てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

少年マガジンに漂う「暗さ」

 

 ジャンプ・マガジン・サンデー・チャンピオン、ここらへんを読んでなかったので、一気見した時に、はっと気がついたこと。「マガジンってなんか暗いなぁ…」ということ。

 

 マガジンは読んでて、一番なんかたるいというか、気が滅入るという感覚があるということに気づきました。立ち読みしているからか?いや立ち読みしていない時でも、やはり同じ。歳をとって立ち読みがつらくなったからか?いや立ち読みしても他の雑誌にそういう感じはない。

 

 サンデーが一番読むものが多い、他はジャンプ・マガジンでチャンピオンが一番読むものが少ないかな?と思って確認したら新連載のは一応読んでいるだけでこの先切る可能性もありますが、カウントしてジャンプが9本。マガジンが11本。チャンピオンもたまに読む浦安除いて9本ある(木曜日のフルットをカウントしてますが)。

 

 サンデーは不定期連載があって毎週載っている作品じゃないものもありますけど、20本。載っている・載っていない次第では減って16本とかになる週もあるのでしょうけど、一番読むものが多いことは変わりないですね(そういや『だがしかし』*1アニメ化ですか。アニメ向きな作品なのでいいですね)。

 

 ジャンプは土日明けで読むものがない時に読む。マガジンはこの中では一番好きなサンデーを読んでちょっと疲れた時に読む感じがある。ジャンプ明けで、マンガ読んでないなぁ~今週号まだかな~という欲求もないから、読みたいという情熱がないのが大きいのか?

 

 そういう点ではチャンピオンが一番マイナスのはず。週の一番最後のためにシメ・トリみたいになってますからね。それでもマガジンほどではない。チャンピオンも暗いというか重い感じがするんですよね。胃もたれ的な、消化不良感というかウッとくるものがあるといえばあるんですよね。

 そこまで深刻な話ではないんですけど、こういう感じがするということであえてわかりやすく盛ってる感じがあるのでちょっと差し引いてくれるとありがたいです。本当なんとなくレベルです。

 

 ―で、なぜそう感じるのかというと、明暗・軽重という価値観で言うと明るさや軽さというものがマガジンには乏しい。なんというか重いし、暗いんですよね。マガジンって。

 

 いやいやそんなことないわ、おもろいわ!っていうツッコミが絶対あると思うんで、どうしてそう感じるのか?ということを考えたら、マガジンはやっぱりまずギャグ漫画が少ない。そういう要素がない。なんども雑誌にギャグ漫画・要素・成分が重要だ!と書いてますけど、今更痛感したのは、明るさというより「ライト」さなんですよね。

 

 なんとなくだるーいときや、時間つぶしたい時、何も考えずにただボーっとしたい時に読むもの。意識散漫状態でダラダラする感じの読み物としてある。文字通り「漫」画ですよね。そういう成分がマガジンには乏しい。『こもりちゃん』とか『生徒会』があるんですけど、四コマでいつも数ページしかない。これが痛いですね。ギャグ漫画、ダラーっと何も考えずに読めるもののページ数が少ないので雑誌にメリハリがつかない。

 

 ストーリーモノ、バトルモノがあって、それでドキドキハラハラしたあとに、一息つけるギャグモノもしくは日常モノがある。そういう雑誌内でメリハリつけたい、緊張と緩和、山と谷を作り出したい。マガジンはそういう雑誌としてのトータルバランスが偏っている。

 

 そういう雑誌のメリハリを考えた時『こち亀』ってスゴイんだなぁと改めて実感しましたね。大して面白く無いのがポイントなんですね、実は。面白くてしょうがない!っていうものだったら却ってメリハリがつかない、緩急にならない。程々のまったり感というか、笑点のようなコテコテ感が雑誌としては一番いいんですね。なんとなく見て、なんとなくちゃんちゃんでホッとする。間を整える効果があって、雑誌としてはそれでもう十分意味がある。

 

 長期連載という雑誌の顔でなくても、誰でも知っている存在。マガジンだと『はじめの一歩』でチャンピオンだと『刃牙』『ドカベン』でしょうか、『浦安鉄筋家族』もその域に入っているのが、雑誌としてずっとおんなじ看板で全く変化がないのはどうなんだろ…?という気がしますけどチャンピオンにはホッとする要素がある。『刃牙』なんてストーリーモノでたまにギャグ入れるというタイプなわけでもないのに、ギャグ漫画になってますからねw。

 

