てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

2014名護市長選挙、及び沖縄県知事選挙の展望

 選挙前に沖縄県知事が一転、辺野古埋め立てに容認するという事件が起きました。この上で沖縄の名護選挙はどうなるか…。基地反対に突き進んでくれるのは頼もしいが、現実で生きている人が暮らしが苦しいとやむなく賛成する状況であれば、沖縄の人間でない以上、彼らを非難することなど到底出来ない。自民がバックについていて、マネーと力があるのに対し、反対派にはそれがないからなぁ…。

 結局、選挙に負けるということはこういうことなんですよね…。もし民主党政権であれば総理の変更によって問題が変わる可能性があった。しかし民主党でも別の野党でも、しばらくは与党にならないという状況になった。地方自治体は自公の言いなりにならざるを得なくなる(地方自治体だけではありませんが)。反基地、不平等関係の是正といくら正しい理念を持っていても、現実の選挙で勝てなければどうにもならない。次の選挙で他の野党に期待できそうもなければ、当然こうなるでしょう。まず勝てる政党・組織作りですよ…。

 野党は絶対次の選挙で勝たなくてはならない。そのために何をすべきかという視点で動かないと、永久に沖縄に基地負担を押し付ける事になるということを自覚していただきたい。9条解釈変更に動くのだから、それを利用してまず公明党を引き入れるべき。最低でも中立化を図らねばならない。ちゃんとせな。共産党のように解釈云々で政権批判をしていますけど、自民勝利をアシストして本番の大事な選挙で勝とうとしない、与党になろうとしない政党なんて論の外ですからね。

 そんなことを選挙前につぶやいていました。仲井真知事が辺野古埋め立てに賛成した以上、ここの選挙で推進派が勝てば基地移転は現実化しますから非常に重要な地方選挙となりました。そして結果は名護市長の再選。基地推進反対派の勝利になりました。

 選挙前に菅官房長官が仲井真知事が辺野古埋め立ての判断を下した。そこは決定していると言ってました。名護市長選挙結果に関係なく、知事の埋め立て承認を理由に辺野古移設を推進していくと。

 そんなこと言って名護市ひいては沖縄の基地推進反対派の住民感情を一々逆撫ですべきでないのに…。こんなこと言われたら、投票迷ってる人は稲嶺さん投票に動くだろう。なんで自ら地雷を踏んでいくのか…。最近の政治家は?まず住民の判断がどうなるか注意していきたいくらいで濁しとけばいいのに。反対派が勝利したら丁寧に説得を続けるでいいのに。

 名護市選挙、そして都知事選で細川が勝てば、これで安倍政権に不信・不支持をつきつける効果は一定程度はあるでしょう。ただ、県知事が基地移転推進ですから、基地の現状は大きく変化はしません。公約違反で県知事を辞職に追い込めるとかならいいんでしょうけどね。脱原発基地問題で政権を追い込めるでしょうか?なによりも野党が再結集したときそれらを実行できるヴィジョンある政党が出来るか?現実的にはかなり厳しそうですけどね。

 名護市長選での票数は稲嶺19839票で末松15684票となり、稲嶺市長は前回より1889票増えて、相手候補との票差も前回より1588から4155と拡大したとか。前回の選挙より票差が開いた所がポイントでしょうか?あとは投票率ですね。市長選ということでそこまで伸びるものではないとはいえ、全国的に注目を集める市長選の投票率が低いとなるとまた別の問題が出て来るでしょうからね。

 そんな心配をしていたら投票率は76%だとか。日本の選挙事情を考えると十分高いんですけどね。とりあえず50~60%くらいの沖縄でも政治意識の低下が起こらなくてよかったというところでしょうか。というか、日本の選挙の最高投票率はいくつなんでしょうかね。地方自治体の選挙も含めて80%行ったことあるんでしょうか?


 しかし、本当に自民党は将来の首相、リーダー候補を沖縄県知事として送り込む、首相になるための重要なキャリアの一つとして組み込むべきなんですけどねぇ。もしくは沖縄から総理候補が立候補するべきだと思うんですよね。小池さんとか石原さんとか。沖縄との交渉能力が一つのポイントになるし、時にそれで政権が崩壊しかねない訳ですから。そこを重視してリーダー自ら政治基盤を築くべき、党にそういう文化を根付かせるべきだと思うんですけどね、なぜしないのか?

