徳洲会の選挙不正＆猪瀬氏への献金などについて

　徳洲会の話って、最初典型的な医師会とかの組織腐敗の延長かな？と思ったけど、どうも医療改革に貢献してきたっぽい要素もあるんよね。行き倒れの人間でも儲けを考えないできちんと治療するとか、離島医療を支えたとか、治療に謝礼を一切受け取らないとかそういう話を聞くと。どうも単純な癒着問題とはいえない気がしますね。

　必要な医療改革するためには力を付けなきゃいけない！権力を取らなきゃいけない！ってパターン、田中角栄パターンの可能性も有るんですよね。改革のための集金＆政治への投資なのか、単なる金の亡者なのか、もしくはその半々なのか？気になりますね。この問題は。

　まあ、買収したとかは明らかにアウトなんですけど、職員に政治運動させて、その分は給料として補填したとか、他の病院でも結構普通にやってる気がしますけどね。自民党の支持母体の日本医師会からそういう選挙テクニックを利用した支援者ってゴロゴロいそうなんだが…。今頃自分たちも選挙違反に問われて失職するんじゃないか！と戦々恐々してる人も多いかも？

　病院内部のこういうことは手が出しにくいから立件されることはまずなかった。しかし今回のケースは、親族経営の徳田一族の後継者と、ナンバー2これまで組織を動かしてきた能宗氏が喧嘩別れして、排除された能宗さんが復讐に検察にリークしたということで立件になったということみたいです。

　この事件以後、離島医療とかで厚労省の支配が強まるとか、この最大の医療グループのトップに天下りとして受け入れざるを得なくなるとかそういう話が出ていますが、なんかそういうオチになりそうですねぇ…。


※徳洲会ネタ二回に分けて書きましたが対して内容もないので一つにまとめました。こっから別枠「徳洲会と猪瀬への献金」で書いたものです。
　徳洲会が買収をやっていたのは明らかにアウト。だが、徳洲会がどんな組織でどういう背景・社会構造かハッキリわかっていないのに献金があっただけで猪瀬について騒いでいる人は何なんでしょうかね？特捜が小沢を吊るしあげて、政治が混乱した過去があるのに、小沢は無罪だ！許さん！と言っていた人達が特捜の捜査に追従している姿勢はかなり疑問を覚えますね。

　政治に金がかかるという問題がまずある。日本の社会構造では政治をやるためにはカネ（政治資金）を集めろということになっている。猪瀬が何の法を違反したかハッキリ認識してのことなんですかね？

　無論、立憲政治における政治家として検察の異常捜査を批判せず、小沢叩きに追従してしまったという罪がある。これは猪瀬に限った話ではなく、あんなことで政治家が罪に問われるなら誰だって罪に問われる民主主義にとって非常に危険な行為だった。それを看過した時点で、すべての政治家は何時疑いをかけられてもしょうがない。自分の身に災いが振り返って、その時になって無罪を主張しても、もう遅い。自業自得という性質が猪瀬にはありますよ。しかし小沢はいい、猪瀬はダメって話じゃないでしょ。

　政治資金規正法（規制ではないですよ）、公選法の二つの違反に問われる話のようですが、まず個人献金ではなく、「借入」。これがポイントで、もし献金＝寄付なら丸々プラスになるわけで絶対記載しなくてはならない。ところが借入だと話が異なる。いくら借りたカネとはいえ必ず書かなくてはならないことには違いはありません。

　ところが猪瀬の主張によると、「確かに借りたけど、使わなかった。だからそのまま返した」とのこと。つまり選挙の期間中（もしくは少し前に）一時的に借りたことは借りた。が、実際の選挙はもっとカネがかかると思っていたけど、どうも借りた金を使わなくても良さそうだとわかった。実際その資金を使わなかったから記載しなかったと。一応理は通っていますし、成立しないことはないです。これで法に反すると罪に問われることはないと思われます。

　ただ、これは推定無罪の原則で考えた場合、もし収賄だったり、献金を表に出さない闇献金として処理していたものを誤魔化した・取り繕ったということはもちろんある話です。しかし、それをどう立証するか？

