てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

兵庫県警の「組織内殺人」を許すべからず

 兵庫県警で機動隊員が自殺。これ自体なら特に珍しい話ではありませんが、9月に起こった山本翔さんの自殺に続いて、その後さらに二人が自殺しているという特異性があり、今回の自殺事件は異常な事件であるといえます*1

 

 9月に最初の自殺事件が起こった後に、10月にまた別の自殺事件が起こったということは、明らかに自殺を問題として処理しなかったといえます。組織内の不祥事をミスミス見逃して、自殺に追い込んだということです。この異常性はもっと指摘しておくべきでしょう。そもそも兵庫県警はこの期に及んで「パワハラ・いじめ」はなかったというふざけた報告をしているので、最初の被害者の自殺についてまるでショックを受けていなかった・問題だと感じていなかったということです。自分たちが人を殺したという認識がない恐ろしい腐朽組織であるといえます、兵庫県警という組織は

 

 そもそも警察という組織は内部腐敗に敏感でなくてはならない。その権力を悪用した場合に、社会に与える影響が大きい。徹底した監察体制が必要。そういう調査…監督体制を法制・組織としてキッチリ作っていない。疎かにしてきたツケともいえましょう。

 

 いじめ・パワハラという言葉は本質を見誤る。今回の出来事はパワハラなどという軽い現象ではなく、「傷害致死・殺人」と認識しないといけない事態です*2。そのように甘い認識だからこそ、こういう問題が起こるのです。刑事事件としてしっかり立件されないかぎり、同じ問題はなんどでも起こりうるでしょう。日本社会はいじめを容認している・その結果の自殺も容認していると何度も言ってきましたが、さもありなん。子供社会・学校という共同体内ではなく、大人社会でも起こるのですから、こんなことでいじめと自殺の問題を解決できるはずがない。腹立たしい限りです。

 

 若い隊員・新人・後輩を平気でイビる。そういう風土を容認してしまうからこそ、自殺に繋がる。自分で自分を殺した=自殺なのではなく、そう追い込まれたのですから、こういうのは立派な「殺人」として刑事罰にしないといけない*3。なぜそういう議論が起こらないのか、国会で法制化の動きに繋がっていないのか不思議でしょうがありません。

 

 加担した兵庫県警内の殺人犯たちは刑事罰を受けるべきであるし、民事で遺族たちに殺人分の賠償金を支払うべき。また兵庫県警のトップも懲戒処分を受けて目から火が出るほどの賠償金を取られないかぎり、組織の腐った本質は改まらないでしょう。厳しい処分・罰が必要なのですが、当然兵庫県警という組織がそんな処分を下すことはありえない。自己浄化機能が存在するはずがない。法として裁かないかぎり虐げられた若者の魂が救済されることはないでしょう。

 

 兵庫に済む人たちは自分たちの警察が人殺しを平気でする組織であると知っていて安心して暮らせるのでしょうか?住民たちは信頼が損なわれたとして住民総出で異議申し立てをすべきだと思います。教育者も普段いじめを許さないと教えているわけで、いじめで自殺に追い込んだ腐った大人がいることを教育組織として追求すべきでしょう。それをせずして「子供にいじめはいけない」なんて教えることは出来ないでしょう。いじめをした人間がどういう目に合うか実際に見せないといけない。戦わないといけません。いじめが起こった場合、俺達・私達教師はそれを許さずに戦うという姿勢を自分たちの生き方を見せなくてはならないでしょう*4。子供が自殺するのは許せないことだが、成人したらあとは自分の範疇ではありませんなんていう無責任な態度をとってはならないでしょう。これは教育者・教育界への挑戦でもあります。

 

 ツイッターで検索をかけて、ああやはりなというものがありました。「なぜ若いのに、婚約者がいるのに、自殺してしまうのか?辞めて新しいところでやり直せばいいのに」というものです。おそらく似たような思いを抱いた人は多いでしょう。しかし昨今の労働事情を考えると、そして日本の社会制度を考えると、パワハラで職を辞めた人間が新しい仕事先を求めて上手くやれるとは思えない。そういう受け入れをしてくれる制度がそもそもない。つぶしが利かない人間が溢れている今、職を中途で探して、新しい職で生きていこうと思えるでしょうか?なんとかなるさ!と思えるでしょうか?希望やエネルギーにあふれていればともかく、心身を消耗して軽いパニック状態に陥っている人間にそういった判断は出来ないでしょう。

