てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

今月の漫画ネタ(2018/02) サンデー新体制の改革は失敗・ピント外れではないかという話

 相撲の話は書き飽きたので、最後の記事書く前に違う話をば。久々のアニメ・漫画ネタを少々書きたいと思います。昔ココ↓でちょっと触れた漫画が描けなくなるという話ですね。

 大家が画をかけなくなるという話をするつもりがいつの間にかサンデーの話、新体制批判になってきたのでその話にシフトチェンジしました(^ ^;)。まあまたいつか、そんな話をしたいと思います。今回はサンデーの話で。高橋留美子先生の画が狂いだしているという話から、何故かサンデーの話になって、サンデーネタで筆が乗って止まらなくなったので。※敬称がなかったり、~氏とか~先生とか表記が安定しないのは許してつかあさい。

名探偵コナン最終章?
 サンデーでは、今回連載が終わった高橋留美子先生と並んで20年以上も長期に渡って『名探偵コナン』を連載をし続けている青山剛昌氏がいます。コナンは累計1億5000万部、これまでさんざん話を引っ張ってきて終わらなかった黒の組織の話も、とうとう組織のボス「あのお方」の名前が出て来ました。そろそろ最終章・最終回が近いのでは?と誰もが思う所ですが、果たして今のサンデーの状況を考えて、高橋留美子と並ぶビッグネームの青山剛昌=『名探偵コナン』の連載を終わらせることが出来るのでしょうか?
 映画の興行収入も新作が出る度に記録が更新されるというヒット振り、サンデーに残された唯一のドル箱と言えるでしょう。マガジンで言えば『はじめの一歩』であり、ジャンプで言えば『ワンピース』に値すると言える看板マンガ。これ以上グダグダやって作品の完成度を落とすのが怖いとは言え、会社の経営上そうすんなり終わらせる事が出来るのでしょうか?作者が病気療養のため休載に入ったというのも気になるところでしょうが、早く何とか雑誌の看板になる次の作品を打ち出さないと雑誌の存続自体が危ぶまれる事態に陥りそうで怖いですね。

双亡亭壊すべし
 サンデーついでに個人的にファンである藤田和日郎御大及び、その新作び『双亡亭壊すべし(そうぼうてい)』*1の話を。『うしおととら』『からくりサーカス』『月光条例』と、名作を描き続けているわけですが、この話はどうなんでしょうかね?正直わかりづらい。妖怪・機械(自動人形)・昔話のキャラクターと、これまでは敵がわかりやすかった。絵としてパッと見でキャラクターがわかる・怖さや強さというものが伝わった。闘う敵やストーリーがわかり易かったわけですが、今回のテーマや世界感だと「精神的な怖さ」になるので伝わりにくいんじゃないかなと思いましたね。少年誌の読者層・ターゲーットを考えると尚更。うしとらやからくりのように伏線を張り巡らせて回収するタイプの作品でもないので、そうそうwktkするような話の盛り上がりが出てこないのでは?と思いました。
 それはそれとして、坂巻泥努がラスボスで良いと思うのですが、彼の目のつり目具合やボディバランスが非常に気になりました。ラスボスのキャラということを考えてそういう描き方をしているだけなら良いのですが、正直違和感がありすぎる。正常なバランス範囲を逸脱しているように思えました。ああいう目だったり体格を描いてもいいという感覚の延長に待っているのは、わかりやすく言うと作画崩壊。違和感満載の作品として成立しないマンガ・画が壊れたマンガに繋がると思います。今回語ろうとしていた「画が描けなくなっている大家」になりかねない危険な徴候だと感じました。個人的に大ファンなのでそうであってほしくないと願っています。藤田御大もうしおととらから30年近く経つわけで、いつ「画がかけなくなった大家」になってもおかしくありませんからね。