　政治責任と刑事責任は別物ですから、刑事罰に問われずとも、猪瀬氏は（というかその以前から関係があって石原さん時代から間違いなくあり、それを猪瀬さんが継承したという話ですから）徳洲会と癒着をしていた可能性が考えられる。東京都が徳洲会に七億五千万でしたっけ？補助金を出していましたからね。その見返りとしての―ということは十分に考えられますし、有り得る話でしょう。

　ですから、ポイントは献金云々・借用書がどうのこうのではなく、贈収賄が成立する資金提供と見返りが裏付けられるかということですね。①石原・猪瀬などその関係者の政治家に不透明・説明不可能な資金の増大、長期にわたって定期的な報酬があること。②徳洲会を他の医療関係、病院よりも特別優れた条件がないにもかかわらず長期間優遇し続けて補助金が与えられたこと。

　―とまあ、以上の二点が成立すればクロになるでしょう。ただし、おおまかにどうもそのようだなと推定できても物証がないと有罪には出来ないのでどうですかね？①･②をクリアして収賄で有罪ということは難しいのでは？という気がしますけどね。

　もちろん、今後週刊誌等で怪しい！と散々書き立てられるので、その疑わしさを果たすことが出来なければ「政治責任」に問われることになりますから、政治生命は絶たれるでしょうけどね。小沢ですらその政治責任を果たせず、世間的にはダーティーな政治家というイメージが定着してしまっていますからね。マスコミは政治家＝汚職が大好きでその中の冤罪はないのか？なんて視点持ち合わせていませんからまずアウトになるでしょう。

　ちなみに公選法・政治資金規正法でアウトになっても確か懲役三年とか、罰金五十万とかそれくらいの些細なものなので、そこら辺はどうでもいいかと思います。

　あと、財務諸表ではなく、なぜ「報告書」なのか？それはつまり複式簿記ではなく単式簿記だから。結局報告書を見ても減価償却などがわからないから、ハッキリ不正をしているかどうかというのが判断しづらくなっているというのを見ました。だったら、官庁もそうですけど、複式簿記採用せ―よ…。昔の贈収賄が日常茶飯事で、仮に捕まっても、形式犯で済むように抜け道を作っていた名残とかそんな感じなんですかね？

　まあ、これで猪瀬さんが怪しい！と言いつつも追求できなくても報道関係者は自業自得でしょうね。なんせ政治資金一円まで公開している小沢について、「小沢はちゃんと公開してしっかりやっている。そんな人間が汚職をするか？」と言わないんですからねぇ。そりゃ公開して罪に問われることになるなら、クリーンだということで身を守るすべにもならないなら、誰も好き好んでわざわざ力入れて政治資金を一円まで公開しようなんて思わないですもんね。

　政治に責任を！なんて言いながら報道が責任を果たさないんですから、汚職政治家が今後何人でも誤魔化して切り抜けても、それは報道側の責任としか言い様が無いですからね。

　あと、別に己は猪瀬について何も思ってないです。クロとかシロとか正直どうでもいいです。政治にカネがかかるような制度であれば、そりゃぎりぎりまでダーティーな事やるのが当然ですから。それを後からルール違反だ！なんて事後法を持ち出すほうがおかしい。アーロン収容所か何か？

　―とまあ、結局いつもの落ち着くところのオチを書いておしまい。

　※そんなに興味ないけど、東京五輪関係の利権ってのは気になりますね。猪瀬を排除して自民辺りの政治家が後釜に座って公共事業とかの利権持って行くとかなら面白いですけどね。まあ、すでに普通に噛んでいるでしょうし、それはないか。

　※追記、忘れてました。元未来の党の阿部さんも徳洲会から政治資金提供を受けています。もし選挙に勝っていたら未来の党で小沢さんの仲間だった阿部さんも関わってくるんですが、小沢さんを支持している人達はそれはスルーなんでしょうか？元々この病院の小児科医だったみたいですね。というか、徳洲会自体から選挙・政治資金をウケること自体は何の問題もないんですけどね…。政治資金規正法や公選法＆もちろん贈収賄に違反しない限り、なんか徳洲会だったら何でも悪い！って思ってる人いやしませんかね？

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