てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

【漫画】 ゴールデンカムイ

 

ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

 
ゴールデンカムイ 2 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

ゴールデンカムイ 2 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

 

 ようやく、読みましたので、感想の一つでも書いてみたいと思います。途中からちょいちょい読みだして~というか、ヤンジャンを毎週読むようになったのも最近なので、ゴールデンカムイが連載始まった時には、ヤンジャン手を出してないんですよね。2巻の終わりと、ヤンジャンで読んだ話がつながってるかどうかまだ自信がないので、整合つかないこと、的はずれなことを書くかもしれませんからそのつもりでお願いします。

 

 アシリパさん可愛すぎですよね(笑)。「チタタプ!食えオラァ」「杉本が死んだら~?ヒン!死ぬな杉本!(涙)」とか。卑怯ですね~あれは(笑)。アイヌ版『よつばと』&『孤独のグルメ』&狩り漫画って感じでしょうか?宝探し成分もあるけど。

 

 以前そんなことをつぶやきましたが、狩りというよりはサバイバルと捉えるべきですかね?アイヌ文化を中心に回るのは間違いない。雄大なる自然と、それを尊重する近代化以前の文化の素朴な価値観、そのピュアな価値観の素晴らしさで読者を魅了するというのは言うまでもないコンセプトですね。

 

 過酷な大地に、近代化以前の機械的な文明で生きるのだから、現代人からするとサバイバルに見えるのは当たり前ですかね。ですからサバイバルというよりは、やはり偉大な自然文化の恵みを本来の人間のあり方で堪能すると考えるべきでしょうかね。当然その反面厳しい自然環境が存在すると。

 

 

 ざっくりストーリーを説明すると、日露戦争帰りの兵士杉本が、隠し砂金・財宝の存在を知って北海道で探検します。そこでアイヌの少女アシリパと出合い(いつもアリシパさんって、名前間違えてしまいますね~。間違えないようにしないと)、ともに財宝を探すというストーリーです。

 

 異文化で出会う少女、作品のパターンから言うと、サバイバル美女。色々生きる上でのノウハウみたいなものを教えてくるキャラかと思いきや、そこは少女ということもあって、上からアイヌ文化の叡智を説いて、近代人を説教していく展開にはならない。ドジっ子というかわんぱくというか、引っ掻き回してくるパターンですね。一言で言うとやりたいことをやる、「自由」というパターンですね。

 

 よつばと!のよつば的な感じでいいと思います。アイヌ文化を知っていてその知識を全面に展開していく、ドヤァとひけらかしていくという感じ。その上でアイヌ式をやらないと怒り出す、叱るわけではなく。可愛く「やれー」と駄々をこねる。やらないと拗ねる感じがポイントですね。

 

 このツイート(pic.twitter.com/4yFhAt8MK9)にある通り、アシリパさんの顔芸の引き出しは底が知れない(笑)。ヒロインのキャラ・魅力を引き出すために、顔芸というのはありそうでなかった気がしますね。顔芸で食べ物から食いついてはなれないなど笑いを取るところなんかもいいですよね。

 

 

 まあ、子供的な可愛さ・無邪気さ的な感じですかね。最近のウンコ(オソマ)推しとか、小学生特有のそれと考えればなるほどねーとなりますね。

 

 柴犬(?)なのか、狩猟犬がオロオロするシーンがありましたが、ああいう動物を描くのも凄い上手いですよね。あのオロオロにはやられましたね~。ぐうかわでした。レタラという狼も出てきますし、後ヒグマとかいましたね。そういった動物が躍動するというのもポイント高いですね。大型動物が活き活きと動き、迫ってくるというのは日常で体験できないですからね(古典的ではありますけど最近あんまりそういう作品ないと思うので)。

 