●サンデーのヒット作一覧を見ると…
 サンデーの売り上げの話は以前書きましたが、サンデーの長期連載・ヒット作って意外と売り上げが良くないんですね。3000万部以上の大ヒット作は『うしおととら』、『今日から俺は』『うる星やつら』と昔のものばかり、『MAJOR』や『犬夜叉』が割と最近くらいであとは『H2』や『タッチ』くらいなんですね、そのラインを超えた大ヒット作品は。『ハヤテのごとく!』が2000万部くらいで、『金色のガッシュベル!!』や『マギ』もそのライン。個人的に気に入っていた『史上最強の弟子ケンイチ』や『銀の匙』も1000万を越したくらいだったんですね。*2

●ジャンプとサンデーのブランド力
 累計発行部数を見るとやはりジャンプ系が多いのですが、『地獄先生ぬーべー』とか『ろくでなしBLUES』とか、『ダイの大冒険』とかたしかに面白い作品でしたし、読んでもいたんですけど、果たしてそこまで売れる程の作品だろうか?という疑問があります。もちろん最近の漫画は電子書籍の分の発行部数がカウントされていないとか景気の問題で売り上げ自体が伸びなくなっているというのが大きいのでしょうけどね。これらの大ヒット・メガヒットの背景には本質的にジャンプブランドというものが背景にあるといえると考えます。
 少年ジャンプは「ブランド化」に成功している。いかに今面白くないという声が大きくなったとしても、殆どの人は週刊少年誌ならジャンプを読む。たとえば、暇つぶしで立ち寄ったコンビニで立ち読みをする時、また出張先・出先で暇になって、駅の売店で缶コーヒーとタバコついでになんか雑誌でも買って読もうかな~。何故か週刊少年誌しかおいてないとして、じゃあ久しぶりにどれか読もうかな~となったとしたら、殆どの人はジャンプを選択するでしょう。漫画雑誌と言えば、面白い作品が載っていると言えばジャンプというブランド価値がある。人目につきやすく、話題になりやすい。故に売り上げも大きく伸びやすい。逆に言うとサンデーはそのブランド化に失敗しているわけですね。

 マンガを色々読んで買いまくっていた時代、少年ジャンプかどうかは置いといてジャンプ系はやはり多かった。サンデー系はからくり以外なかったですね。まあ、以前書いたのですけどジャンプやマガジンはヤングマガジンなどのヤング系だったり月刊云々で他の媒体があって幅広いわけですね。サンデーはそれがない*3。少年誌単発だったり、作家が大家ばかりで新人を積極的に採用していない=育成戦略の欠如。世代交代の失敗というものが大きいですよね。○○先生の大ファンというコアな層は変わらず買い続けてくれるでしょうけど、それは作家・漫画家のブランド価値であって雑誌のブランド価値ではない。下手したらその人のコミックスしか買わなくなってしまう。
 アニメを見てて面白いなと思った『境界のRINNE*4もマンガでは売れなかった。『からくりサーカス』も累計発行部数がググっても出てこなかったので、おそらくケンイチや銀の匙のライン・1000万部の大台は突破できなかったんでしょうね…。あんなに面白い大作が売れなかったとは…。もし『からくりサーカス』がジャンプやマガジンで連載されていたとしたらどうなっていたのか?そう思わずにはいられない現象ですね…。

 ※追記、今週のサンデー*5に、からくりのアニメ化の発表と累計発行部数1500万部ということが書いてありました。ググっても発行部数出てこなかったので売れてなかったと思いましたが、最近のサンデーの中でもベスト3に入るヒットをしていたんですね。良かった良かった。しかし、雑誌やコミックスの売り上げを考えたらヒットしている最中にアニメ化せな…。うしとらのときもそうでしたけど、何故今頃アニメ化?

