てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

2014衆院選、野党の敗北は事前に決まっていた

 さて、「何故自民は大勝したのか?維新・民主など野党は大敗したのか?」という話です。選挙の票数とかは気力が持たないので後回しで。昨日中には書くつもりでしたが、全然無理でした。※なんかタイトル見なおしたら、不正選挙だ!みたいにも見えるな…(^ ^;)。

 前回書いたように、野党の調整・一本化が完全ではなくとも、協力が進んだことで、まあ自民党がそこそこ議席を減らすだろうと見ていました。野党のほぼ一本化で「民主」と「維新」に選択肢が絞られ、自民かその二つの「三択選挙」になったので、わかりやすくなったことがかなりプラスに作用すると見ていました。政党が多すぎてどこに入れればいいのかわからないというのが前回足を引っ張ったファクターでしたからね。

 そして前回の選挙が衆議院で史上最低の投票率だったので、その反動で前回行かなかった人が選挙に行くだろうと。冬で寒いこと、師走の忙しさで投票率が落ちるという想定はあっても、まあ前回の投票率以下になることはないだろうと楽観視していました。ところがフタを開けてみれば、この更に前回よりも低い低投票率でした。

 事前の選挙調査報道で、前回よりもはるかに低くなる。50%切るんじゃないか?とまで報道されていたので、これはしょうがないと一週間か二週間前の時点で思ってました。

 大体、有権者がざっくり1億人で、投票率を換算すると、100万人で1%。前回5900万人が選挙に出かけたとして、今回は大体5200万人で、700万票もトータルで減ってしまった。今回の選挙で勝った自民党以外、共産党公明党議席を伸ばしたのは言わずもがな、支持基盤がしっかりしているところ。選挙のセオリーで投票率が落ちれば一定数の票田を確保している政党が有利という、まさにその通りになったわけですね。

 今回、受け皿や批判票として共産党が選ばれたという説明がなされていましたが、これは誤りだと思います。まあ実際、投票総数と割合、前回選挙からの比較をしてみないとわかりませんが、無党派層が寝た結果、維新・民主が沈んだだけにすぎないでしょう。

【低投票率の要因を考える】

 投票率が下がった、伸びなかったから仕方ない―では話しにならないわけで、どうして伸びなかったのか?を考えなくてはなりません。ではどうして投票率は伸びなかったのか?有権者は選挙に行かなかったのか?

 前回の民主党の失敗もあり、「民主党に入れよう!民主に入れたい!」と積極的に思う有権者が少なかった。自民党の批判票として消極的に民主に入れたという人が殆どではなかったでしょうか?

 自民党VS民主党―であるならば、前回自民党に入れたから、今回は民主党に入れようというバランス感覚すら発揮されなかった。それは一時的にとはいえアベノミクスで景気が上向いているという現象があること(個人的には疑問ですが)。そう評価する声が多いのも事実で、恩恵を受けた人は自民党に入れようと判断して投票したとしてもおかしなことではありません。事実今回の選挙では無党派でも普通に自民に票を入れた人がかなり多かったはずです。

 民主党は消費税増税導入を決めた、自民党とその点で違いがない。金融緩和も行わなかった、経済政策で自民と違いがない、今のアベノミクスのような「これをやって景気回復!雇用拡大・安定化!社会福祉安定!」―そのどれでもいいですけど、そのような目玉政策が見られなかった。ストロングポイントがわからない。維新・橋下さんが、「そんな大した金額ではなく、バウチャーなり何なり、10兆円くらい手当を出して市場にぶっこむ!」みたいな話をしたのと対照的でしたね(それが合理的・有効な政策かどうかは別として)。

 まず、第一ラウンドの時点で自民VS民主という勝負がついていたことがあげられます。

【本命野党の維新は戦う前から負けていた】

 で、本題なんですけど、己は低投票率で自民が240を確保するとしても、維新・民主合わせてざっくり200くらいは行くと考えていました。割合は100:100とか150:50か不透明ですが、まあどっちも最低70のラインを基準に前後するんじゃないかと考えていました。そしてやはり維新が今回ぐっと数字を伸ばして、第二党になるだろうと考えていました。維新が次を狙うステップアップになる選挙だと。

 民主がなにか新しい目玉政策を出したわけでもない、失敗を反省した=失敗した要因をきっちり説明して、対策を講じた。その対策によって今度政権についたら、同じ過ちを繰り返さない。政権交代の本義に戻る―というような明確なものがあるわけでもない。敗戦後から仲良しクラブ、古い民主党の体質のままで積極的に支援したくなる要素がどこにもない。

