てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

集団的自衛権に対する的はずれな議論について


集団的自衛権についてつぶやいたことをテキトーにまとめてみました。

 集団的自衛権を認めて抑止力を!とちょっと議論の方向がわけわかんないとこにいっているよう。解釈変更で集団的自衛権を容認するしないというのは日米同盟の強化でしょ?日米同盟の強化の是非とそれが国益に叶うか、損なわれるかで議論すればいいだけの話。それなのに野党も野党で個別自衛権の拡大にする気だろ!ってピント外れの方向に話を持っていってるし…。

 さらに集団的自衛権解除で、日本がアジアのミニ米軍になるぞ的なことを言っている人がいるとか…。まあ、そんな能力も予算もないですし、そもそもミニ米軍になって何する気なんでしょうかね?日本に求められているのは後方支援とかサポートで、ミニ米軍化しようとしたら米が真っ先に反対する気がしますが。中東じゃないんですから、この地域にミニ米軍的な機能は要求されないですよ。

 そういや、日本の自衛隊は人件費がかなり高くて、いかに国防予算が大きくても、その分割り引いて考えないといけないって言われてますよね。リストラはないにせよ、新兵器とか購入のためにその分給料減らされたりすることになるのかしら?そして肝心の自衛官が実は給料減るから反対とかあるのかしら?

 PKOにせよなんにせよ、海外派兵の機会が多くなればなるほど、効率化を求められ、人件費削減の可能性は強まるわけで、自衛隊としての機能の強化・権威強化を喜ぶ反面、人件費削減に悲しむとかそういうジレンマがあったりするのかしら?

 日米同盟の強化には、もっと実務的な面で効果のある方法が沢山あるというのを見ましたが、そういった地道なところをもっと見つめるべきだと思いますね。それに集団的自衛権の適用が可能になりました!とそれを能力的に実行できます!っていう段階にかなり溝、隔たりがある話だと思いますしね。まあ解釈変わりました。即一大変化ってことじゃない話だと思うんですけどねぇ。

 米軍は有事が起きて初めて顔を出してくる、伝家の宝刀化していますが、今米が進めている後退戦略で、欧州はともかく、韓日とかそこらへんの国にあまりその役割を共同して担うということを期待するのは無理でしょうね。能力と予算と国内事情を考えて、アジアにおいてあまりそうなる画も見えませんし。中東やアフリカみたいなそういう緊急介入が必要な地も、東アにはないですからね。

 いくらなんでも、同盟国にとりあえずおまかせ~ということにはなりにくいでしょうね、能力的にも意志的にも。緊急展開戦力を派遣して米が自分で行動するほうが手っ取り早いでしょうから。東アだと、他と違ってリスクがホイホイ発生しない代わりに、一旦発生したらエラいことになりそうな構造ですし。

 まあ、当然問題になるのは、アジアの範囲を超えたところということなのでしょうが、日韓が「アジア」の範囲を超えて展開するのは緊急展開とは真逆の状況においてのみ役割を果たすという感じではないでしょうかね?軍事的能力よりも、(作戦に)国際的支持があるというPRの方が意味が大きそうですね。

 そういえば、フォーリン・アフェアーズで後退戦略を説いたJoseph Parent&Paul Macdonald論文でオバマ政権の軍事予算についてそんなもんに金つぎ込んでどう済んだバカ(意訳)ってのがありましたね。今後10年間に米核戦力に1000億ドルって何考えてるんでしょうね。

 冷戦期ならともかく、テロ・ゲリラ戦争の時代になって、コストに見合った軍事・外交力になるとまず言えないですからね(苦笑)。世界で2隻空母保有する国がないのに11隻目の保有計画も果たして有意義なのか…。冷戦期の発想から軍事予算がかなりガバガバなんでしょうねぇ…。

 まあ、次の大統領がどういった軍事予算を設けるかということがかなり重要でしょうね(それが議会をどう通過することも合わせて)。そういったことが出来る手腕を持った大統領が望まれますがどうでしょうか?オバマ核廃絶を訴えながらこんな感じになっちゃいましたしね。むしろ核廃絶を予算削減圧力に利用しようとしたのかも?