●売るためにギャグ・エロ・王道バトルモノをいれるべし
 ジャンプ・マガジン・サンデーで言ったら、間違いなくサンデーが一番面白い。しかし個人的にいくらオモシロイと感じても売れなければ雑誌の存続が危ない。前々から言っているように売るためには、ギャグ漫画、エロ枠、そして何より王道バトルモノが足りない。これをなんとかしないとダメでしょう。ラブコメみたいなものが主体で、純粋なギャグが少なすぎる。
 最近、フェミ団体?からクレームが付いたジャンプの『ゆらぎ荘の幽奈さん』のように、ToLOVEる枠として少年誌でギリギリ許される範囲でのエロ描写をガンガン入れてくる漫画を一本は入れておくべきでしょう。『天野めぐみはスキだらけ!』では正直弱い。エロやお下劣という理由で親が読ませてくれないとか、そういう声を気にしている場合ではないと思います。
 『保安官エヴァンスの嘘』のようなギャグ漫画はありますけど、どうも純粋のギャグマンガとは違う。モテたいからモテようと努力しているけど、空回りするというテーマで変則的。やっぱりラブコメ要素が入ってきている。『だがしかし』も『古見さんは、コミュ症です。』もそうですね。ラブコメギャグとでもいうか、必ずそういうラブコメ要素が入ってくる。いぬまるだしっを描いていた人が『トマトイプーのリコピン』という新連載を始めましたが、ああいう純粋にギャグだけで勝負するマンガがないといけない。ラブコメこそサンデーの保守本流・メインストリームというのはわかりますが、そればっかりはまずい。それぞれ一枠でいいですから、売り上げ目的で設けるべきでしょう。

●ファンタジー要素よりもバトル要素を増やすべき
 何より、王道。王道バトルモノがない。ジャンプは王道バトルモノが多すぎですけども、じゃあどうして王道バトルモノばっかなのかと言われたら、それが一番売れるからですよね。『サイケまたしても』くらいですかね、それっぽい作品は。マギもバトルモノと言えばそうなんでしょうけど、どちらかというとファンタジー要素が強いと感じるんですよね、サンデー系のものは全て。八木教広氏の新連載『蒼穹のアリアドネ』とかもそうですし、『アラタカンガタリ~革神語~*6でもそう。バトルというよりファンタジーなんですよね。馬鹿みたいにナニも考えずにボカスカ殴り合う・やりあうバトルモノが少ない。特にナニも考えずに頭を使わずにやたらめったら爆発するアクション映画のようなものが見られないんですよね。『サイケまたしても』も、蘇り・タイムリープ云々でスッキリ見れるという感じはしませんし

●ジャンプ系の八木教広氏の連載は起爆剤になるか?
 八木教広氏といえば、最近では『CLAYMORE』そして『エンジェル伝説』というギャグバトルモノと言うべきか、そういう傑作を続けている人です。個人的に好きな漫画家で全巻揃えているんですが、今回の新連載ではCLAYMOREよりのファンタジーであるというのがどうなのか?正直その枠はもう一杯、間に合っているはず。二作続けてファンタジーだと、前作のCLAYMOREと比較されてしまってツラい気がするんですよね…。エンジェル伝説よりのギャグバトルを描いてほしかったと思いますね、サンデー的に。まあCLAYMOREがヒットしたので、その層を呼び込もうというのも戦略的にアリなんですけどね。
 売るためには鳥山明冨樫義博とまでは言わずとも、異世界描写・バトルアクション表現が巧い漫画家がほしい。氏はそこまで異世界描写やアクション表現がうまいわけではない。アニメ化してクレア達のバトルアクションがすごい綺麗で魅せられて原作単行本入りましたからね。もしアニメなかったら多分そこまでハマらなかったと思います。今のところは、空飛んで闘うだけ、立体機動装置?とでも言うような感じで、ココからどうなっていくのかイマイチ食いつくところがわからない展開です。*7
 サンデーの連載は最初は「おっ!面白そう」と導入で食いつかせておきながら、その後の展開がグズグズになって終わる。話の山がないままダラダラ進むというパターンが多いのでちょっと心配ですね。八木教広氏はストーリー作るのが上手いので大丈夫だとは思いますが。

