪を発生させた、無実の罪の人に苦しみを与えた事件だからこれほど大問題になっているのに、真犯人とされる人物を、これまでの冤罪を発生させたやり方で捜査・取り調べをしているということ。状況証拠を見れば、有力な容疑者として捜査するのはわかる。が、しかし当然状況証拠は可能性に過ぎない。そこからどうやって真犯人と認定できる証拠を探すかということがポイントなのに、逮捕して犯人に仕立て上げるという従来通りの「警察に睨まれたらもうアウト」というやり方を繰り返していること。そんなことをしたら、仮に事件が解決しても警察の威信の回復には到底結びつかない。むしろまだこんなバカなことをやっているのか…と呆れられるレベル。もし、他に有力な容疑者が二・三人いたらどうするつもりだったのでしょうか?

 同じく、彼のPCが遠隔操作されるという可能性があるのだから、痕跡があるでは到底証拠にならない。八代さんのブログの記事を読むと、ITに詳しい人からするとその方面から証拠といえるようなものは何もなかったらしい。むしろこんなことで犯人にされたらたまったものではないレベルだったという。やはり、これまでどおりの、逮捕・勾留・犯人づくり式の捜査・起訴だったよう。問題はこのやり方をメディアが追認してしまい、リーク=警察のものの見方をさも正しいことのようにして垂れ流してしまったこと。こうして世論が、ああ彼が犯人なのねということになってしまえば、皆そう思い込んでいたから冤罪になっても仕方ないよね、という責任逃れをする事ができてしまう。当然、法治国家あるまじき姿勢・構造。日本は未だにこういうことになっている。袴田事件は過去のものどころか、殆ど状況はその頃と変わっていないから驚き呆れざるを得ない。

 世論が、警察の言うとおりに動くのなら、当然犯人認定をした人間を有罪にするのも容易いだろう。警察が犯人を効率良く上げるため、「能率」のために冤罪を出さないという原則など、明後日の方向に捨ててきてしまった。今のシステム・構造へ疑問の声がまだまだ小さい・少ないのは、民主主義・法治というものが今後も進んでいかないのだろうな…という気持ちにさせてしまう。

 自白をしたことで、事件が決着に向かったわけだが、そもそも決定的証拠がなく、かなり有利な方向に向かっていたのに、容疑者はどうしてそんな馬鹿なことをしたのか?この点疑問だったが、どうも解離性障害のような傾向があったらしい。容疑者も、その別人格の行動に耐え切れなくなったとかが、今回の決着の根幹にあると。弁護団は精神鑑定で減刑を狙っているのではなく、そこをはっきりさせないと事件も弁護も進まないということで、精神鑑定を要求しているという。別人格だからこそ、弁護士などその道のプロが、実際に会話をしてこういうことは出来そうにもない人だと信じこんでしまったとか。過去を探せば幾らかあるだろうが、こういった解離性障害のケースで弁護士が容疑者本人の思考を見誤ったというケースは前例があるのだろうか?


 それはともかく、保釈金について気になったことがあるので触れておきたいのですが、保釈金に1000万。それが今回の証拠隠滅、逃亡で保釈に違反したので没収されることになるようです。最初は有罪になったから没収だと思ったので、保釈金とはそういうたぐいのものではないだろう。あくまで逃亡防止を図る手段にすぎないのに、有罪だから没収というのは筋が通らないのでは?とかなり疑問に思いました。どうも、自殺をはかり逃亡をしたということですが、それでも保釈の条件を満たしていない。ちゃんと連絡が取れるような状態になってないなど、保釈の条件に違反しているので、それに引っかかったということみたいですね。

 と、すると実際自殺をした場合はどうなるのでしょうか?自殺と逃亡は明らかに違います。日本人には死んで無罪を証明したいというものもあれば、疑うことや取り調べに耐え切れないという理由で自殺することは自然なものとしても考えられます。その場合「逃亡」は成立して、保釈金は没収されるのでしょうか?「逃亡」の条件が裁判に誠意をもってあたること、きちんと出廷すること。またそのためきちんと連絡が付く状態にしておくことであったら、成立してしまうのかもしれませんがその辺りどうなのでしょうか?

 今回、母親が息子のために保釈金を用意したということですが、おかしくないでしょうか?本人が逃亡する・しないのギリギリの条件、逃げたら生活が成立しない金額に母親が金を出すというのはどういうことでしょう?明らかに彼が出せる保釈金としては大きい金額だったのでは?また彼女は借金をして出したといいます。借金をさせてまで保釈金を用意しなくてはいけないのなら、無罪の際には、その利子費用も補填されるのでしょうか?あるいは親子仲が悪く、そんな金は出せない!と否定されたら彼は出てこれなかったということなのでしょうか?疑問が色々湧いてきます。

 そういえば面白いコメントとして、サイバー犯罪者は逮捕後、その対策としてリクルートされることがあるから、このように大々的に名前を売って逮捕されて、最終的にはサイバー犯罪対策として警察(?)に就職するというプラン・説ですね。レクター博士じゃないですが、犯罪者の心理・理解に高い能力を持つ者は確かに求められてもおかしくはないですね。そういうことを狙って実行していたらまた違った展開を見せて面白かったんですが、彼は精神的なものを抱えていた結果のようなので、きっと無理ですね。そこまで卓越した技術というわけでもなさそうですしね。


 もう一つ余計なコメントなんですが、秋葉原の加藤とか、黒バスの人とか、そういう犯罪をする人ってやっぱ顔に特徴があるんですよね。全く同じではないですけど、独特の迫力というか、見て嫌な感じというか、凄い特徴的なものがあるんですよね。高岡さんとか宇城師範は顔を見るとだいたい性格とかいろんな事がわかるといいます。己はそんなレベルでは無論ありませんし、細かいことなんか全くわかりませんが、雰囲気というかそういうものを多少は感じますね。

 彼を初めてTVで見た時、冤罪の可能性があるので、余計なことをコメントするのも問題があるのでしなかったんですが、あっと思いましたね。違和感を感じました(誤用)。小保方さんはまたちょっと違うのですけど、特徴的な顔立ちをしていますよね。初めて出てきた時は、ずいぶん変わった感じをもった人だな。あまり普通の人には見られないような特徴的な顔をしているなぁ。やはり世界的研究をする人は、変わっているから、そういう独特のものを持っているのかな?と印象に残ったことがあります。アスリート・俳優・政治家なんでもいいですが、いろんなジャンル特有の顔立ち・雰囲気ってありますもんね。身近な所で言うと、空手家・柔道家。空手家は空手顔になるし、柔道家は柔道顔になる。やってる人はわかりますけど、やってない人はわからない話ですね(笑)。他にも色々立ち方ですぐわかりますもんね。顔もそういう顔立ちになってくるんですよね。不思議と。

  そんな余計な話を最後に書いておしまい。