てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

FAからイラク戦争の反省の欠如

 もう最近は、Foreign affairs取り上げる気があんまり起きないのですが(別枠で書くと言ったもの以外)、一応、2013の1・2・3月号を読んでいて思ったことを思いつきとして少し。

 米撤退論とか、シェールガス出て資源・エネルギー問題が解消してきたから、中東に不干渉政策でいいんじゃない?みたいな反応とかみて、アメリカには深刻な失敗の反省がない。自分達が失敗をしたというショック、その失敗の本質を深く掘り下げようというものがない。イラク戦争の結果を見れば、大失敗だし、紛れも無い侵略戦争。それに対してまるで反省がないというのは信じられないですよね。

 永井陽之助の『冷戦の起源』いわく、太平洋戦争、朝鮮戦争ベトナム戦争。全てアメリカの失敗の本質は同じ。今回のイラク戦争もおそらくそう言っていいでしょう。米は太平洋で諸外国に干渉する時、いつも同じ間違いをしている。それについての反省がまるでない。根本的な認識が間違っている。米には反省する力というものがまるで無い。

 ーである以上、本質を捉えることは出来ないし、外交戦略を正しいものにすることは出来ないでしょうね。米の国際政治で大家はまあ出てこないでしょうね、こういう下地を見ると。

あんまり触れるものないですけど、メモ程度を一応残しときます。

フォーリン・アフェアーズ・リポート2013年1月10日発売号/フォーリン・アフェアーズ・ジャパン

フォーリン・アフェアーズ・リポート2013年2月10日発売号/フォーリン・アフェアーズ・ジャパン

フォーリン・アフェアーズ・リポート2013年3月10日発売号/フォーリン・アフェアーズ・ジャパン

①中国ネタ。レベルの低い中国特別論載せて、その否定・反論。保障なしで農民を立ち退かせて土地を収容する地方政府と、それ故にヤクザの権力増大現象、まあどこでも言われているリスクの話。

 中国がレアアースを利用して資源外交を展開したら、値が上がった結果却って豪とか採算が取れるから掘り始めるようになったというアホなオチ。これまでは中国が安く売ってたから中国が独占していたに過ぎない。しかも規制をかけたら、密売で結局裏ルートで日本に行っているというアホみたいな展開に。これはまあ面白かったですね。

 ジェラルド・カーティスとか日本論が書いてありますけど、なんというかスゴイ皮相的、本質をえぐったような鋭いコメントとか指摘が本当少ないですよね。あちらさんの日本論というのは。

 サイバー戦争の虚構と現実。これはまともな記事でしたね(つまりあとははずれ)。ネット、サイバー空間でのパールハーバーなんて危機を煽っているけども、現実的なリスクは小さい。イスラエルと米のイランへのサイバー攻撃でも核開発を多少遅らせるくらいのもので計画を破綻させるには至らなかったのは、未だにイスラエルでイラン空爆がテーマになっていることからも明らか。相手の外交を変えるほどの力は依然ない。⑦年にロシアにサイバー攻撃を受けてからこの分野での国際会議の中心になっている小国エストニア。これまで4度も国際会議のホストを務めていると。

②ザカリア…。撤退論とその反対関与論。TPPのようなルールを決める政治力は安保あってこその政治力と。

 D10、民主主義国家によるDemocratic連合という枠組みの提唱。まあ要するにサミット、G8やそこにロシアを組み込んだ枠組みが破綻したからこそですね。ロシアも中国も既存の国際体制に強調しようという意思がありやしねぇですから。あとはG20という経済的な枠に拡大したからこそというのもあるでしょうが。ロシアや中国を排除するものではない、挑発しないと言っても結果的に絶対そうなるでしょうけどね。こういう話は前からありますが、現実化しないのはそれをまとめようという国家もないからですかね。

 シェールガスの話、米はUGTEPというプログラムで天然ガス技術の援助をしてきた。インド、ウクライナポーランド、、ヨルダンなど。これによりロシアの天然ガスによる影響力を減らそうということ。対照的にロシアは環境破壊につながるというシェールガス反対運動を支援という図式。ブルガリアチェコという国でこれまでなかった環境運動が起こっているのはこのためだと(チェコシェールガスダメで原発おkという奇妙な図式)。シェールガスによる天然ガスという支えがなくなればロシアの政治改革を促すか?というのは前々から言われていますが、今のウクライナ分割は、欧との対立以外にも、もう競争に勝てないから、せめてウクライナの親露的なものを併合しておこうということなのかもしれないですね。クリミアだけで我慢したのはむしろ自制的とも言えるでしょう。

 優れた分析をするヴィクター・チャさんの論考がありますが、ここでは単なる指摘。改革開放に向かうという楽観論の否定ですね。父よりも祖父を意識しているというのがポイントでしょうか。主体思想先軍政治的なものがあるんでしょうかね?

 あとはEU脱退に揺れるイギリスとかその程度でしょうかね。

③北の核実験は特定政府・政権へのメッセージではない。実際に機能するかどうかのテクニカルマタ―が第一。小型化・軽量化のテスト。米ソの核実験も政治的メッセージのために行われたのではなかった。米ではもはや周辺的な意味合いしか持たない核戦力だが、北のような国にとっては意味合いが違う。そこを捉えそこねるなと。

 マリの仏介入。大部分は、スーフィズム・穏健派であってシャリーアによる統治を望んではいない。現地では親仏ムード、歓迎的と。

 モンゴルの話、高い経済成長と、格差の拡大。ストリートチルドレンのようなのは有名ですが、不法に資源採掘する「ニンジャ」と呼ばれる物があるとは知りませんでしたねぇ。そういう集団が10万はいると。政治腐敗と都市への人口集中、首都ウランバートルは全人口25%だったのが40%に。

 同じくブータンの経済成長、これはインドへの電力輸出によるもの。