てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

ボコ・ハラムによるナイジェリアの女生徒誘拐に全力を注ぐべし


 イスラム武装勢力ボコ・ハラム」による女生徒の誘拐事件が発生。このような誘拐事件が現在、頻繁に起こってるようです。この過激派は女性が教育を受けることを認めずに、教育を受けた女性たちを伝統・イスラムの道から外れるものとして弾圧します。彼らは今、このような女性たちを誘拐して奴隷として売り払っているとか。米欧はこれについて許しがたき行為として反発・制裁をする構えです。オバマ大統領もこれについて即座に反応して、この事件への解決への取り組みを表明、解決に全力を注ぐことを約束しました。

 ところが、何故か欧州へ歴訪中の安倍さんはこれについて何のアクションも起こしていません。ひょっとしたら何か声明を出しているかもしれませんが、それではダメなのです。真っ先に世界に注目されるような形で、「日本として関心がある。この解決についていかなる協力も惜しまない。場合によっては軍隊を派遣する」という強い姿勢を表明しなくてはならないのですが、そのような姿勢が伝わってきていません。このような外交の下手さを見るに連れてつくづくセンスが無いと感じます。

 従軍慰安婦問題=女性の人権への問題について、日本は韓国・米を敵に回す形になっています。この図式を打破するため、あるいはこの外交に勝つためには、日本は米の世界各地での女性の人権を踏みにじっていることや、韓国でのベトナムでの蛮行をクローズアップさせるなど、カウンター外交を仕掛けなければならないのは言うまでもありません。

 また、それだけでは結局自分たちは米韓と対して変わらないというアピールにしかならないので、その上を行くということを示すためにも、女性の人権の問題についてどこよりも熱心に取り組んでいるという評判を勝ち取らなくてはなりません。そうして初めて世界中からあの日本をよくも米や韓国が批判できるものだなということになります。

 従軍慰安婦問題について安倍氏は米韓の認識が間違っている程度の認識で、反対・異を唱えたのかもしれませんが、結局米韓との対決の火蓋切ったことには変わりなく、この戦いに勝つためには最終的な出口戦略が必要であり、前述の対策を取る以外にはありません。

 その一環として今回の事件はまさに格好の事件であり、日本としてこのような蛮行は許すことは出来ない!と全力を上げて取り組む格好のチャンスでした。ところがそれについて何故か目立ったアクションを起こしていない。本当に従軍慰安婦問題=日本のマイナスイメージ、女性の人権に関心がない酷い国というレッテルを剥がすという目的意識があるのでしょうか?甚だ疑問です。

 相手が間違ってる、だから否定した―という幼稚な態度では外交は出来ません。相手が間違っているとしても、その前提を今変えられない。硬直した非理性的な空気ができている&世論が進んでいるのですから、それをなんとかしてほぐすために長期的な、かつ慎重な戦略的対応が求められる。なのにそれをせずに、どうやってこの外交問題で勝利をおさめるつもりなのでしょうか?よくわかりません。

 従軍慰安婦問題が日本外交に取って、国の名誉に関わること、米との関係にも関わってくる問題である以上、そうそううかつには扱えないはず。結局、できないから、じゃあやーめたという態度になってしまったのでしょうか?なぜこの問題に全力をあげようとしないのか個人的には全く理解できません。

 女性の人権改善について熱心な日本・安倍の言うことなのだから、彼の言い分をちょっと良く聞いてみよう―そうならない限り、日本の外交はにっちもさっちもいかないでしょう。このような過激派の暴挙以外にも戦地における女性の人権侵害は起こっているはずですから、それへの取り組みを熱心に行うべきです。それをせずに従軍慰安婦問題での外交の出口は見いだせないでしょう。