日本版オリエンタリズム:海外の日本に対する歪んだ眼差し
BBCのロリコンマンガ批判という偏見報道についてつぶやいたことです。
まあ、オリエンタリズムじゃないですけど、米欧圏の日本を見るまなざしって、そういう、日本は遅れているとか野蛮だというものの見方がありますからね。ジャパン・バッシングに代表されるような、「日本は遅れている・卑怯なことをしている」という思い込みは未だに根強いですからね。日本に対する正確な理解がある人のほうが少数派でしょう。
もちろん、確かに日本には遅れたところ、前近代的なところが多分にあって、その克服をしなくちゃいけないし、米欧サイドの意見・批判も参考になるんですけどね。日本を論じる際にそのような偏見が折に触れて、含まれてしまうのがまためんどくさいところなんですよねぇ…。
日本に対する偏向した見方について、『オリエンタリズム〈上〉 〈下〉』みたいにきっちり一つの論にそろそろ誰かまとめたほうがいいと思うんですけどね。「日本版オリエンタリズム」が存在するということが常識になっているといないとでは、全然違ってきますからねぇ。外交の戦略的に重要と思うのですが…。
「日本版オリエンタリズム」ってのは、米欧サイド、非日本人・非日本在住者が抱くものであれば、まあそれはどこでもあるものなのでまだいいんですけど、問題は日本人でさえ、「戦前の日本=絶対悪」とかそういう見方をしてしまうことですよね。反省ならともかく、全肯定・全否定してどうするの…っていうね。
日本に詳しくない人が、「ナチスの同盟国なんだから悪い国なんでしょ?」みたいなざっくりとした見方をするのならともかく、日本人しかも高名な学者でさえ、そういうことを平気で言ってしまう状況ですからね…。歴史の反省や検証は賛同しますが、否定する人が本当に多いのがね…。