 つまり対抗馬になりうる野党は維新だけなわけです。民主はそのサポート、前菜程度にすぎないはずだったわけです。本来、民主党維新のおまけ、手助けをする選挙になるはずだったんですね。今回の選挙というのは事実上「自民VS維新」の選挙であり、どちらが政権を担うかの選挙だったはずなんですね。第三極のもう一つの雄みんなの党が崩壊して、維新に絞られた。そのみんなの党票も流れることを計算していける!と期待したいところ。

 ところが、その自民VS維新という構図の選挙で肝心の維新が候補者を立てることができていない。選挙数日前に新聞で候補者数が載っていて、それを見てびっくりしました。ざっくり言って、小選挙80、比例40(重複で計80ですが)と計120人しか立候補していない。「エッ?」と思わずにはいられない数の少なさ。コレでは、はじめから勝負になりようが無いですね。維新議席数が40台という低調も当たり前、だってはじめから立候補していないんですから。

 「しがらみがないから改革ができる!」というのはそのとおりで、それでいいのですが、資金がなくて選挙区にすら立てられないという状況であれば、話にならないですね。一体どうなっているんでしょうかね?最低でも民主のような150くらい立てるようじゃないと話しにならないでしょう。ステップアップ選挙なのだから150~200は立てて欲しいし、立てなくちゃいけなかったでしょうね。特に小選挙区の少なさは異常でした。

 そして、そもそもの話なんですが、小選挙区制というのは、政権交代をしやすくするための選挙。つまり二大政党制をベースにしているものですね(別に三大政党制でもいいのですが、それには自民党がもうちょっと弱くないと成立しない構図ですね)。小選挙区制度というのは、どちらの政党に政権を担わせるか?という選択を迫ることで争点、展開が生まれるものなんですから、肝心の対抗馬が立っていないのならば話にならないわけです。小選挙区の候補者&政党名の記入が自分の選択する政権!―という自分の手で次の政権&首相を選ぶという機能・見所がなければ有権者の足は重くなるわけです。

 今回自分の選択する政党が与党になる!という見所がなかった。「それならば別に行かなくていいや」と考える人が多いのも、今の世論レベルでは当然でしょうね。自分の一票で結果に大きな影響がないんですもん(言うまでもなくコレは投票へ行かないことへの肯定ではないですよ)。

 また自分が投票する小選挙区に、有名な候補者がいるいないでは興味・関心の度合いがまるで違う。対抗票として入れてもいいかな?入れようかしら?と思う維新の候補者が少なすぎるのでは話しにならないでしょうね。今回、どうしようかな~入れるとするなら、維新に入れようかな~と思ってた無党派層・浮遊票が、「何だ、自分の選挙区に維新の候補者いないのか、じゃあやーめた」となるのは自明の理ですね。敗因、低投票率の要因は、小選挙区に立候補した候補の少なさにあるといえるでしょう。

 民主との選挙協力があるとはいえども、メインは維新であり、サブが民主という図式になるのが今回の選挙のはず。維新150~の民主80~で小選挙区を調整しあうならともかく、全然そうならなかった。コレが今回の選挙の全てでしょうね。低投票率を作ってしまった維新候補者の少なさ。そうしてしまった地盤&資金&選挙立候補者(コネ)の乏しさ、事前に勝負はついていたと言っても過言じゃない状況でしたね…。

 維新は都構想を巡って公明党と密約があったと言われ、公明党の候補の小選挙区をいくつか見送っていました。それはまだいいとして、それならば民主党はそこに必ず候補者を立てて、対立図式を示さないといけなかった。小選挙区で負けても比例票がそこでいくつか獲得できるのに、そうしない理由がまるでわからない。公明党VS共産党という選挙区があったくらいですからね、そりゃそこの有権者は端から投票行動を放棄するでしょう。

 同じく小選挙区で自共対決という図式があり、これでどうやって自民党議席増を防ぐのか、話しにならないでしょうね。自民党の批判票として入れる人が共産党の候補ではどうしたって一定数にとどまってしまう。選挙区調整した結果ならともかく、これでは自民党の不戦勝選挙と言い様が無いですね。

 まあ他にも幾つか維新の失敗は考えられますが、こんなところで。今回の選挙でわかったことは、「今のままでは野党は永遠に自公には勝てない」ということですね。どうやったら勝てるのか!?それを真剣に考えないと日本の政治は永遠に変わることのない真っ暗闇でしょう。