 

 自殺というのは辛い状況・暗い未来=悲観、そして突発的に重い気持ち、沈んだ状態になった時に、いきなり自殺しようと身体が動いてしまうもの。もう一旦スイッチがはいったら止まらない。「苦しみから逃れたい」という思いしかないのですから、もう職を辞めて~という冷静な思考をする環境にないわけです。そもそもつぶしが利かない状況であった場合は、頑張ってここで働くぞ!という強い決心で入隊したでしょうから、「ここでやれなくなったら終わり」という思考回路になっていたと考えるのが自然でしょう。大事なところで踏ん張れない自分はなんてダメな奴なんだと自分を責めてしまったと考えるのが自然でしょう。

 

 「私が働いて支えるから」と婚約者が優しく支えてくれる・そういう言葉をかけてくれるとしても男というのはプライドの生き物ですから、俺が働くからお前は専業主婦でいいと男性が女性に言うのとは違うわけです。日本の社会は男女でしっかり分かれているのが現状なのですから。専業主夫でそれで一生なんとかやっていけるという社会でもない以上、愛する人の負担になるようなことは男にとっては耐えられないでしょう。

 

 思うに、本当に戦い方を知らない・教えていない日本教育の問題が露呈しているな…としみじみ感じましたね。大学受験教育は限界がありますから、それはほどほどにして、いかに実生活で生きるかという事を重視すべきでしょう。こういうトラブルに対してどう対処すべきかということを教えていない*5

 

 いじめやパワハラという問題については、しっかり裁判を起こして戦う。そのためにしっかり記録を取る。今はICレコーダーなどいくらでもあるのですからね。いじめにあっていたのは数人いる。組織的問題なわけですから、告発するという戦い方がちゃんと存在する。社労士や弁護士などしかるべき人にしっかり相談して、対策を取れば、大金踏んだくれるし、職場も改善させられるという希望があればまるで結果は違っていたかと思います。今回のケースはすぐにも潰れかねない民間企業ではないのですから、なおさらです。

 

 願わくば教育の現場や報道でしっかり「戦い方」を周知させてほしい。学校でのいじめだって動画や録音で証拠をいくらでも作れる。「お前らいじめの証拠をネットにアップするぞ」で、すぐ止めさせられるわけですからね。あるいは親に言えば、親の仕事にも影響するんだぞと脅せば一発ですよね。ネット社会なら、いくらでも調べられる。将来の就職・結婚で子供の将来さえにも影響するんだぞとなれば、グッと減らせるでしょう。

 

 知らないからこそパニックになる、衝動的に自殺してしまう。しっかりとした「戦い方」を社会として教えるルートを作る、いじめを許さないというのならば法整備もする。まっとうな対応をして、当たり前のことが当たり前になされる健全な社会を望みます。今のままでは組織による人殺しは平気で何度でも起こるでしょう。

 

 幼くして孤―幼い時に父親を亡くした辛い生活を送る人間こそ優先的に政治家として採用されたというのが後漢代にありました。同じように、いじめにあった・パワハラにあったからこそ、そういった問題をなくすのに最適な人材だから率先して雇いたい。そういう風に社会が変わりでもしないかぎり、世の中は変わらないでしょうね。企業・公組織のメンタリティというのは本当にいつまでも変わらないままですね…。

*1:ググッても、時系列…前後関係がはっきりしないので、ひょっとしたら山本さんが初め被害者ではない可能性があります。はっきりしたことがわかりましたらその時にまた書き直したいと思います。機動隊員二名ということはわかりましたが、もう一名はその機動隊員ではないのかもしれません

*2:無論、イクメンという造語に見られるように、社会にそういう問題があると認識をさせるために、キャッチフレーズというのは重要。世の中のメンタリティを変えるために「パワハラ」という言葉は大きな役割を果たしたと思います。その功績について高く評価こそすれ、否定するつもりはありません

*3:タイトルにあるように組織内殺人などが適当か?そこら辺は法学者に聞いてみたいところ

*4:教師の負担という話がありましたから、それが出来るように余計な行事は一切中止してストのように抗議すべきでしょう

*5:学生時代、消費者なんとかという詐欺問題についてよく教えていたと思いますが、今はどうなのでしょうか?本来職場でこういう目にあったらどうするかということを教えるべきだと思うのですけどね…