てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

司法試験漏洩問題の話

司法試験漏洩問題についてコメントを。

 司法試験で問題の作成をする考査委員の明大法科大学院の青柳幸一教授が憲法の論文試験の問題を教え子の20代の女性に漏洩したという話です。

 今年は132人で作り、憲法を担当したのは13人だとか。それだけ多くの人が関わっていれば、そりゃ漏洩のリスクは高まりますよね。毎年合格者は相当少なく、弁護士になるために何年も受験する人が珍しく無いというくらいですし、自分が教えている学生が、何年もまじめに勉強して合格出来ない。もし不合格なら人生の夢を諦めて田舎に帰らなくてはならないなんていう境遇があれば、試験問題を知っている考査委員がつい情にほだされて…なんてことが考えられてしまう。

 漏洩という事件には、社会構造・司法構造の問題があると考えてもいいのではないでしょうか?量的拡大を求めて法科大学院を作ったのに実際そうなってないという現状を考える必要があるかもしれません。

 今回のケースの場合、教え子が若い女性であり、相手が男と女で対応が違うという話があるくらいなので、私腹を肥やしたケースといえるかもしれませんけどね。

 いずれにせよこれまでの試験で憲法民法・刑法の三区分でしょうか?一つだけ異常に高いとか、そういう合格者がいた場合は、調査する必要性があると思います。考査委員を10年以上もやっていたといいますから、他にもそういう人がいるはずで、漏洩のリスクが考えられるわけですから、きっちり調査するべきでしょう。

 むしろこれまでなかったと考えるほうが難しい。日本は科挙的なペーパーテスト万能主義的な思想が強いので、これを機にペーパーテストの権威を弱めることを考えるべきだと思います。


 ついでに、余計な話として、漏洩で満点をとった人はどうしてあんなことをしてしまったんでしょうかね?ちょっと理解できないんですよね。50点とって合格レベルで、70~80点とったら超優秀!っていう試験で、物理上殆ど不可能な満点を取り行ったという話みたいなんですね。100点とるなんてそんなことやれば、そらバレますよ。普通60~70点取れるような答案の書き方を指導するでしょうにねぇ。

 ですから、70点以上取った・ハイスコア叩き出した人で、なんでこの人が?という優秀と思われない人を疑ったほうがいいと思うんですよね。今まで最高点を叩きだした人とか、超優秀じゃないかぎり今回の出来事のせいで、絶対不正を疑われるのでしょうね。

 実際に、そういう指導をされていたが、何度も落ちていてあとがなくて不安になった教え子が、点数稼ぎに努力して、結果100点を取るような回答ができてしまったというのが、現実的にありえそうな所だと思います。ひょっとしたら、70点以上のハイスコアを叩きだしても、教授が「この子は優秀だ」ととりなして不問に出来るという構造があったりするのかも…?多分、彼女がそう思い込んで満点取りに行ってしまったというのが真相ぽいですけどね。彼女の中で、神様みたいになんでも出来るという、権威化がなされていて、100点とっても大丈夫と思い込んでいた可能性なんかが考えられますね。今回の不正を単なる一事件でなく、徹底して過去のケースを疑って再調査すべきでしょうね。
 ※追記、大事なのは過去の漏洩があったかどうかだと書きましたけど、試験問題の保存がなかったとかわけのわからない理由で調査しない模様です。死人に口なしじゃないですが、保存しとかなければなにやってもバレないですね。そりゃ不正が起こりやすいですね、ばれない範囲で担当教授は「役得」をほしいまま甘受していいですよと言っているようなもの。呆れますね。