てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

そうだ難民しよう

 「そうだ京都に行こう」ではなく、「そうだ難民しよう」というフレーズが話題になっていました。

 元ネタの写真を知りませんが、写真をモチーフに画を描いて、楽に豊かになりたいから難民しようみたいなメッセージを書きくわえていました。まあ、そりゃ大問題になりますわな。

 描いた本人は「難民じゃなく移民だろ」という発想、考えの持ち主みたいですね。多分、フリーライダーとして今回のシリア難民を捉えているのでしょう。内戦で、戦局が悪化する。普通に暮らしていけなくなる、避難しなくてはならない。わかりやすく言うと、たまにニュースになるので見たことがあると思いますが、火山が噴火しそうなんで離れ島から本土にやってくる人でしょうか?あんな感じですね。

 貧しいから土地を離れざるを得ないというケースばかりではない。生きていけないから難民になる。そういう当たり前のことをわからない人が、「難民」ではない!「移民」だ!と捉えてそういうメッセージを発したというわけでしょう。

 ここでもう一つ問題点があって、移民すらもそういう移民先で、その国の富を奪う存在であるというような捉え方をしていること。移民=泥棒みたいな発想をしていることですね。

 いきなりやってきて福祉を受ける=自分たちの税金を奪う、だからその割を受ける人にとって見れば泥棒だ!になる。また低賃金労働を、職を奪うということが加われば尚更でしょうか。そりゃナショナリズムレイシズムを煽るでしょうね。

 欧州で移民・難民が問題になっているのは言うまでもありませんが、それよりも移民・難民を受け入れていない日本で、どうしてこういう発想が生まれてくるのか?「移民・難民がいるから俺達の暮らしが貧しくなる!!!」という実例があればわかりますが、そうでもないのに、こういうヘイトが高まっているというのは、今後の移民はともかく、難民受け入れなどを考えると頭が痛いところですね…。

 一万人難民がいて、その中で半分が実はそういうフリーライダーだとしましょう。独(欧州)の富を奪うような邪な考えの持ち主であるとしましょう。しかし残りの半分の苦しんでいる人を救うために、フリーライダーですら許容する。人権を大切にすると考えるのが本当の大国であると思いますけどね…。

 「大国の責務」というのが理解できない人がまあ、こういう発想に至るのでしょうねぇ。