てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

イスラエル=日本「同盟」という思考実験

 シリアでISISに捕まった湯川氏に合わせて、氏の解放のためにも現地入りをしたジャーナリスト後藤氏が捕まり、安倍氏の中東歴訪に合わせて、身代金要求、72時間以内に応じられなければ殺害するという事件がありました。

 以前、中田氏はタリバンやISパイプを持っている。そういう外交上、意味がある人物に私戦予備云々で逮捕してしまって、対中東外交は大丈夫なのか?とつぶやいたことがありましたが、やはり何も出来ない無策状態でした。単なる無策、無能であれば、話は早いのですが、違った仮説を思いついたのでその話を。

 Reading:日本・イスラエル テロとの戦いで協力 NHKニュース nhk.jp/N4HO6CU6 これを見ると一つの仮説を打ち立てることが出来る。民間のパイプをわざわざ潰して、ISISと交渉をしないという姿勢を示したこと。ルートを事前に潰したのはイスラエルと関係を深めたかった、深めるという事前想定があったという仮説を立てることが出来る。

 中田氏や常岡氏などの民間の外交ルートが機能すれば、直接ISISと交渉してこのような誘拐事件の際に解決が可能になってしまう。交渉で解決してしまえば、安倍政権として中東情勢に足を突っ込む理由がなくなる。強力なインセンティブが働かなくなる。もしこのような事件で人質が殺害という事態にでもなれば、日本もISIS叩きの国際制裁に加わるべきと主張できる。

 故に、イスラエルと関係を深め、軍事・経済協力深化を正当化出来る。19日に投資協定が結ばれたこと然り、安倍外交のキー戦略として対イスラエル関係の強化というのがあったと考えることは出来ないだろうか?そう考えるに足る材料、昨年5月のユタニヤフ訪日時の発言で興味深いメッセージがある。

 ユタニヤフ氏はホロコーストの苦難は原爆と同じ、日本とユダヤは同じ被害者であるという発言をしている。戦前の日本に対して「被害者」という視点を提供したことは非常に強いメッセージがあると思われる。イスラエルは強力な同盟国を求め、安倍の対「反日」戦略に協力するという意味に受け取れる。

 つまり、前々からネタニヤフ=安倍ラインで両国の関係性を深めていくという話があったのではないか?という思考実験。テロとの戦い!で強いリーダー像を提示するという国内戦略もあるかもしれないがそれ以上に「親日国パートナー」という外交上の利益を選んだのではないか?

 「反日」国ではない「親日」国が、戦前の日本は被害者だ(=正しかった)と言ってくれるパートナーは安倍外交にとって喉から手が出るほど有り難いはず。ネタニヤフもその価値を理解して安倍政権にその価値観を売り込んだのではないか?と考えられる。

 米の同盟国・圏でありながら、そこまで深いつながりは持ってこなかった両国。オバマ政権時に失望された、米に逆らうパートナー同志で、協力しあって米に対する拒否権を創りだそうとすることは戦略的に理にかなっている。

なかなか面白い関係、協力図式だと思いましたので、書いておきました。<了>