 サンデーはそういう漫画がないけれど、その代わりに高橋留美子満田拓也さんみたいな大御所枠がありますね。そういう意味でちょっと独特なんでしょうね。『コナン』『ハヤテ』もそういう枠に入りつつありますが。バトルやりつつストーリーモノ漫画をやるのが重要だと前に書きましたが、『らんま1/2』だったりでバトル&ストーリーモノ&ラブコメをやったように、今多分『境界のRINNE』でそれをやっている(アニメしか見ていないので詳しくはわかりません)。

 

 コナンもそうだし、ハヤテもラブコメ要素がある。ギャグ要素を前面に出さない代わりにサンデーは「ラブコメ要素」が強い、隠し味的かもしれなくても絶対含まれている。これは多分『タッチ』とか、そこら辺からずっとあるんでしょうね。逆にジャンプにはそういうものはこれまで(というか、ある時点までですか)あまりなかった。桂和正先生くらいからでしょうかね?一枠だけでもラブコメ要素入れよう!というのは。

 

 ジャンプもサンデーもチャンピオンにも『こち亀』のような笑点的一息効果がある(いつもと同じお約束が強いとマンネリになるので要注意ですけどね、事実サンデーはそのマンネリに飽きたという声が強い。そのためにこち亀一本でそれをやれているのはジャンプにとって非常に大きいはずですね)。しかしマガジンにはそれがない。

 

 『はじめの一歩』に笑い要素がないわけではないが、言うまでもなくストーリーモノ・バトルモノなので、ちゃんちゃん♪とかホッとする成分は殆ど無い。世界戦やって勝ってチャンピオン!クソ負けてしまった!でそんなことになるわけがない、なったら逆におかしいですね(笑)。

 

 『銀の匙』とか辛い現実を描きつつもそこには明確に仲間たちとの生活を通じて、明るい将来が見える。今後そうなっていくだろうなあ~という希望や友情などの「明」がありますよね。マガジンにはそういうのを感じない。

 

 なんでなんだろうな~と連載陣・作品をみてみると、①まずデスゲーム系の作品が多い。アクマゲーム・リアルアカウント・神様の言うとおり、デスゲームで楽しくキャッキャ、ルンルンやれと言われても無理。作品内でところどころそういうホッとするものや、ホンワカを描いても基本が「絶望」をメイン・売りにしているので不可能。

 

 ②スポーツモノが多い。あひるの空・エリアの騎士・DAYS・はじめの一歩・ベイビーステップダイヤのA、計6本。テニスの漫画やってるのは知ってましたけど、タイトル『ベイビーステップ』っていうんですね。どういう意味なんだろ?そして新連載ではツースリーという野球漫画がここに加わっています。

 

 でテニスとエリアの騎士以外は読んでいるんですけど、共通しているのは文字が多いというか、頭をつかうというか、「リアルスポーツモノ」の傾向があることという気がします。

 

 ジャンプのキャプテン翼テニスの王子様のような、わけのわからん世界観からくる必殺シュートのような世界ではなく、現実のスポーツを前提にして、そこからいかにうまくなるとか、いかに試合に勝つのかとか、緻密な戦略を立てる感じ。そういや前にも卓球やラグビーの漫画があった気がしますが、スポーツモノをやる上でガチ・リアル路線ばかり。漫画なのですから、荒唐無稽な超常スポーツがあってもいい。マガジンでそういう作品があったか?と言われるとパッとは思いつかない。

 

 ③恋愛モノが多い&暗い。ラブコメというのはまあ言うまでもなく下らないやりとりが大半を占めるわけです。そういうくだらなさを楽しむ。ジャンプの『ニセコイ』なんて荒唐無稽な設定だらけですよね?それでも面白い。しかし『ドメスティックな彼女』とか『風華』にはそれはない。『山田くんと7人の魔女』にはありますけどね。『七つの大罪』にそういうバカなラブコメ要素が多少あるのが幸いという感じでしょうか?

 

 『風華』というのも読んでないのでわかりませんが、前作からあんまりハッピー要素が多い作品ではないということを聞いたことがあります。明るい&軽い作品ではないでしょう。

 

 ④ストーリーモノメイン=ガチ路線、売れる作品=感動か泣けるか法則に依存しすぎ

 ―では『山田くんと7人の魔女』はどうなんだ?ラブコメじゃまいか!面白いじゃまいか!と言われればやっぱ面白いし軽くなる。ところがそのままでは終わらないのがマガジンの傾向。こっから重くしてくるんですよね。まあ最終的なストーリー完結のために重くなるのは当たり前ですが、比重がそっちにある。

 

