てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

2014香港デモ雑感

 自由な候補者を選ぶことを求めて、香港でデモが発生しました。香港デモは沈静化するでしょうか?しかし選挙を導入しながら、特定の候補者を認めないなんてガス抜きにしては拙い対策ではないでしょうかね?まあ、英統治時代から、ずっと前からこういう形だったんだからいいだろと言われればそのとおりですが。仮に民衆が期待する政治家、その民主的な候補者が当選したら、中央との関係が悪化するという前提を明確化するだけで全く意味合いが違ったものになったと思うんですけどねぇ。

 仮に民主的な候補がそれでも当選してしまっても、それによる中央との関係悪化=経済悪化から、次の選挙で事情がまた変わる。台湾のように中央政府との関係を友好的にしようとする指導者と民主的な指導者が交互に適宜入れ替わるでしょうからね。漸進的な変化こそ理想的だと思うんですけどね。

 頭から認めん!と強圧的な態度を取ると、かえって球速な民主化へと後押ししかねないですよね。向こうの強行的な態度にこっちも引くに引けなくなるという形になるので、交渉・対応としては失敗のような気がしますね。スコットランドでも下手な対応が独立賛成ムードを煽りましたしね。

 交渉のパターンとしては、主導権はこちらにあってそちらにないという姿勢を明確に示しながらも、裏で交渉してある程度意見を聞いてやって望ましいものを作る・提供する。相手勢力の穏健派が妥協しやすい提案をして切り崩すというパターンが王道ですが、果たして適切な妥協をして、民主化を求める人々を満足させられるんでしょうかねぇ?ちょっと疑問ですけどね。

 民主化や情報公開の何がいいかって言うと、「責任の共有化」が出来るからですよね。政府が失敗しても、じゃあその原因を皆で考えて、今後の方針を話し合って決めましょう―で責任を回避、共有化できる。今の中共の制度だとそれが出来ない、何か失敗したら100%政府の責任で糾弾の対象になってしまうんですけどね…。

 今のようなシステムである以上、失敗即政府のミス!って形でデモ・暴動が発生するようなことになりかねませんから、それを防ぐためにも特定候補者なんて縛りを外したほうがいいと思いますけどね、もしくは条件をさらにゆるめるとかでもいいですし、共産党以外の政治家は再選禁止とか色々やりようはあると思いますが…。

 香港のその政治制度が地方に波及することになる、民主化のドミノ化を恐れているんでしょうけども、条件設定して、その条件をクリアしたら、この民主的な制度を導入みたいな形のほうがいいと思いますよね。なんか事件あったら、また何年間か民主か停止とか、そういうふうに漸進主義的な導入が一番危険性が低いと思いますけどね。

 まあ、どうみてもこれはこの前の台湾デモの影響でしょうね。政府が一つの中国と台湾を、同じだ!ってPRすればするほど、じゃあ台湾でやってることをウチでもやろう!って民衆が言い出すわけで。一つの中国は諸刃の剣でもありますね。「愛国」ナショナリズムは、これも民主主義を促進させる性質もあるので、中共は、「愛国」と「一つの中国」政策という諸刃の剣にさいなまれることになりそうですね。
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