 で、今まで読んだ中で、これはおもしろい、いいネというポイントはここまで。疑問というか、ここはどうなんだろう?と思ったのが、主人公の杉本とヒロインのアシリパさんとの関係が構築されるのが早いということ。いきなり出会って名コンビに至るまでの展開が早くないか?ということ。

 

 二人が出会って仲良くなって、冒険というか探検するというのがメインコンセプトになるので、さっさとそういうことにしてしまうこと自体はいいと思います。が、そういう深い中になるまで、しっかり絆を作るまでにそれなりのストーリーがないとリアリティがないというか、話としてどうなのかな?という気がしました。

 

 日露戦争後くらいのアイヌの一般的な価値観とか知りませんが、日本人への反発とか反感はあったんでは?という気がしますし、当時の日本人であればそういった未開の異民族・文化への蔑視、軽蔑の眼差しがあってしかるべきだと思うのですが、そういうのが杉本には驚くほどない。

 

 アイヌにせよ、日本人サイドにせよ、そういった異文化への敵意というものははじめからスルーされてしまっているのか?

 

 まあ、作品のコンセプトとして、そういうのを取り扱わないという手もあるので、それはそれでいいとして、問題は二人の関係性、絆ですよね。そこがいまいち浅い。

 

 杉本は親友が戦死して、その残された嫁が実は元恋仲だった。彼女が目の病気で治療費を工面しなくてはならない…!よって財宝探しの旅に出る―というのは、いいでしょう。そのために何でも利用できるものは利用するッッッ!的な感じでアシリパさんと組むのもまあいいでしょう。

 

 アシリパは親の愛情を知らないで育つ、家族代わりの狼も自分から去ってしまったという過去がある。まあ愛情に飢えているところがあるわけですね。それで無邪気に出会った杉本を「拾ってくるわけです」。子供が野良猫・野良犬を拾って育てるのと同じ感覚ですね。

 

 これだと、二人の関係性・絆はざっくりとしていて、浅い。寝食を共にして飯食ってるだけの「田舎に泊まろう!」でしかない気がします。ここから二人の関係性がどうなるのか、お互いの価値観がどうぶつかり、どう理解し合うのか?どういう関係性が築かれていくのか?そこら辺が作品のポイントになると思いますね。

 

 ベタな展開ですが、異文化に属する二人が自分たちの主張をしあってぶつかり合う。そうすることでお互いのいいところを見て&悪いところも見て、相互に自分たちの価値観を見つめ合い、問い直して理解を深める的な感じがいいんじゃないでしょうかね?ですから軽蔑するイベントが起こって、相手をけなしたり、憎んだりしながらも相手のいいところを見て、尊敬もする的なのが一番スムーズに行くんですよね。少女漫画だといきなり喧嘩しあって、のち関係が急速に接近するアレみたいなもんですね。*1

 

 今んとこタダ単に飯を食ってるだけの気がしますので(笑)、そこからお互いの関係をどう深めていくのか、まあ作者の腕の見せどころですね。多分、少女なので、異性としての恋愛的な展開にはならない気がしますね。承太郎と花京院みたいな戦友、戦いを通じて=試練を乗り越えて、友情を深める的なパターンになるのでしょうかね?

 

 日露戦争帰りで、命をかけて戦うも満足な手当もなく放り出された兵士たちが隠し砂金を狙って、独立国を作るぞ!とか、近代化された兵士どころかもっと前の新選組の生き残りの侍が出てきて「いくつになっても男は刀を振り回すのが好きだろう?」とかっこいい爺出てきたりなかなか魅せてきますね。脱獄王とかドンドンキャラ放り込んでくるのもいいと思います。

 

 まあ、まだ始まったばかりなので、今後どういう展開になるのか注目ですね。

*1:あと、今のところアイヌ文化・アイヌ式を杉本に一方的に伝授するという形ですから、杉本が日本式をアシリパさんに教えるというのも重要ですね。相互に教え合って、それぞれの理解を深めるというのがお互いの尊敬に繋がって関係を深めるというのが大事