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てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

人質殺害は安保強化とイスラエルとの関係深化に向かう

覚書

ISISの誘拐・人質事件に政府はどう対応すべきか?の続きです。

 安倍さんの政治スタイルとして、「この道しかない!」に代表されるように、自分の思う選択肢しか目に映らないようにするという手法があるのかもしれない。自分に好ましくない手法・選択肢を事前に潰していくという政治スタイルがあるのではないだろうか?だとすると色々面白い。

 中田さんとのパイプを事前に潰していたことは迂闊でもなんでもなく、自身が望む外交路線にとって何の意味もなさない、むしろ自身が選ぼうとする路線に逆らう。だからこそ中田氏やISISアルカイダとのパイプというものに考慮しなかったのではないか?と考えると、このような政治スタイルが思い浮かびますね。

 前回文末で書いたように、今回の事件は安保事情に大きく影響を与えるだろう。そして、人質事件で二名殺害されるという結末で終わった事を考えても、今回のような事件を踏まえて武力行使を念頭に置いたような法整備が進んでいくでしょう。実際にやるやらないはさておいて、こういう時に何も強力な対抗手段がないとなればなめられてしまいますからね。

 割と早い段階で、気づいていましたがISISは国家の体裁を取っていない。近代国際法秩序の外にある存在です。主権国家ではないので、日本の憲法でも現行法範囲内でも、十分に国連安保理決議があれば、自衛隊が派遣・参戦出来るという構造が存在します。

 国家相手でないから「戦争」にはならない。憲法上・歴史上、軍隊に戦闘を行なわせるのに強い歯止めがある現在の状況を打破する上で、法律上の縛りをなし崩しにしていく上で(いい風に捉えると慣行を変える上で)、ISISとの戦闘は実は格好のテストケースなわけですね。

 安倍さんとしては、むしろISISを「挑発」して国内世論の制裁強化を喚起すること、そして「戦闘」に至る道を望んでいたのかもしれない。イスラエルISISどちらが外交上望ましい物を与えてくれるパートナーかは火を見るより明らか。そもそも、そういう路線を考えていたのだとしたら、ISISと交渉するつもりなどはなからないことになるわけで。

 ISISの銃弾が最近めっきり減ってきていると。資金繰りが相当厳しいのではないか?と戦地にいる人の感想だと。人質の身代金は、中東諸国への援助を打ち出したことをこれ幸いに金銭を要求した=苦しい資金繰りの弥縫策ということではないでしょうか?

 仏での風刺画に対するテロというのも、ISISの危機的状況による「暴発」状態と捉えたほうがいいのかもしれませんね。窮状を打破するために、ムスリムからの支援を受けられる可能性のある、「我らが宗教を侮辱する米欧」という構造に持ち込んだ、そういう「敵」のイメージに訴えた。やぶれかぶれとみなすべきでしょうか。

 無論、今回の風刺画による雑誌社襲撃はアルカイダなので、ISISとは違うのですけどね。アルカイダISISが違うことくらい知ってはいたのですが、そんなに関係が悪化していたことを知らなかったので、大きな枠内では共闘していると見ていました。

 いつの間にか関係が悪化していたのですね。過激派内部でそんな簡単に分裂して、どうやってカリフ国を作ろうというのでしょうね?ココらへんの内部分裂は、正統カリフ時代の終わり頃と全く同じですね、学習能力ゼロというか、なんというか…。世界史教える先生は説明楽でいいですね、アルカイダISIS内ゲバしてるのと同じ状況で説明できますからね。

 イスラエルVS「ISIS」で、日=イスラエルVS「ISIS」と単純化して書いていますけど、実際、ISISイスラエルに宣戦布告したり、テロを仕掛けているわけではない。彼らはイスラエルには未だ手を出す気配がないんですよね。そこら辺が現実主義としての彼らの面白いところですかね。

 安倍さんは日=イスラエル擬似同盟を結んで、「反日」諸国と対決する遊軍にするという戦略をとっていると見ているので、人質殺害も想定の範囲内ということになるのでしょうか…。

 イスラエルVSイスラム諸国(もしくは特定の国)という図式なら、さあどっちか?と誰もが迷うところですが、イスラエルVS「ISIS」という図式に限ってしまえば、イスラエルで決まり。安倍さんは「親日」国の支援がほしいのでその方針でいくとみています。まあ、実際の同盟とは違い、相互防衛というよりも、イスラエルは有効な技術支援を求めて、安倍さんは歴史認識などイデオロギー面でバックアップを望み、実際の軍隊派遣などまでには至らないレベルの関係深化だと思いますけどね。