てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

コロコロコミック、チンギス・ハン落書騒動の行き過ぎた反応


コロコロコミック 2018年 03 月号 [雑誌]/小学館


 ボクシングネタを長いこと書いていたので久しぶりに穴埋めで昔つぶやいたことをまとめておきます。チラホラ書いた表現規制シリーズの一つでもあるので、まあまとめておこうかなと。
 コロコロコミックでチンギス・ハンの肖像にちんちんを書くという一コマがあり、それを見た朝青龍が激怒してツイートをしたことがきっかけとなり、この「チンギス・ハンへの落書き」が国際問題にまで発展することになりました。この事件について一言二言コメントをばしたいと思います。
 正直、違和感がある事件でしたね。コロコロコミックって日本人の9割以上が読むものじゃないでしょう?低年齢児童の読むもの。それを侮辱だ云々抗議するというのはまともな感覚だろうか?無論、だからといってなんでもかんでも許されるわけでもないのは確かだろうが。
 まあ、そもそも「低年齢児童向け雑誌」というものが世界的にあんまりないと思うので、それ故にパッと見た朝青龍が一般的な流通物と誤解した。どちらかというと異文化コミュニケーションの問題とも思えるが。エロ本に性描写表現がある!けしからんって騒いでいるような感が否めない。そういうある種いかがわしいものを読んどいて内容がけしからんというのはそもそも筋違いでしょう。宗教問題、信仰の領域にあるものならまだわかるが、政治的偉人でしょ?
 天皇陛下だったらどうするんだ!天皇陛下が外国の雑誌でバカにされたらどうするんだ!というものを見ましたが、それも的外れな指摘。今上天皇陛下は偉人云々ではなく現存する人物。それに相当するのはモンゴルの現大統領とかそういう人物・描写でなくては意味がない。モンゴルでは興国・建国の祖として非常に尊敬を受けている対象なわけですが、神武天皇推古天皇を外国の雑誌でいじることがあったとしてそれで激怒する人間がどれくらい存在するか考えてみればわかること。そんなことでいちいち怒る人はいないでしょう(勿論明らかに日本を抽象・侮辱目的で表現すれば別でしょうけども)。まあネトウヨ層は激怒するかもしれませんが(笑)。
 まあ、だからといって問題ない・表現の自由の範疇内で問題ないとまでは言えないのですけど、子供のイタズラレベルのおふざけ雑誌・程度の低い雑誌にマジ抗議はむしろ抗議する側の格の問題に繋がると思いますね。特に大使館前で抗議など、隙きあらば抗議運動の某国を連想させて、モンゴルのイメージを大きく損なう愚行でしょう。
 RTで見ましたが、「偉大な英雄であるチンギス・ハンを馬鹿にするのは許されない!―これがチンギス・ハンではなく、毛沢東だったらどうするのか?」という指摘がありましたがまさにその通り。またチンギス・ハンや「モンゴル帝国」に被害を受けた側・被侵略側が、チンギス・ハンを本当に侮辱目的でいじりだしたら、彼らはどうするのだろうか?歴史戦争をやり始めるのだろうか?
 普通に生活していたらまず目にしない類の漫画の落書きを、どうして朝青龍が目にしたのか?まあ、ご丁寧に教えたバカ・告げ口バカ野郎がいたんでしょうね。朝青龍個人と出版社間の私的トラブル・話し合いで終えていたらまだしも、国際問題に発展させてしまったのは相当まずい、下手なやり方だったと思いますね。
 そしてモンゴル側もこれを正式な国際問題にしてしまったことは先進国として相当まずかった。一般人が自発的に動いたことならばちょっとした騒動・事件で話は終わりましたが、公式の外交ルートに通して謝罪・処分を要求したのはまずかった。完全な内政干渉表現規制ですからね。日本側の良心に任せるでよかった話を拡大してしまった。これは大問題。当然不満を表現すること自体は自由、ドンドン好き勝手にやればいい。しかし遺憾の意を表明するまで、外交ルートに乗せるのは明らかに誤り。
 モンゴルという近代化・民主主義国家としての歴史が浅い国はまあしょうがないとしても、これを受け入れてしまった日本もひどい対応。まさか日本が良心の自由・表現の自由、外交の原則を知らなかったとは…という極めて後味の悪い思いをさせた事件となりました。しっかし外務省はアレな人ばかりなのでしょうかね…?どうして問題の酷さを認識・共感しても、正式な外交ルートに乗せることは内政干渉であると突っぱねなかったのか…。教科書問題、日本の歴史の教科書について修正要求があった頃とちっとも進歩していないということでしょうかね。*1

*1:小学館、外務省のやらかしで「チンギスハン肖像画に落書きのコロコロコミック発売中止」の不幸なやばみ(山本一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース ついでにこんな記事を見つけたので貼っておきます。外交ルートの話と表現の自由云々についてコメントしてありますが、まさしくそのとおりでしょうね。いい指摘だと思ったのでリンクを張っておきました