 マガジンはガチすぎるんですね。岡本夏生ですよ、毎回どの作品もガチなんですね。ガチ作品で設定が命なので、作り込み過ぎなんです。ダイヤのAとかでも爽やかスポーツしていても、キャラ設定も能力も技術設定もこれでもかと打ち込まれてくる。何回も読み込む人、コアなファンには全く構わないのですけど、雑誌派には相当きつい。アニメ化して、ああそういやそういう話だったなと今更振り返って面白さを確認しましたしね。

 

 暗さ・重さ・現実のドロドロ感を描くのが好きなんですね。今の『ドメスティックな彼女』のバレて恋人逃亡とかそうですし。金田一もサスペンスオンリーで、コナンと比べるとラブコメでお茶を濁そう、ダークな要素を薄めようという努力が殆ど無いですもんね。

 

 『聲の形』とか、自殺した人を救うやつとか、重すぎて読んだあとつかれるんですよねぇ。で、その後のフォローがない。

 

 マガジンはそういう怖い作品が多すぎる。昔はヤンキー漫画全盛で、そういう喧嘩ばっかする漫画が多かった気がしましたが、『湘南純愛組』はその中でも当初のガチグロ路線からどんどんコメディ要素が入って、最終的には『GTO』というストーリ&ギャグが見事に融合していましたしね。今どうしてそういう作品が出てこないんでしょうかね?『カメレオン』とかもそういうギャグがバランス良かった気がします。

 

 ちょっと前に連載していた『絶望先生』もギャグ漫画でありながら暗かった、ダーク要素が多かったですもんね。そういうものでもないと、ギャグ漫画をやらせないというこだわりでもあるのでしょうか?久米田先生はその後も連載しましたけど、普通に世界観が意味わかんなくて全然面白くなかったですね、何だったんですかね?あれ。

 

 最近、「映画で売るためには感動させるか泣かせるか」という言葉を見て、確かに「泣ける!」という煽りか「なんと最終回にこんな大どんでん返しが!」みたいなやつばっかだなぁと気付きました。そういう長編にばっかこだわっているのかな?そういう作品でないと売上につながらないのかな?どうなんでしょうか。

 

 まあそういう路線で売上がある、成功しているのならそれでいいですけどね。ガチ路線で食いつかない人は、「ああちょっと時間あるな、雑誌でも読むか~」となった時にマガジンに手を出さないのでは?と思ったんですけど、そういう層を相手にする必要性はないってことなんでしょうか?最近の出版事情だと。

 

 昔はクロマティ高校とか、コータローまかりとおる!とかライトな作品が一杯あったのにどうして今は減ってしまったのか…。そういう作品出来ないものなんでしょうか?

 

 最近の新連載でヤンキー?モノありますけど、ちょっと画がひどいですね…。ヒラメ?目が離れていて鼻が普通より上にある。瞳孔開いているような目ばっかりでジャンキーなのかな?と怖くなる。絶対当たらないでしょう…。どういう層をターゲットにして連載を始めようと思ったのか理解できないですね…。

 

 そういや『アホガール』があったなぁ。あれも月マガ行き。あえてそういうギャグ要素を減らすということは、別冊でギャグやって、週刊はガチという棲み分けを採用しているということなんでしょうかね?どういう戦略があるのか気になるところですね。

 

 ギャグがだめならせめて軽いもの、ライトな作品を採用した方がいいと思いますけどね。『アゲイン!!』とか面白かったのに、設定生かせずに、え?そっち行くの?と変にひねって失敗した感がありましたからね。王道でいいのに、なんか変な路線に行く傾向があるような…。

 

 

 そうそうチャンピオンにもちょっとそういう傾向がありますね。ヤンキー漫画とか暗い作品が元々多めな雑誌でしたし。小沢としお先生はメリハリうまいのでそういう暗さを感じないですけどね。まあチャンピオンは絶対読みたいというものじゃないのが大きいのかな。イカ娘ありますけど、ページ少ないですしね。

 

 『実は私は』のアニメ化で、面白いとは思ってましたけど、改めてこんなに面白かったんだと再確認しましたね。『七つの大罪』もそうでしたけど、アニメ化で面白さを再確認。んー原作がアニメのような動きを十分に再現できていない要素があるということなのか…。『七つの大罪』はコマ割りが見づらいしなぁ。『境界のRINNE』も漫画だとなんか読む気がしないですが、アニメだと面白く見られましたね。なんでだろう、声優によるキャラの作りの上手さなのか?アニメに起こした際のTNPなのか?

*1:アイキャッチ用に

だがしかし 1 (DVD)

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