てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

ISIS&ギリシャで中露は有利に

イスラム国」、中国人脱走兵3人を処刑か=「1人は銃殺、2人は集団で斬首」―中国メディア headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150207-
 以前からもし中国人が殺されたらどういう反応になるか気になっていたけども、今回はウイグル武装組織の人間か。イスラム国の現実に失望してとのことと。

 中国にとって、怖いのはISISから影響を受けたり、資金・訓練のつながりが出来てウイグル武装組織が強化されること。強化されたテロ組織との戦いに突入しなくてはならなくなった場合、国内に計り知れないリスクを抱え込む。こういうケースを見る限り、そのリスクは低くなったと見ていいかな?これでウイグル中共相手に戦うためのノウハウをISISから学ぼう!というネットワークが構築される可能性は低くなりましたからね。

 しかし、中国は国際秩序と協調していますよ!我々は国際平和のために欠かせない皆さんの重要なパートナーなんですよ!とPRするのに、ISISとの戦いに協力すること程、最適のカードはないんですけどね。やっぱそういう戦略思考はないんでしょうね。自国のことしか頭にないですからねぇ。せめて、これを認めてくれるなら、義勇軍を派遣するよくらいの交渉をしたらいいと思うんですが…。

 まあ、いずれにせよ中国のような現今国際秩序体制の中間、米欧サイドにいない国にとっては有利な状況であると言えます。ISISが第一で、中国に強い圧力をかけられませんからね。相対的に弱まるので。まあ中露ともに有りがたい状況になったことに変わりはないですね。

 ギリシャで反緊縮派が主流となりました。これが反EUにまで発展して行きますかね?ウクライナどころかギリシャまで怪しい感じになってきたので、ロシアにとっては随分外交上有利になってきましたね。世界はISIS対策優先で、ウクライナは後回しになる感じに進むのでしょうか?ISIS対策でロシアと正面切って揉めるわけにいかないですしねぇ。ウクライナにとっては最悪の形でしょうか?

 逆に言うと、ウクライナは自国の存立のために、ISIS対策、中東情勢を安定化させる努力をする必要性があるわけですね。中東外交に力を入れてくるかもですね。日本の人質殺害事件などもあって、日本との関係強化を求めてきてもおかしくはないんですけどね。そういうビジョンをウクライナのような新興国が持てるかな…?

 まあ、でもさすがに、ギリシャが共産的なつながりを求めて(ギリシャ与党・連立内閣に共産党が参画している)、中露との関係をEUよりも強化して行くという段階に至るとは思わないですけどね。

 中露の有利な状況が、米EUよりも安定して有利な国際環境を作っていけるとは思えない。米EUがコケればもっと痛い目見ることは間違いありませんからね。