松江名俊氏・安西信行氏の新連載がサンデーに足りないボトル枠を埋めてくれるか?
 『結界師』・『烈火の炎』のようなバトルモノがほしいですね。なので、ケンイチの人の新連載のスパイ・エージェントモノはその枠にちゃんとはまるかどうかサンデーの次のポイントになりますね。安西信行氏も『麗の世界で有栖川』という新連載を開始したようでそこにはまるかどうか、サンデー的には重要なポイントでしょう。ただ、コメディ要素多めとサンデーのサイトで紹介されているのを見るとどうなのか…。ほしいのはコメディではないですよね…。バトルかギャグが欲しい。バトルモノで実績がある人だから声をかけているはずなのに大丈夫なんでしょうか…?安西氏が病気療養で復活で、ファンが食いつくというのはあるでしょうけどね。
 一度ヒットした作家を久しぶりに連載させて食いつかせるという戦略はもう限界だと思います。まあ戦略というか戦術レベルですよね。新連載が続けて当たっているのはタッチのあだち充氏と高橋留美子氏くらいで、次の新連載も大当たりするヒットメーカーはサンデーでは他にいない松江名俊氏も満田拓也氏もヒット後の新連載はコケた。満田先生は雑誌の売上的なこともあって、『MAJOR2nd』を始めました。松江名先生も今回の新連載がコケたら、ケンイチの続編を描かせるのでしょうか?サンデーを盛り上げるために、本来のプランから縮めて連載を終了させて、『トキワ来たれり!!』を開始したとインタビューで語っていましたが、この新連載がケンイチ以上に面白くなければ逆効果なのに、何考えていたんでしょうね?当時の編集は。

●サンデーでヒット作の次の作品も成功したのは青山剛昌あだち充高橋留美子くらいで失敗事例が殆ど
 西森博之氏も『今日から俺は』以後は『天使な小生意気』を描いたものの、大ヒット作には出来なかった。藤田御大も一緒。うしとらクラスのメガヒットはそうそう描けない。『神のみぞ知るセカイ』の若木先生もその後の連載では苦戦。そういう傾向を考えたら、連載を続けながら、新連載をどういうものにするかじっくり話し合って幾つかアイディアを出しながら、「これならいける!これでいこう!」と太鼓判を押せる状態になってからでよかったでしょう。トキワは最初の読み切りの設定が面白いなと思わせただけで、以後は何やってるのか・何が起こっているのかさっぱりわからなかった。どうしてあれがイケると判断したのか正直、首を傾げるレベル。前にも書いたと思うのですけど、ストーリーの起承転結の「起」や「承」辺りで終わる作品があまりにも多すぎますね。ハヤテの畑健二郎先生もハヤテと並行してロボットモノ?みたいなものをやっていましたが、コンセプト意味不明でかなり迷走していました。サンデー編集にヒット後の次の連載を成功させる能力が異常なまでに低いことを考えるとヒット中の作品を出来るだけ引き伸ばすのは妥当でしょう(もちろんこれは本来好ましくない悪循環サイクル以外の何物でもありませんが)。
 『柊様は自分を探している。』も正直何がしたいのかさっぱりわからなかったです。『鋼鉄の華っ柱』は金持ちの坊っちゃんが落ちぶれてもそこから再び成り上がろうとするというわかりやすいメインコンセプトでしたが、この作品は何がどうなるのかわけがわかりませんでした。『隕石少女』というのも最初の人間が機械化して降ってくるという設定だけで、その後はなんと言って良いものか本当に困る。ホラー枠なのでしょうけど、ホラーを成立させる恐怖を煽る画力がないから魅力がありませんし、展開にまるでついていけない。少しづつ謎が解き明かされていくにつれ、読み手が前のめりになるようなものが何もない。何よりも以前*8なんでこの漫画を連載させたの?と指摘したように肝心の人物の表情が描けない作家。キャラクターの感情・喜怒哀楽を表現するという基本ができていない。そういうレベルのマンガを何故連載させたのか?育成枠というのならそれで良いのでしょうけど、どこに将来性・キラリと光るものを感じて育ててみたい!と言うものがあったのでしょうか?わからないですねぇ…。