 道州制無理そうだから、もう東京都が周辺の県と合併しちゃって事実上の関東州作ったらえんちゃうか?と妄想。横田基地領空権とかあるし、横浜の基地と問題対応を州単位で取り組めばもっと発信力大きくなるのでは?沖縄も諸島扱いで東京の一部ということにすれば基地問題に対してもっと真剣に対処でき…ないか。変な都知事が出てきたら沖縄により基地負担押し付けそうだしな…。

 昔、小室博士が全国の大学を全て東大にすべし―という提言をしていたけど、同じようにしますかね。千葉が東東京で、神奈川が西東京。埼玉が北東京で、離島は島東京。東京都が事実上の関東州にするというプラン。なんか鎌倉幕府の例を思い出すけど、誰か一人くらいそういうこと言い出す人いないかな。


 仲井真知事は政権交代が終わってしばらくは基地問題はこのままで変わらない、中央政界から支援の手が差し伸べられることはないという現状を見て、苦渋の決断をしたんでしょうね。しかし公約違反であることには変わりない。議会での対応が雑に見えました。誠心誠意自分の意思決定、公約変更した説明をしているように見えませんでした。文章を読み上げるのではなく、しっかり傍聴人や野党の質問人と向かい合うべきではないか?理想と現実を真摯に説明すべきではないか?と感じましたね。議会での説明する姿を見て。態度が軽く見えました。

 沖縄県知事選は11月予定でしょうか?本当の勝負はそこでしょうね。公約違反であることには変わりませんから、そこで改めて基地移転の是非民意を問うことが全てでしょう。むしろ民意を問うていない、これまでの経緯を考えれば民意の承認がない中でどうして、知事が賛成に変わったから推進していいなんて言う珍論にたどり着くのか不思議でなりません。仲井真さんは二度病気で公務から離れた過去があり、年も年ですし今回の公約違反の経緯も考えて三期目はやらないでしょう。いずれにせよ、沖縄のために与党も野党も中央から大物を派遣して挑むべきではないでしょうかね?

 東京新聞:辺野古埋め立て 名護市長抵抗表明 市の権限、工事に影響:政治(TOKYO Web) www.tokyo-np.co.jp/article/politi にあるように、名護市がいくら反発しても計画を遅らせるという意味合いしか持たないわけですね。県知事を代える&政権が崩壊しない限りは無意味。県知事選で基地反対派が勝たなければ邪魔・妨害しただけになって終わってしまいます。ですから、次の沖縄県知事が誰になるか!?が非常に大きな意味を持つことになります。

 違法確認訴訟や国による特措法あるいは名護市への交付金を減らすとか日干し作戦が考えられますが、安倍政権は名護を締め上げるかな?締め上げれば、11月の県知事選で同じように反感を買って、基地推進反対派が勝つような結果になりそうだが…。まあ候補次第なのだろうけども。仲井真氏が転んだのは結局、国政で沖縄に有利な選択を示す政権が生まれるという絵が見えないからですからね。国政次第という要素もあるでしょうね。


 基地問題に道筋をつけないと、対米関係が安定せず、安倍政権が不安定になる。しかし次に非自民政権が誕生し、かつ対米交渉能力がある内閣・総理でないと基地問題を解決することは出来ない。結局鳩山政権のように迷走するのがオチだろう。答えが出ない無限ループかも知れないですな…。

 つまるところ、米が基地を大幅に削減するとか、海外移転するとか、行政協定を見なおすとかしない限り、もう基地問題は前に進むことはないですよね。いい加減誰かその図式を米に説明しないと。一体何年停滞していると思っているのか、事実上不可能ってことしょう、もうこれは。

 次の選挙がどうなるかわからないですけど、これで沖縄がやはり基地推進ノーを突きつけたら、もう沖縄で基地推進は不可能だということになりますかねぇ…。仲井真氏は元経産省で、沖縄電力の人か。自民が勝つなら、全く違う系統の人を連れてこないとムリだろうなぁ。誰を立てるんでしょうか?