てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

TPP交渉決裂について一言


 そういえばTPP交渉が決裂していたのでそれについて一言。ドーハ・ラウンド化すると言われていたTPPでしたが、やっぱりダメでした。あいつは人の言うことを聞かないからなって感じですかね。

 TPPはそりゃ出来れば凄いですけど、対象とする国も多いし、貿易対象の範囲も広い。そりゃ揉めるというか難航するに決まっているわけで。FTA無関税どころかEPA(経済連携協定)も含んでいるわけですからね。できたらそりゃ凄いですけど、出来るかどうかと言われればかなり眉唾ものでしたからね。だからこそものすごいインパクトが有る!と言われていたわけで。

 そもそも現協定、オリジナルはブルネイ・チリ・シンガポールニュージーランドと言った小国の生き残りをかけた自由貿易圏ですからね。小国同士だからこその合意。そこに大国が後追いして参加しよう!となっても厳しいと言わざるをえないですよね。

 FAの記事読んで思いましたけど、現協定のオリジナル四国は特に安全保障・政治的な分野において死活的な課題を抱えているわけではない。この経済での提携が政治問題に拡大していく恐れはない。しかし日米のような大国は、米なんかまさに覇権の担い手ですし、これが非常に大きい政治的意味を持つわけですからね。そういう意味でもおいそれと簡単に決着がつくわけありませんからね。

 オーストラリア・ベトナム・ペルー・マレーシアとそこら辺の国が後追い参加するくらいだけならまだ何とかなったかもしれませんが、米日みたいな大国が加わるとなると自由貿易で構わないよ!とは行かないでしょう。国内の特定の産業は大打撃を受けるでしょうからね。

 大前さんなんかTPPは結局ウルグアイ・ラウンドなどの貿易自由化交渉になるって言ってましたけど、これくらいの参加国・扱う領域が多くなるとすればそういう風に見るのが妥当ですよね。限定的貿易自由化交渉で個別で出来る所からコンセンサスを取り付けていくくらいがせいぜい関の山で、別にそれで構わない。将来的なTPPという大きな形に結びついていけば良いっていう段階でしょうにね。TPPをやるんだ!ということにこだわりすぎですよね。大魚にこだわって釣り竿持ってかれる形になってしまいましたね。

 せめてそれを達成するつもりなら、自動車産業とかで米はここまで譲歩するのか!?と驚かれるくらいに譲歩しないといけないのに、全然やってませんからね。日本の農業もそうですけど、だったら初めからそんなの成立するわけ無いじゃんという気がしますね。誰か日本の担当が怒ってましたけど、日本はある程度譲歩したのに米は全くしないでしたからね、そりゃ破綻しますよ。

 あと交渉過程が不透明とかダメでしょう。長い期間かけて煮詰まってようやく合意ができたと思ったら、議会で拒否されたら意味無いですよ。まあこの失敗を活かして次の自由化交渉から地道にやることでしょうね。豪なんか日中韓EPAって感じでもう次に動いているみたいですしね。

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