てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

韓国で政党解散命令

韓国で、統合進歩党の「進歩的民主主義」路線が北朝鮮の対南革命戦略と同じ、あるいは似ているという論理で政党解散令が出されたようです。

 憲法裁判所でただ一人反対意見を出したキム・イス裁判官の法理 この本文中にあるように、民主主義を守るためには軽々しく少数意見を弾圧すべきではない。認めないような行為を軽々しく取るべきではない。この裁判官、キム氏の意見は誠にその通りで、後世韓国の民主主義を守ろうとした人物として顕彰されるでしょうね(韓国が民主主義国家であろうとするならばですが)。

 今の韓国人にこの論理の正しさがわからないんというのが悲しいところですね。きっと今の韓国人でも、民主主義が何たるかということを理解している人は少数派でしょうから、このニュースによって、民主主義を理解する少数派は相当ショックを受けて自国の行く末に絶望していることでしょうね。韓国は本当凄いことになってますね…。

 韓国専門家の浅羽氏いわく、「民主的基本秩序に違背」していると、司法が解散させることができるという憲法構造だとか。そもそもたった13議席しかない小政党ができる事などたかが知れている。小政党・少数意見を大事にするからこそ議会政治・民主主義の意義があるのに、それを軽薄に解散させるセンスがすごいですよね。">


 ドイツにおいても共産党違法化の事例がある、これは戦う民主主義と呼ばれている。この民主主義の異端な事例があるのにもかかわらず、それを大問題として騒がず、韓国の統合進歩党解散においては大騒ぎをするとは何事か?アホじゃないか?なんで韓国で行われると、民主主義の死と言って騒ぐのか?

 ―という指摘を見ました。ドイツは今でも共産党が非合法なのか?とググりましたが、別にそんなことはありませんね。今回の韓国のケースとはあんまり関係ないですね。というのはドイツにおいて東西冷戦は核戦争のリスクが現実的なものとしてありましたし、戦前の共産党の危険性はナチスに勝るとも劣らない物があったのも確かでしたしね。それと今の韓国の共産党でもない、統合進歩党に内乱・革命を起こす危険性があったり、北に内応して北に協力するという危険性があるわけでもないでしょうからね(もちろん詳しくは知りませんが、武力革命の危険性があるとは到底思えません)。


 今、韓国で親北狩りが行われていますが、この親北狩り&親日狩りの傾向って、いつ親米狩り・親中狩りに変わるかわからないですよね。その危険性を米や中はどれくらい理解しているのでしょうか…。まあそもそもそんなに韓国に興味が無いですかね。

 しかし、なんというか本当に「狩り」が好きですよね、韓国って。世の中のなにか悪いものを取り除いたら、それで社会が良くなる―とか未だにそう考えられてるっぽいですよね。いつそういう行動様式がなくなるんでしょうかね?

※追記: 政党解散と言えば、西ドイツのSRPとKPDの事例そしてトルコこれで世界で政党を解散させた3番目の自由民主主義国家になったとか。個人的にトルコと韓国を「自由」民主主義というのは無理がある気がしますけどね…。日本でさえ「自由主義」が死んでいるのですし。西ドイツの当時の戦争の危機がすぐとなりにあった時代とは全然状況が異なる気がしますけどね、門外漢的感想ですが。

 政党解散のガイドラインwww.venice.coe.int/webforms/documヴェニス委員会が出しているが、その要請に応じて、300頁超の決定文を英語に翻訳して送ることになったと。このガイドラインにかなっているかどうかといえば、今回の決定はビミョーだと浅羽先生は言っておられましたが、これで非難されたらどういう対応をするつもりなんでしょうかね?韓国は。