てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

美味しんぼの鼻血騒動


マンガ『美味しんぼ』の鼻血表現が風評被害だ何だという騒動がありました。それについて少し。

 ニュースの発音がなんか気になりますね「美味しんぼ」のイントネーションが、思っているのと違うんですよね。美味しい+食いしんぼ=美味しんぼなんですから、美味しんぼの発音は食いしんぼの発音で発音するものだと思っているんですがね。その「おいしんぼ」の発音が「おい!」と呼びかけるようなイントネーション何ですよね。おい!小池みたいな。「おい↑しんぼ↓」じゃなくて、タタタタタと均等の音でおいしんぼだと思うんですけどね(これ伝わるかな?(^ ^;) )。「お も て な し」とはまたちょっと違いますが、それに近いあまり抑揚がないイントネーションだと思うんですけどね。

 で、福島に行ったら鼻血が出るとか出ないとか。正直、そういう話は以前に聞いたことがあるので、別に目新しい話ではないと思うんですがね。放射性物質でどこにどんな影響があって、どういう症状が出るかと言われた時、鼻血が出るというのはどこの器官のダメージという主張なんでしょうかね?どこに影響があって鼻血が出るという話になっているのでしょうか?

 チェルノブイリでは福島なんか目じゃない、更にワンランク上のレベルの事故で、放射能自体が飛び散るという事態を招きましたが、それで鼻血がうんたらかんたらという事例が何か存在したのでしょうか?多分、そんな報告・事例はない気がするのですが…?

 原発事故で影響があるというか直ちに対処しなくてはいけないのは甲状腺、そこの疾患・ガンが跳ね上がるという経験があって、ヨウ素剤によってそれを防ぐべし―ってのは聞いたことがありますし、放射性物質でガンリスクが跳ね上がるというのも聞いたことはあります。ただ当時の専門家はもっとガン患者が大量に出ると予測していたらしいですね。実際普通にガンになった人と放射性物質の影響によるガン患者というのは明確に区分できませんから、放射性物質の影響だと言い切れない難しいところがありますが。

 危険領域や汚染されて食べてはいけないもの・触れてはいけないものが明確にあるわけで、それさえ触れなければ安心・安全というわけではないですけど、まあリスクは抑えられるという感じですよね。少なくとも人の健康が今日・明日どうなるかわからないというレベルの危険性はまずない。


 美味しんぼの鼻血について思うのは、鼻血=放射性物質=危険!とどうも短絡的に結びつけ過ぎなんじゃないでしょうかね?読んでないからどういう表現をしたのか、論理展開をしたかよくわからないんですけどね。

 そういう論理展開、主張をすること自体はいいと思うんですが、そのために何が原因で鼻血が出る=どこの器官に異常が発生するとか調査・研究をしっかりして明確にすべきだったと思うんですよね。

 チェルノブイリではそうではなかったとしても、福島特有の事例として何か新しいことが発生しているかもしれない。そうであるとするなら鼻血という現象の解明についてもっと詰めておかないといけないと思うんですよね。福島には独特のAという要因があって、それでより危険なことが起こっているとかその原因を特定しないとまずいと思います。

 または統計データですよね。鼻血が出るというなら、そういう人達を集めて1000人か10000人か徹底的にリサーチをすべきですよね。原因はわからない、しかしこんなに多くの人に鼻血が出るのなら、何か異常なことが起こっているはずだ!この原因を特定しなくてはならない!という主張はまあ理解できますから、それなら統計を取るべきではないか?と思うんですよね。

 被災者の人はストレスや苦しい生活環境で心身疲れている、そこで鼻血という現象が起こっていてもおかしくないですし、逆プラシーボ効果のように噂で聞いてそういう思い込みが出来ていたりするとかもあるんでしょうか?個人的経験ですが、鼻血が出ない体質なのに、人生で1~2回くらいしか鼻血を出したことがないのに、心身疲れる環境にあった時は鼻血をかなりの量連発していた時期がありました。

 まあ、そこら辺はよくわからないので、小学館も検証記事を載せたりするそうなので、それへのリアクションでハッキリしたりするのでしょうか?危険な放射性物質が出ているとかわかればそれで決まりなんでしょうけどねぇ。今になってそういう事態になるようなことがありうるのでしょうか?放射性物質自体はチェルノブイリアラビア半島から北米にまで飛んでいましたしね。要は危険な放射性物質&その量の問題だと思うんですけどね(違ってたらごめんなさい)。


