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てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

2016/12 日露首脳会談について―日本の軍拡・軍事的脅威増加なくして領土返還なし


 需要のない自作PCの話を書いて、自作PCの組み立て編で最終回にしたいと思っています。が、その次にもう一つTポイントについて個人的に気になっているどうでもいい話を書きたいと思っていて、そうすると3連続でどうでもいい話が続いてしまう。そうなると、最近ろくに更新していないのに、くだらないネタばっかで呆れられそうなのでたまにはまともな話を。

 外交ネタです。安倍外交が進展する、北方領土が帰ってくる&その成果を軸として衆議院を解散して選挙という話がにわかに巻き起こっていました。公明党が次の都議会選挙で自民党と分裂する、集中して選挙をしたいために選挙スケジュールについて安倍首相に注文をつけているだけに、北方領土返還&日ロ平和友好条約とでもなればまず間違いなく選挙になるだろうと騒がれていました。

 そういう流れを見ていて不思議でしょうがなかったのですが、今の段階で日露関係を進展させる必然性がない。中国との衝突が不可避。故に中ロ関係が友好だと困る。領土を犠牲にしても国交を回復して、対中関係悪化からの開戦に備える必要があるというのならばともかく、あるいは半島有事が起こるとか、まあなんでもいいのですが、そういう背景があるわけでもないのに、なぜ今になってそういう外交方針の転換に出るのか理解が出来ない。

 この時点では、トランプよりもヒラリー優勢で彼女が大統領になると報じられていました。特に興味を持って調べてもいなかったので、「ああ、なんだヒラリーなのか、まあ流石にトランプ大統領はないか」と思っていたら、急転直下トランプ大統領誕生ということになりました。

 ―そんな背景を考えると、トランプ大統領誕生で日米関係が悪化する。無理難題を押し付けてくる。その交渉をスムーズに進めるために、万一の保険として多角的な外交上の窓口を設けておく必要がある。米依存一本のみでは政治力をかけられると交渉しようがない。故にロシアとのチャンネルを開こうとした。

 そういうふうに考えると筋が通るのですが、まあトランプが如何に無茶苦茶言ってきても、米内部で外交・軍事筋が多少の条件改善・譲歩を求めても、トランプのような道理以上のことまで要求するとは思えないし、そこまでまず行かない。そもそも経済とか貿易とか当たり前のことを無視した発言ばっかりですからね、トランプって。最初っからうまくいきそうにないことは識者なら誰でもわかっていることですからね。そこまでトランプリスクのリスクヘッジを考える必要はない。

 また安倍自身がトランプ大統領誕生を予期していなかったことは官邸の慌て方で一目瞭然でしたからね。前述のような配慮からの外交上の一手であれば評価できるのですが、当然そんな訳はない。

 で、トランプ大統領ということは、もう100%ロシアが領土を返還するという可能性はないことを意味するのに、マスコミが領土問題が進展しなかったとかわけのわからないことを言っていました。トランプは親露というか、中東問題解決のためにロシアと手を組めというバカみたいな立場を取っています(まあ、一概にバカとも言いきれないのですが)。

 言うまでもなく、クリミア併合以来米欧からロシアは孤立しています。軍事力による既存秩序の変更を認めないという大原則を、国際秩序の主催者たる米が手のひら返して認める=ロシアのクリミア併合を認めてしまえばどうなるか?今後の世界戦略に大きな汚点となることは間違いないでしょう。まあ、それもイラク戦争という事あってのことですが、馬鹿な大統領が愚かな決断をしたせいでそのツケを払うためにトランプの親露という愚かな決断があると言えるのですが。

 で、そのバカブッシュにバカトランプと続いて、馬鹿ちゃん安倍になるのですが、この時期に日ロ平和友好条約を結ぼうとするということは、ロシアの軍事行使による国際秩序変更を容認することに等しい。欧州・EUは大激怒ですね。いざという時は日欧でロシアを挟み撃ちにする(まあ日本にそんな力ないので欧米で挟み撃ちで、それに日本がさらに協力すると言うかたちですが)。

 そういう地理上の都合があるから、欧州にとって日本は重視されるのに、その前提をぶん投げる。国際上の地位を自ら低下させる愚策を選択していくのですから、何をか言わんや。

 せめてそれくらいの国際的な威信の低下を招くことに見合った対価があればいいですよ?ロシアがそれくらいの条件を日本に支払ってくれるのならばまた話は別です、例えば樺太・千島列島譲渡とか。対中軍事協力の約束・対中同盟とかですね。そういうものもないのに平和友好条約とかトチ狂っているとしか思えません。

 まあ、それはそれとしてロシアとチャネルを開く、交渉の窓口を開く事自体は間違いではない。佐藤優さんなんかは、これまでは小泉が四島返還が条件で、それを二島返還に戻した。現実的な路線に戻ったから進展しているみたいな話をしていましたが、外交で得点を積み重ねようという意志はないようですね。ロシアの苦境を考えればどうしてロシアに譲歩する必要があるのか理解できませんけどね。またシベリア抑留や中立条約の違反などの違法・道義違反を含めれば、もっとこちらに有利なものでないと国交回復はナンセンスとしか言いようがないでしょう。

 また、経済協力をしてその関係改善をてこに信頼醸成・信頼を積み重ねていって領土返還に―という主張もありました(当然経済協力のタダ取りになるだろうという指摘も)。

 発想自体は悪くはないですけど、信頼醸成が進んでも今のロシア・プーチンがそんなことで領土返還しますとはまずならない。ロシアというのは力の信奉者ですから、経済発展とか国際的な尊敬などよりも、領土・安全保障を第一に考える国です。

 そんな国が信頼が生まれたから、「じゃあ返すね~。平和友好条約結ぼうね~」なんてなるわけない。経済協力でパイプ作るのは結構ですけど、それ以上に軍事的な拡大、ロシアにとって脅威を与えないと彼らはなんとかして交渉しようという気にもならない。これは対ロ外交の常識。それこそ暇つぶし感覚にシベリアでロシア人さらってくるくらいのことでもしないと関心を持ちませんよ、彼らは(もちろんそんなことしちゃダメですけどね(^ ^;) )。

 領海侵犯が話題になりますが、それこそロシア人を見たら沿岸警備隊が拿捕しまくるとか、軍備増強して日本が一つ決断したら、ロシアはクリミア情勢に全力を注ぐことができなくなってしまう…!どうしても対日用にある程度軍を割いておかないといけない…!というくらいの安全保障上の脅威にならないといけない。

 軍事的な体制の見直し、対ロ軍備増強をしない限りは対ロシア外交はなんの意味もありませんよ。外交や国際力学なんか何もわかってないんだから、余計なことをするな。名誉欲で下手くそが動くなとせめて長老あたりが叱りつけられると良いのですが、その長老連からしてわかってないでしょうからね…。このまま自民党政権が長期化してしまえば取り返しのつかない外交的失点をやらかすのでしょうなぁ…。まあ、これまでもずっとそうしてきたので、今更何をか言わんやですけどね。

アイキャッチ用画像

国旗ピンバッジ(日本・ロシア友好旗)