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てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

対韓国外交、慰安婦像の話。「金を受け取ったのにおかしい」というセンスのない発言。

外交ネタをもう一つ。対韓国外交で馬鹿だなぁという発言があったので取り上げておきたいと思いました。

 つい先日(と言っても15/12ですが)、日韓のトップ同士で「最終的かつ不可逆な」合意が結ばれ、日韓の長年の懸案だった慰安婦問題が解決されることになりました。しかし公式な文書による解決ではなく、それぞれの外相による共同声明と言う形を取りました。文書に明確な合意内容が残っていないということ一つ見てもいかに脆いものか察しが付きそうなものですね。まあ今回の合意は綱渡りの結果という性質が非常に強いものでしょうからね。

 合意直後の慰安婦当事者や関連団体の反発を見て分かる通り、合意したのは政府同士であって、それ以外の関係者は関与していない。この問題でお互い民間内には強い反発を抱いた人が一定数いるわけですね。

 双方に反発が強い外交上の懸案。これを解決するというときに、双方が「良かった良かったこれで一件落着」と落ち着いて何事もなく結末まで向かってくれる、国内でなんの反発もなく終着まで見守ってくれるケースというのは殆ど無い。これまでずっと時間をかけて揉めてきたことからもわかるように、解決の目処が立たない問題。何時までたっても出口が見えないケースだからこそ、それぞれのトップ同士が強引に決着をさせるために落とし所を図った結果出来た苦渋の合意という性質が今回の合意にはあるわけです。

 ですから、何か不慮の事態が起こればせっかく双方のトップ同士が積み上げた合意が崩れてしまうというリスクも十分にあるもの。そして今、韓国サイドは朴槿恵政権がスキャンダルで脆弱化し、合意の当事者が消えていなくなりそうになっている。崔順実という大統領の友人が国政の意思決定に関与した。私的な人間関係が政治に反映されたというスキャンダルであっという間にレームダックとなってしまった。せっかく合意が結ばれたのにもかかわらず、一方の責任者がいなくなってしまうことで破綻するリスクが生まれている。合意が履行されなくなるかもしれないという危機に陥っている状況にあるわけです。

 相手が今どうなっていようが知った事か、「テメーは契約を結んだんだから、いかなることがあろうと契約を履行しろ」なんていう態度が外交上巧い態度かどうか?言うまでもありませんね。

 もう片方の当事者としては、余計なことをせずにただ着々と合意された内容・事項が履行されることを願うだけ。ひたすら見守るだけでいいわけです。にも関わらず、余計な一言を二階俊博幹事長は言いました。「お金を受け取ったのにも関わらず慰安婦像を撤去していないのはおかしい」

 まあ、ナンセンス極まりない発言。合意通り、慰安婦像を撤回していないのはおかしいに決まっている。そういうときには余計なことを言わずに「誠実な対応を望む」とか「合意内容が履行されることを願っております」とか、淡々と答弁すればよろしい。余計なことを言わなければ良いんです。

 今回の慰安婦像問題において、合意内容通りに撤去すべき。合意を履行すべきなのは当たり前。ですが、そもそもその慰安婦像を設置しているのは民間団体で、それもかなり怪しくて変に力を持ってしまっているアンタッチャブルな団体が行っている。像を作って騒動を引き起こしている。そういうときに強制で力づくで撤去できるかどうかと言われれば、韓国の政治事情に詳しくなくとも、まずそう簡単には出来ないだろうと察しがつくもの。というかそんな簡単にできるのなら、合意以前にだって何らかの手を使って、色々妨害して止めさせようとするでしょうしね。

 元々下から、各関係者との交渉・調整
を済ませた上で生まれた合意ではない。強い反発があるもの。そういう時に強制措置が取れないのは当たり前ではないか。なぜ変に相手が「何だと!貴様!」と怒るようなことを言うのか理解に苦しむ。

 それこそ以前の民主党政権が「粛々と~」を連発したような無関心な姿勢・態度を取るべきもの。個人の怒りを述べて損をすることはあっても得をすることはない。現に韓国内ではそれを聞いて「じゃあ、金返すわ!ふざけんな!合意なんか取り消せ!」という声が上がっているとのこと。今、朴槿恵政権が消えて、その次の大統領・政権はどうなるか?という話になっている。その新政権の外交方針に影響を与えかねない。もし、日韓合意が選挙の争点となってしまったらどうするのか?考えるだに恐ろしい。

 合意が履行されないということで駐韓大使を帰還させている。あらゆる協力を停止するという強制措置を取っている。おそらく史上初の圧力外交なのでしょうね。この圧力が成功するという計算はどの程度立っているのか?ちゃんと計算した上でやっているのか?

 外交を決定するトップが「韓国なんていう小国が生意気だ!調子に乗りやがって!」という拙い感情で動いていないか?非常に気になるところですね。

 圧力をかけるなとは言わないが、禍根を残すような言動はなるべくやるべきではない。今回の圧力後、友好的なパートナーシップが形成される。雨降って地固まる結果になるというような見通しはあるのか?国力から言って「日本が上で韓国が下」この図式はまず変わらない。しかし、そんな現実をあからさまに突きつけて、相手の尊厳を傷つけるやり方で禍根を残さないのか、変なコンプレックスに火をつけないのか、ちゃんと配慮をしてあるのか?

 まあ、疑問は尽きないわけです。外交下手な現政権(それ以前の政権も含めてですけどね。そもそも外交上手い政権なんか稀なんですが)だけに心配でなりません。太子党が政権の中枢を占めるだけに、子供のような感情の発露が外交に反映されているとすると恐ろしいことこの上ありませんね。二階俊博という太子党でない人間ですらこの有様なら、太子党の稚拙な感情の発露が外交力学に転換されるような事態が生じた時、それにブレーキをかける抑止力は政権にも党内にもまるでないということですからね。

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国旗ピンバッジ(日本・韓国友好旗)