 で、そこら辺は置いといて、気になったのは美味しんぼでの風評被害で旅行ツアーがキャンセルとかいう話。いくらなんでも長期間滞在して何らかの健康被害が出ることはあっても、短期の旅行でなにか起こることはありえないでしょ。それなら完全武装で全身宇宙服のような形にしないと生活なんか出来ませんよ。美味しんぼ以前の問題だと思うんですけど、そういう人達はどういう判断基準で思考・行動してるんでしょうか?良くわからないし、どうでもいいことだからと、その都度その都度場の空気になんとなく流されているという感じなのでしょうか?旅行もダメなら美味しんぼのマンガで福島に行くことすらありえないでしょうに。福島のボランティアの人達もアウトになるでしょうにねぇ。

 あと、安倍さんは政府として風評被害に対応していくみたいな話をしていましたが、広報・説明責任がしっかりできていれば、こんなに簡単に風評被害が起きるようなことはなかったのでは?という気がするんですが?少なくとも政府は透明性・信頼性を高める努力をこの事件をきっかけにしっかりやって大丈夫なんだと認識する人が増えるようにした方がいいと思いますね。


 また、人気漫画と紹介されていましたが、人気ですかね?水死体が美女と表現されるようなそれと同じなのでしょうか?だいたい読者のサラリーマンあたりは、話題としてどこの何が旨いみたいなことを抑えたいというニーズが有る。話題のために美味しんぼをチェックしているとしても、今あれをそんなに読んでいる人がいるのかな?と疑問に思うんですがね。

 親が持っていて50巻くらいだったか?それくらいまで読んだことありますけど、最初は結構面白くても、途中から毎回料理で何でもかんでもうまくいくという展開についていけなくなりました。美味しい料理orレシピの謎解明であらゆる問題が解決ってドラゴンボールじゃないんだから、なんで料理で何でもかんでも上手くいくんだよ…と飽きましたね。

 鯨の話とかベジタリアンの話とか面白い話もありましたが、東京大空襲と原爆を日本人による米兵捕虜虐待と同じ扱いしていてげんなりした記憶があります。どっちもどっちだから水に流しましょう的なことを言いたかったんでしょうけど、それはあまりにもレベルが違いますし、同列に扱っていい次元じゃないということがわからない時点で作者はそこら辺についてはアレなんだなということを知ってますので、まあテキトーなことを書く人なんだろうなと思ってました。ですので、今回のことについても、いつものことかな?というくらいの感想ですね。そもそもあんまり信頼がないんで別にどうでもいいんじゃない?って感じですね。あの人がこんな主張をするなんて!というインパクトがない話なのでね、今回の騒動は。

 というか、そういう主義・主張がしたいのなら、特にフィクションのマンガの中に書く必要はなく、言論誌に投稿したり、別の漫画にして単品で出せばよかったんじゃないですかね?なんで美味しんぼにして描いたんでしょうかね?本や学者の説を参考にしたり、しっかりしたソースなく作品化したのでしょうか?よくわからんですね。

 あと、そもそもなんですが、今でも究極VS至高とかやってるのか?いつまでやってるんだ?ということ。作品には寿命があって一度メインストーリーをしっかり終わらせないと、作品が死ぬと何度も書いてますけど、長すぎでしょ?今100巻超えてるんですよね?子供生まれたりしてるとか、そんな話いるんですかね?作者のライフワーク化した作品は中だるみ不可避ですからねぇ…。最近の絵柄、昔と変わってなんか顔が横にでかくなってませんかね?なんか凄い違和感ありますね…。描く能力も落ちてるんじゃないでしょうか?

 それで今回の騒動とか、作品のエンディング・オチはどうなるんでしょうね?逆に終わらせたら、政府の圧力が!原発ムラの圧力が!みたいなことになってしまいますし、めんどくさいことになりましたねぇ。まあ、終わってないということはそれなりに読者がいて雑誌を支えているということなんでしょうけどね。
 まーそんな、どうでもいい雑感でした。

アイキャッチ用画像って、美味しんぼ完結してたんですね。知らなかったΣ(・∀・;)。作品の内容もそうですし、絵柄も明らかに画力の問題が出てきた。中だるみでキツかっただけに今辞めてよかったですね。英断かとおもいます。
美味しんぼ 111 (ビッグコミックス)