天翔のクアドラブルへのダメ出し天翔のクアドラブル
 天翔のクアドラブル―三ヶ月くらい前にこの作品についてブログで触れて書いてみたいと思っていて忘れていましたが、この漫画個人的に結構好きだったんですよね。しっかし、サンデーは○○の[カタカナ]というタイプのタイトル多いですね(笑)。それはさておき、絵柄が少し古いかな?と思うものの、キャラの表情・世界感や舞台設定が個人的に好きだった。しかし、これはダメだろうなぁと思っていました。
 ①キャラの描き分けがイマイチ出来ていない。主人公とその友達のキャラの違いがわからない。(↑だとカラーなので一目瞭然なんですけどね。サンデーで読んでいた時は、誰が誰かイマイチわかりませんでした)
 ②初期設定、歴史・史実をベースにファンタジーを混ぜるのはグッド。この時代を背景にしたのが個人的に好きだったが、話に山がない。少年忍びが悪魔を退治しながらヨーロッパに到達するというのに、それぞれ世界各地の悪役・ボス設定がイマイチ。日本→中国→東南アジア→…とでもいったようなルートから世界各地を周り、それぞれボスを倒していくという冒険なのに、各地の魅力が描かれていない。そこで宝物・アイテムを手に入れたり、新しい仲間とかの出会いだったり、それぞれの舞台が忘れようのない大事なキーポイントになっていない。ワンピースなんかどの島で何があったかというストーリーをすぐ思い返せますよね、キーになる転換点やインパクトある出来事で記憶付けられていますから。
 ③話の描き方として、ヤマがないだけでなく、マンガとしてもヤマがない。育ての母親が実は悪役でその母に子が殺されるという話で、「母が子を殺す」という衝撃のシーンが話の山場になるはずなのに、そこに焦点が当たっていない。そのシーン・コマに焦点を当てて読み手側に衝撃を与えて食いつかせるパターンなのに、サラッと話が進んでしまっている。ガチンコという古いテレビ番組じゃないですけど、「このあと衝撃の展開が!!」と煽って視聴者を釘付けにするやりかたをしていました。そういう古い手法を採用せよとは言いませんけど、そういうふうに食いつかせようという工夫が根本的にない。なさすぎる。何だったかもう忘れましたが、異形の化け物・ボスがババーーンと登場するシーンがあったのに、その衝撃の登場シーンのコマ割り・アングルが全然インパクトのないものだった。当たり前のようにモノマネご本人登場のように予定調和で出てきてしまったら、何の意味もない。
 手品やマジックだって、ただそれをやるということはない。ココで物や人を消せば観客がエエっ!!と驚いてくれるとしても、その興奮やびっくり・感動を最大限に高めるためにどうするかと見せ方を考えるもの。そういう工夫がまるでないんですよね。読者・読み手側の興奮・興味を駆り立てる・インパクトを与えるという視点がまるでない。面白い作品というのはそういう読み手の興味を駆り立てる、興奮させる仕掛けが上手いんですよね。そういう仕掛けがいたるところに散りばめられているもの。そういうものを身につけないとこういう起承転結のないマンガが続いてしまうんでしょうね、サンデーは。

●新人育成方法の抜本的転換をすべき
 こういう手法のノウハウだったり、バトルモノ・ギャグモノ・エロ&ToLOVEるモノのノウハウ手法が乏しいのであれば外から採ってこないといけないですよね。ジャンプでもマガジンでもそういうことに巧みな敏腕編集を外から引っこ抜いてくる。で、編集が中堅漫画家を引き抜いてくれればベストですよね。まあそうそう出来ないでしょうから、それこそ数年後の連載を約束して、幽遊白書・今はハンターハンターの冨樫さんのような大家のアシスタントとして送り込んで修行をさせてみるとか新人育成システムを根本的に変えないといけない。
 編集が変わったというのが大きな話題になりましたけども、根本的な問題に手がつけられていないのではないでしょうか?藤田・西森・久米田諸先生にサンデー戻ってきてほしいという発言がありましたが、サンデーでは大家がもう一度大ヒットを作れる可能性が限りなく低いことを考えると、正直どうなのかと思いますよね。何回もヒットさせたあだち充氏や高橋留美子氏を見てもわかるように、ナンバーワンヒット作のコナンを見てもわかるように、何度もヒットしている大家の作品はラブコメなんですよね(あだち充氏はスポ根&ラブコメですが)。ということは雑誌を立て直す大ヒットには繋がる可能性は低い。優先順位は高くないというと語弊がありますが、最優先事項ではない。何度も書きましたけど、個人的に藤田先生のファンですけどサンデー的には大家を呼び戻すことは最重要ポイントではないはずなんですよね。作家を大切にするというサンデーの信用性・信頼性という観点から言うと大事なんでしょうけどね。

