てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

都議会のセクハラヤジ事件①


都議会のセクハラヤジ事件について

 正直、あの都議会でのセクハラヤジ事件って自民党の体質を如実に象徴するものだと思うんですよね。最近の「保守オヤジ」化現象というものでしょうか。この前ロシアの少子化の話を書きましたが、少子化って国力を衰退させる問題ですから、これに鈍感なこと&対策を取らないことって本当「売国」的なはずなんですが、その感覚が欠如している…。

 保守という政治理念を自分たちの都合のいいように捉えて、「愛国」や「伝統」という価値観念の下に、筋の通らない無茶苦茶なこと・わがままを主張するという傾向がある気がするんですよね。伝統的家族感では少子化は止められないとわかっているんですから、伝統的家族感を放棄するしかないのに。女は家庭みたいなことを平気で言うでしょう。今の愛国とか伝統とか誇りを唱えるオッサンって。

 本人の人格を尊重しないというか、否定するような発言がヤジとして平気で出てくるというのは、議会が体育会系・徒弟制のような世界感だからなんでしょうか?新人・若手は経験ある議員に絶対服従が当たり前みたいな価値観があるとか、そんな背景があったりするのかしら?

 自民党の対応も危機管理として最悪の対応ですよね。危機管理が下手くそなんじゃなくて、自民党の対応を見ると要するに、あんな程度の発言で辞職したり、最大限誠意を示して謝罪する必要なんてないと思っているということでしょう?発言したのは誰かわからないし、特定する必要もないという態度ですからね(後にようやく石破さんが動いて名乗り出るようにとなりましたが…)。

 己が自民党の都議会のトップなら怒り狂って、即除名で平謝りですよね。普通、間違いなくそういう行動を取ると思いますがそういうことになっていない。つまり、そういう価値観の人たちが自民党の中でいっぱいだということ。これは非常に大きな失点ですよね。自民党以外の政党はこのオウンゴールに付け込めるのでほくそ笑んでいるところでしょうか?国会への波及も不可避だと思いますね。

 野次られて泣いてないで言い返しなさい、やり込めなさいという指摘も見ましたけど、カーッ!と言い返して論破して、なんて強い女だ!日本にもサッチャーがいた!なんて思わせるのも一つの手なのでしょうけど、この問題について、泣いて女性の弱い立場をPRするほうが世間的にはウケがいい。勝算が高いのでこっちのほうが政治的選択としては正解でしょうね。

 ヤジの件での、塩村都議員って、今見たんですけど結構美人さんなんですね。「お前が結婚しろ!」のヤジは「お前が(俺と)結婚しろ!」ということだった可能性が…?ダイナミックプロポーズですね(笑)。


 「野次を擁護したくはないが、これで議員を処分することが、議会政治に何をもたらすかを冷静になって考えるべき」―というツイートを見ました。たしかにそのとおりですね。しかしこの悪質な発言をスルーするわけにも行きませんしねぇ…。困りましたね。議員の処分というのは以前書いたように、ヘタすると民主主義を殺しかねないので難しいんですよね。

 党が主体となって特定して自浄作用を発揮する。それで議会からの処分という愚行を防ぐというのが一番いいんでしょうけどね。あとは議長辺りがヤジについて、こういうものは許されないという簡単な基準を説明をするとかそういうの追加で。結局のところ、議長が権限行使する前に、党が自浄作用を発揮してすぐさま事態を収拾するべき問題なのでしょうね。


 ※ついでに野々村議員の謝罪会見で書いたことをおまけに→大体地方議員の不正なんてそんなに取り上げられる問題ではありませんから、さっさと辞職して再選挙で禊をすればよかった。なんであんな会見を開いて、無理に乗り切ろうとしたのか?会見を開くことで乗り切る能力があるようには見えなかったのですけどね?そういう判断すらできないバカだったということでしょうか?

 都議会でのヤジで名乗りでた人も、辞職して再選挙に望めばいいのに、居直ってしまった。潔くやめて、「今回の件を反省して、問題への知見を深めて、解決に取り組めるような法案を作れるように猛勉強してきました、ですから厚かましいお願いですが私にもう一度チャンスを下さい」。そういうふうなことを言って、再選挙に挑むほうがよっぽどチャンスがあるし、それが本来の筋でしょう。

 なぜ議員であり続けようとするのか?議員は本人がやめると言わない限り、居続けられますが、そういうことをすれば次の選挙で落ちるリスクがはるかに高くなる。問題を最小限に留める。リスクを最小化するには、そうするのが一番いいんですけどね。なんでそういうことがわからないのでしょうか?野々村議員もあなたにはわからないでしょうね!みたいなことを言ってましたけど、会見でああいう発言はマイナス以外の何物でもないでしょうにね。

 危機管理の発想もない人が増えているということなのでしょうか?それとも地方議会は当選することが大体決まっている。票田さえ確保していれば落ちる心配がない。故に、開き直って居座っても何の問題もない。政治家として筋を通して辞任するほうが、表面上キャリアに傷がついて、現実的な収入も減るということなんでしょうかね。いずれにせよ、地方政治が腐っているという現実に変わりはないわけで頭がいたい話ですね…。
 次回に続く。