てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

中国が刺激したロシア海軍の復活

 中国が刺激したロシア海軍の復活 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト面白かったのでこの紹介をば。

 ウクライナから老朽船の空母を中国が買い取って、中国初の空母「遼寧」となったのは周知の話だが、プーチンがこれを警戒していると。元々ソ連のものがロシアの許可なしに、ウクライナから中国へ渡ったから。買い取った中国企業は水上カジノにするという話だった。ところが実際は空母に改修されたと。つまり露と事前に話をつけずに、中国は空母保有したということですか。ウクライナからクリミア半島を奪ったというのも、この空母払い下げ問題が微妙に絡んでいてもおかしくないですね。ロシアの海軍力増強&ウクライナへの懲罰的な意味合いがありそうですね。自分達の遺産をガレッジセールされてはたまらないという感覚でしょうかね。

 中国が「青い国土」海洋への興味関心を強める中、露も新興国の資源需要増で得た資金を海軍に回している。アドミラル・グリゴロビチ級フリゲート艦6隻と空母6隻、ヤーセン級攻撃型原子力潜水艦8隻、そしてアメリカへの核攻撃が可能な弾道ミサイル搭載の新世代原潜などを購入予定と。

 露の偉大な支配者は必ず海を制した。ピョートル大帝バルチック艦隊を欧州列強に見せつけ、大国とアピールし、エカテリーナ2世は1770年にチェシメ海戦でオスマン・トルコ海軍を打ち破り、アラスカを植民地にした。これと同じようなことをプーチンはやりたがっていると。

 よってシリアのタルトスにあるロシア海軍基地を復活させている。これは旧ソ連圏以外で唯一つの軍施設。タルトス基地は非常に小さな保守(補修の誤字かな?)・修理施設でロシア軍が所有する最も小さいフリゲート艦も停泊できない。シリア内戦の激化でロシア人スタッフは全て退避させている。

 それでもこのタルトス基地を復活させ、セルゲイ・ショイグ国防相が表明したように、ベトナムキューバベネズエラニカラグアセーシェルシンガポールにも海軍の基地を置こうとしている。念頭にあるのは北極海の資源。20年前に放棄したノボシビルスク諸島の基地を再開させる計画を発表している 。

 中国海軍の警戒が米にとって一番になっているが、ロシアのそれも侮れないという話ですね。面白い話ですね。しかし、露のこういう反応見ると、露も米という「大陸型海洋国家」というふうに見てもいいかもしれないですね。その旧大陸バージョン。露の国境の外の海まで防疫ラインを欲しているという感じがしますね。米と違い移民国家でないので縮小する一方ですからね。ロシアは。

 基本的に露中は手を結ぶ、既存秩序に対向するツートップですが、不凍港を求めて海に出よう海に出ようとしているだけに、ここで中国と衝突してもおかしくないですよね。陸の領土を簡単に拡張できないなら、海でやればいいじゃない!みたいな発想に至ってもおかしくない。いずれ、海洋でアクシデントあるんじゃないかな?という気がしないでもないです。その時どう折り合いをつけるのかが注目点ですね。まあ、それぞれ米を警戒して、折り合いつけやすいんですけども。というか中東と東アでそこから更に食指を伸ばしてインド洋で衝突!なんてありえないですねぇ。でも、北極圏で資源を巡ってバトルの可能性はどうでしょうか?
まあ、そこら辺も折り合いつけてきた経験がありますし深刻なことにはならないかな。