 あとは、仮面ライダー戦略みたいに、子供が見ているのを親が「ああ、まだやってるんだ。自分も子供の頃見ていたな~」と懐かしさあまりに子供と一緒に見て、親世代を取り込むという戦略。大家を呼び戻して、懐かしむお父さん・お母さんが読んで、親経由で子供を取り込むというやり方。ありっちゃありですけども、テレビと違って雑誌を買うというハードルが高いので、それこそアニメの版権買い取ってYoutube・ニコニコ・アベマなどで見放題とかやらないとあんまり効果ないと思いますね。

政権交代から3年目で目立った成果はあがったのか…?
 2015年8月に新編集体制となってから今年の8月が来れば、もう丸3年経過。今改革政権3年目を迎えているわけですね。その新編集体制となってから新連載が一本も当たっていない。個人的に好きな作品・面白い作品は何本かありますけど、それじゃあダメなはず。サンデーという本丸を守るための大改革・改革政権なわけなんですから。
 少年漫画はこういうものという枠、固定観念・先入観が良くないということをインタビューで語っていましたが*9、これまでにない新しいものを作り出すというチャレンジ精神は大事でしょうが、これまで売れてきているセオリーを無視するのはいかがなものかと感じます。バトル・ギャグ・エロ、そして最近大ヒットした進撃の巨人にあるようなホラー要素。グロと言ってもいいですが、そういうものが足りない。スポーツものが一貫して減っていて今野球とサッカーだけというバランスも気になりますね…。『第九の波濤』、水産大学のキャンパスライフを描くって少年誌でやることじゃないでしょう。モーニングとかイブニングのような雑誌で連載されるタイプの作品を少年誌でやってどうするんでしょうか…?どういう意図でこの連載にGOサインを出したのでしょうか…?*10
 また個人的に試みとしてオモシロイと思った『あおざくら』という自衛隊のマンガでもそうです。ニッチなものをやるならやるで、それこそ自衛隊のあれこれを特集コーナーなどで細かく紹介して、軍事好きな人がサンデーにハマるきっかけにする。呼び水にするなどの工夫・仕掛けを作るべきでしょう。そういう編集サイドの努力などもないですし…。うーん。『RYOKO』だったか、女子高生が日本刀振り回して食材と戦って、勝ったあとそれを食べるという意味不明なストーリーもどういう層をターゲットとしているのかさっぱりわからなかったですし…。

●災い転じて福となす―身内の不祥事を逆に利用せよ
 ジャンプはもちろん、モーニングやチャンピオンなどで有名漫画家の実録話みたいなマンガをやっていました。サンデーは今雑誌存続の危機!みたいなことで話題になっているのですから、実録サンデーは何故落ちぶれたのか!みたいな編集部の過去の悪行を暴露するようなマンガを描いたり、巻末にあったインタビューではなくガッツリあだち充高橋留美子などの実録漫画を描けばいいと思います。さらに『バクマン』のように「これってサンデーのあの事件だよな…、あの先生のことだよな…」と話題になるような作品を連載されればインパクトあるし、話題になるでしょう。編集者と漫画家の対立を描いちゃえばいいでしょう。で、このようなことはもう起こらないように対策を取ったと作品内で描けば透明性と再生のPRに出来ますしね。「バクマンの二番煎じ」をどうしてやらないのでしょうか?
 あとは、『こち亀』の連載が終わって、こち亀ロスと言うようなものもあると言えばある。それをあざとく狙って、こち亀タイプの二番煎じを作ろうとするのも良い。とにかく、売るための工夫が出来ないならパクりまくるしかない。直球で言うとサンデー編集部よとにかくあざとくヒット作をパクれ!幽遊白書?ワンピースのパクリ?そんなの気にしないで良し。両津勘吉のように「真似したのは向こう。先に始めたのはこちら。こっちがオリジナル」の精神で良いんです。

