てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

維新の連立与党入りVS公明党はあるか?


 橋下さんが出直し市長選挙をやりましたね。出直し市長選挙をやるということは選挙制度上、一区のみの選挙で行う大阪市議会を単独与党で制するのが難しいから、今回の選挙での勝利を理由に選挙区改革を求めていくということになるのでしょうか。しかしそれで本当に選挙区改革が出来るのでしょうか?根本的な国レベルでの選挙制度改革・自由選挙制度整備を訴えて、公平・公正な選挙システムを求める民意のうねりを作るほうが達成しやすいのではないでしょうか?

 今、問題になっているのは府議会の区割りの方みたいですね。この府議会の区割りも一緒にして市議会の選挙区割までいっぺんに変えることができるのでしょうか?いずれにせよ結局のところ、市議会で維新が過半数取れていないことが今の混乱の原因ですから、この出直し選挙のきっかけに選挙制度を維新議員が過半数をとれる、橋下有利な制度に変えられるかどうかがポイントですよね。

 それとも市議会は、まあおいといて、府議会の区割り変更→府議会での圧倒多数→市議会に影響力波及―的なシナリオとかあるのかしら?これが都構想実現へのキーになるのでしょうか?今回の勝利は。

 そして今回の選挙の公約で法定協という都構想を決めるメンバーの交替をすることがありました。と言っても、実際市長にそんな権限はなく、交代を要請するだけに終わっています。毎日のこの記事によると、メンバー20人は知事・市長そして府議会・市議会からそれぞれ9人ずつの計20人から構成される。これまで議員比率から維新からは5人+3人の計8人が選出されていたと。しかも離党によって更に一人減りそうだということになっていますね。みんなの一人と会派を組んで現状維持になるならないとかあるみたいですが…。

 議員比率からメンバーを輩出する。そしてその変更は当然認められなかったと。となるとまってるのは解散総選挙しかないわけですね。みんなが今の苦境の中維新に協力をしていく体制を示したのも面白いところですね。みんなが協力して現状維持になっても結局10人止まりで丁度半数でダメ。ですから結局解散総選挙しかないわけですが、府か市の区割りを代えて選挙をするか、それともそのまま知事・市長&府議・市議総選挙で実力で法定協のメンバー11人を確保するか。逆にこの不利な制度でも勝負して負ければ、民意で事実上都構想が否定されたこともおなじになってしまうので、本当に最後の手段になります。橋下さんならここで負けて、都構想できないなら辞めると言い出しかねませんね。

 実際の市長としては信任を得たんですけどね。投票率が低い!とありましたが、得票は38万票くらいで、これまで当選してきた市長より若干多いくらいなのでまあ信任は変わらないということでしょうね。以前変わらず支持する人・固定層は多いと。過去の選挙結果の数字です→www.city.osaka.lg.jp/senkyo/page/00

 まあ、他がボイコットして投票率が下がっただけなんでね。むしろ民主主義制度下にあって反対を示すなら棄権じゃなくて白票を自民とか反対の勢力はすべきだったでしょう。投票率が低い!無意味だ!なんて自分の無知をさらけ出しているとしか思えませんね。白票がこんなに集まった!橋下に疑問の声がこんなについたぞ!ならまだわかるロジックですが…。「白票投じて、橋下に不信任を突きつけよう!」とかなんでやらなかったんですかね?また公選法に触れるとかわけわかんない規制に引っかかるとかでしょうか?

 で、そもそも公明が維新の低調をみて都構想に反対をしだしたから、今の決まらない状況があるとかないとか。公明が慎重な議論を、もっと時間をかけることを望んでいることで割れているとかどうとかありますが、どうなんでしょうか。まあそれはおいといて公明との対決姿勢を橋下さんが打ち出しているのが面白い変化ですね。

 維新VS公明の図式で、九条改憲を巡って自公もぶれだしています。別に維新と組んでもできるわけで、自民&維新連立の組み換えでVS公明という事もありえるんですよね。自公は補完構造になっていて、最大既得権・票田の公明を切ることなんて出来ないという声も当然大きいでしょうが、別に一時離婚して自民&維新連立で、その間に九条を進めて、終わったらまた公明と組み直してもいいですからね。

 九条解釈を元に戻さない限り連立には戻らない!なんて言い出す矜持があるとは思えませんし、5年とかほとぼりを冷ましたらまた元に戻る感じになればいいでしょうからね。維新は改革を期待する無党派で基盤がないですから、一度政権就いて何かできなければ尻すぼみになるだけでしょうし。

 強力な野党が存在するなら自民にとって公明は重要なパートナーで切ることは出来ませんが、今なら公明なくても過半数は余裕ですからね。可能性は小さくとも面白い話ではあります。橋下さんと安倍さんはこの点関係が近いですしね。(―とかなんとか思って、そういう算段の上での公明への揺さぶりと思ってましたが、橋下さんならマジでカーッとなって公明と対決しようとしていたとか有り得そうですね…。)

 んで、政権交代前に大連立構想があったように、政権を担う前に与党に参画してトレーニングを積んでおくことは重要。大臣の椅子を6つくらいもらって大臣経験を維新の議員にさせといて、ノウハウを蓄積しておく。民主党時代は反対にあってできませんでしたが、維新はこの選択肢を取るべきだと思いますね。経験が浅い議員が多いだけに尚更。選挙までにそれぞれの違いをハッキリさせといて、最終的に争点を出して決別すればいいだけですから。トレーニングのためだと言って、過半数取ったら自民とは連立しないと明言すればいいだけですからね。

 というかどこも過半数が取れなくて連立政権不可避という可能性はあるんですから、大連立でもないですし、小政党の維新が参画することに非難は然程起こらないでしょうしね。いや、民主の時の反応を見るとそういう反応が起こるかも?まあ実際起こってみないとわからないですかね。

 まあ、ともかくそんな連立組み換えが面白いんじゃないかという話。石原さんは都構想に反対しているし選挙に大義がないとも言っている。東と西の正式離婚は近いですかな?まずあれで維新の求心力がグッと落ちたし、離婚しない限り橋下さんたちの未来はないでしょうね。出直し市長選挙には東西一緒の選挙後、西単独での選挙運動、西の組織単独での選挙準備という意味合いがあるんじゃないですかね?