民主党解体、新党結成はひとまず統一会派へ

　維新の話書いたら、民主党の話も一応書いておきたくなりました。勘違いしている人が結構いるみたいですが、民主党解体論というのは、別にバラバラに分裂しろというのではなく、野党再編のための離党組の復活のための新党結成ですからね。

　一度離党した人達というのは、現行ルールでは新党以外、移籍が出来ない。今の「民主党」という看板のまま、昔の民主・自由合併の時のような吸収合併が出来ない状態にあるからですね。

　一度政権交代を経験して、閣僚経験があるブランドを捨てるのは本来惜しいのですけどね。民主党という名前を聞くと前回の失望を連想してしまう人々がほとんどなので致し方無いでしょう。「民主党」のままでは、もう政権を取れないのは明らかなので、むしろ渡りに船でしょうね。

　ところが、前原さんが要請したのにもかかわらず現執行部は否定的。岡田さんは、解党はしないけど統一会派を組みますよという態度ですが、解党・新党結成はあまり積極的ではないでしょう。

　民主党に失望した人々は、公約を守れなかったこと・積極的に守ろうとしなかった人々についてですからね。現執行部見ても、民主党の主流は不変。新党結成して、今一度公約回帰(公約のハードルを下げて)するとなれば、彼らの存在意義は消える。非主流派・党の老害として扱われることになりますから、積極的になれないのも当然でしょう。

　維新(おおさかでない)は、松野・小野両氏が代表戦で統一会派・新党結成再合流で受け皿を作ることをPRしていますが、橋下なき今では「残党」イメージが強い。民主・維新・みんなの三つの党の失敗寄せ集めが強くなってしまいましたので、その彼らが新党結成して、少数派の彼らの政策を新党で主流派になれるとは思えないですよね。

　公約の3割4割くらいしかねじ込めないんじゃないでしょうかね？むしろ、新党結成して「受け皿」PRでも、今の維新の政策を民主党にのませる！PRでもなく、割りきって、「自民が今の選挙制度では絶対に勝つようになっている。こういうおかしな制度を変える。自由選挙を作ったら再び一から出直す」と割りきった野合のほうがスッキリすると思いますね。元々維新の政策と民主の政策は合わないと言われていますから。

　天下三分の計みたいに、劉備・孫権同盟で赤壁で破る。そうして相手の勢力を完全に破壊して、残党を吸収した上で、再び二者は別れる。条件付き同盟だ、仕方ない上での一時的処置だ。選挙制度の違憲状態を正したら、自由選挙制度を導入したら、再び雌雄を決するという訴えのほうが合理的でしょう。水と油の合流で、どうせまた公約破ってグダグダになるんでしょ？という感じで見られるのが一番まずいですからね。


　というか今の民主党は自民と競えば、絶対勝てない官僚操縦法をなんとかして考えだして、改革できる政党だというなにかを打ち出さなければ存在意味が無いんですけどね。どうやって勝つ気なんでしょうか？今の民主党の執行部は。枝野さん、アイドルのコンサート行って若者にPRしてましたけど、センスが古いんじゃないですかね？バブル世代に政治のキャリアスタートした人達は、今の自民党の主流・執行部とセンスが大して違わない気がしてしまうのは気のせいでしょうか。

　しかし、橋下さん大好きだった前原さんは、今どんな気持ちなんですかね？橋下さんと一緒にやれるからこそ解体・合流呼びかけだったんじゃないですかね？共産党をシロアリ呼ばわりしたセンスは「？」で、今の状況だと共産党の協力で参院選でそこそこ勝ったあとは、共産党の言う「国民連合政府」派から好ましくない人物として、非主流派に追いやられることになるんじゃないでしょうか。

　こうやって考えると、橋下を追い出して、いわゆる左と言われる人々が結集して戦うという状況になると反共謀罪・反原発・反戦平和派の思い通りって感じじゃないでしょうか？当初の維新・民主の大連合なら、政策でまとまりがない集団になったとしても、社会党系の先祖返り現象はそういう人もいるというくらいで深刻な事にはならなかったと思います。

　いわゆる「左」「右」みたいな形で、政界図式が形成されるのは好ましくないんですけどね…。なんですかね？冷戦再びなんでしょうかね？まあ公明党が自民側にいるので、まだ露骨ではありませんけどね。

　そういう平和云々路線はどうでもいいのに、肝心要の労働者のための政党・政治がスッカスカ。労働党化、労働党路線はどこに行ってしまったのか…。共産党からマルクス(レーニンや毛沢東のほうが適切かな？)成分を差し引いた相対的な労働党路線のほうがまだ進んでるんじゃないでしょうかね？

　まあせめて、軽減税率のゴタゴタの隙を突いて、公明と自民の離間工作くらいはやってほしいところですね。