●まずはギャグ漫画枠からバトルモノを描ける新人を育成すべし&作画分業制の導入をすべし
 新人の育成に参考になるのはやはりジャンプシステムでしょう。作品のクオリティは落ちるとしても売らなきゃ話にならないのですから、テンプレ・石鹸枠・俺TUEEEE、ハイハイまたハーレムね。など何と言われようともあざとく売れる作品を狙っていくべきでしょう。
 前述通り、ジャンプ黄金時代を支えた鳥山明冨樫義博氏は異常にマンガがうまかった。バトルアクション表現が古典といえるほど洗練されていた。ああいう表現に巧みな作家を育てないといけない。マンガを読むのは小説を読むのではない、画の上手さ・何よりマンガ表現の巧さが大事。ストーリーは二の次三の次で、どうでもいい、別にストーリーづくりの上手い人と組ませれば良いわけですから。バクマンなんかでもそうでしたよね。今この時代に至って、サンデーで作画別々のマンガで大ヒットした漫画といえば?と言われたときにパッと思いつかないのは相当問題ですよね。少年マガジンなんかもう十年以上前から、作画分業制で、分けるスタイルが主流になってますよね。そういう方面から全然攻めていないのは正直疑問ですね。
 で、鳥山明冨樫義博に並ぶ存在が早々出てくるとは思えませんけども、彼らの経歴を参考にして、まずギャグ漫画の普通のストーリーモノよりも少ない15・16ページから連載させる(冨樫さんはラブコメスタートですけどね)。んで週刊連載の感覚がつかめてある程度して連載が終わった後に、本格的にバトルモノに移行する。そのまま軌道に乗ったらページを増やしてもいいし。画がうまい分普通のストーリーマンガの量を描くのが難しいとなれば隔週だったり、ギャグ漫画枠のページ枚数でも良い。とにかくバトル漫画表現が巧い描き手の育成をすべき。
 マンガ・画がうまい描き手というのはベルセルクの三浦さんなんかがそうですが、描き込みがすごい。上手い・下手はともかく、時間あげるから・無制限の条件で描いてみてと指示を出したときにいくらでもむちゃくちゃ描き込める人を選ぶというのも一つの手でしょうね。まあ、これは週刊連載では無理なので月刊枠で育てるタイプといえますが。

●作品の質は高くなくともパワーインフレ路線は誰でも楽しめる王道
 アベマで何回も幽遊白書やってますけど、パワーインフレ路線から、能力者路線へ一時期シフトしたんですよね。結局すぐまたパワーインフレバトル路線へ戻って、本来やりたかった探偵モノというべきか、ほんわかハートフルストーリー的な序盤の路線に回帰してそのまま連載終了したという流れがありました。
 冨樫氏のハンターハンターは言うまでもなく大ヒット作で、今のほうが面白いし作品の完成度・クオリティが遥かに高い。幽遊白書がバトルモノとしてはじめからスタートして、着地点が決まっていないことを考えたら当然ですよね。しかし、ハンターハンターは面白い代わりに内容が難しいんですね。シナリオ・ストーリーに簡単についていけない。話を理解するのに何回か読み込まないと、理解できない。ドラゴンボールも同じ。次から次へ強いやつが現れるだけで、完成度は高くないというか、テンプレ展開でダレる。しかし、話が単純な分理解がしやすいし、スッキリ楽しめる。何も考えずに読める。
 漫画に必要なのは後世に大傑作だ!古典的名著だ!と持ち上げられることでも、文学的評価を得ることでもない(まあそういう評価を目的にやってる人もいるのでしょうし、それ自体間違いでもないですが)。大衆に楽しんでもらうこと、エンターテイメントということを考えたときに、単純な勧善懲悪で一瞬爽快感を感じられればそれで良いわけですね。複雑な設定・壮大なストーリーで見るものを感動の渦に巻き込むことよりも、どんなバカでも見てわかる・楽しめることこそ漫画の本義。子供が楽しめるものこそ漫画。大人から子供まで、誰が読んでもわかるし幅広く売れる。薄利多売こそ王道ですね。そういう漫画の原点に立ち返ることが大事なのだと思います。

 ※余談―だからこそ刃牙がウケるわけですね。以前ストーリーの完成度がない。もはや作品として成立していないと、バキシリーズを批判し、どうして作品としてつまらないか分析したことがありました*11。しかし、そういう作品としての完成度とかそんなことはそもそもどうでもいいんですね。単発単発の思いつきで、脈絡があろうがなかろうが、前後のつながりに矛盾が生じようがそんなことはどうでもいい。満足する人は満足する。そもそもそんな高い作品の完成度・クオリティを求める人をターゲットにしていないわけですね、バキシリーズは。
 それこそ大衆店にいって高級寿司や懐石料理を要求して、ラーメン出されて海原雄山のごとく女将を呼べ!と激怒するようなもの。筋違いも甚だしいですね。バキは売れている。バキが雑誌を支えている。それで正しい、正義ですね。大正義バキ・板垣恵介師匠です。初期のバキがリアル格闘技モノ(と言って良いのかどうか、大猿と戦ったりしてましたし)路線で、その頃からのファンだったのでつい世迷い言を書いてしまいましたね。好きなバンドがある時期を境に路線転向して初期とは違う楽曲・作風になっていく。そして新しいファンを獲得する代わりに、古参ファンが批判するというあれですね。そういうものだと思ってください。古参ファンが何故バキを嫌うのか、その理解の一助になればこれ幸い。かといって、変に粘着して事あるごとにつまらないとか草生やして馬鹿にして文句をつけるようなことはしない。昔の路線が正しい!昔に戻れ!と言わない分だけマシな手合いとご理解ください。

 しっかし長い…。長いこと書いてなかったから書きたいネタがこんなに溜まってたんだなぁ(^ ^;)。また分割しよ。画がかけなくなる話もしたいし。

*1:グーグル変換でも出てこない…

*2:※参照―①週刊少年サンデー売上推移歴代発行部数ランキング | 漫画全巻ドットコム

*3:だもんでゲッサンやらサンデーSという雑誌を作ったわけですね。ジャンプ系・マガジン系という括りが出来るのに、サンデーはそもそもサンデー系と括るほどの媒体自体が最近まで存在していませんでしたからね

*4:
境界のRINNE 1 [DVD]/柿原徹也

アニメ面白かったんですけどね…。珍しいNHK作ということでも期待度は高かった。うる星やつらやらんま並とはいかずとも、そこそこ売上が見込めるという見通しがあったんじゃないでしょうか?うーん面白いんだけどなぁ…(二回目)。

*5:週刊少年サンデー 2018年16号

*6:作者の渡瀬悠宇さんが、少女コミックという媒体で掲載していた『ふしぎ遊戯』というヒット作を描いた人で少女漫画だけあって女性ファンがいる人。その女性ファンをつかんで、ラブコメが多いサンデーに取り込もうという戦略なんでしょうけどね。それ自体はいいやり方、上手いなと思いました

*7:八木教広氏は月刊ジャンプにSQという媒体、月刊誌でこれまで連載してきただけに、週刊連載はどうなのか、大丈夫なのかという心配もありますね。大抵逆ですからね。週刊で成功して、キャリアを重ねる内に体力的にきつくなってきたから月刊誌に移行というパターンが殆どですから。週刊のペースでギャグ連載はキツイ・もう出来ないと言われれば、それはもうしょうがないですからね

*8:

*9:※参照―週刊少年サンデー特集、新編集長・市原武法インタビュー (1/3) - コミックナタリー 特集・インタビュー

*10:※追記、この編集長は生粋のサンデー少年だったという事が書いてあったのを思い出しました。サンデーに必要なのは変革であって、古き良き時代に立ち返ることではない。先祖返りを求めた人事であるならば非常に危険ですよね。小学館やサンデー内での成績不振故の人事異動にすぎず、抜本的改革に繋がる人事ではないのかも知れません…。また、ジャンプがマンガを描くための無料アプリを公開していましたけど、そういう工夫・取り組みで新人を取り込もう、確保しようということをサンデーはちゃんとやっているんでしょうか?無料アプリはありましたが…

*11: