てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

脱法ハーブから危険ドラッグに


 脱法ハーブを吸った人間が事故を起こして、脱法ハーブが危険ドラッグという名前に変わったとか何とか。取り締まりを強化してそれで果たして問題が解決するのでしょうか?

 薬事法を強化して、今度から脱法を扱っている店をより厳しく監視出来るようにしても、取り扱いする店や人がより地下に潜るだけだと思いますが…。またちょっとでも化学式、成分が違ってるから禁止指定の薬物ではないからおkということで、脱法ハーブというのは法の目をかいくぐれるということになっていたと。それを、基本構造が同じなら包括してアウトに出来るようにしたと。

 これで一見一安心、フーやれやれと思えますが、そもそも脱法ドラッグなるものは、安くて効果が高いからこそのものだと。禁止されればされるほど、新しいもの・安くて危険なものが出来るだけで、そういう新しいものは簡単に作れてしまうし、粗悪でより人体に危険なものになるのだと。そしてハマった人はどんなことをしても手に入れるのだから、そういう危険なものに手を出して事件・事故を起こす確率というものはより上がるのだという指摘を耳にしました。

 つまり、今回の取り締まりで流通が難しくなっても、薬物に手を出す人は変わらずに出す。手に入れる金額は高くなり、売る側=裏社会・闇社会は潤う。買う側の社会的なリスク及び、引き起こされる事件の社会的コストが高くなるということが予想されますね。そういえばチャゲアスさんが薬物で逮捕されていましたが、そういうことも多少は影響しているのでしょうか?何度も逮捕されている芸能人がいるように、一度手を出したら周りの強い支援・家族の支援がない限りは、何度でも手を出すと言われていますからね、覚せい剤などは(新興宗教にハマった人を脱会させるのと同じ構造に見えますね)。

 入手経路、流通を困難にするということは間違いではありませんが、その他にもキチンとケア・対策を充実させなければかえってマイナス、薬物をやった人間が事故を起こすようなことは今後も出てくると思います。もっと大事故になる可能性も否定出来ないでしょう。戦争でヒロポン打った飛行機乗りのように運転手が疲れからドラッグに手を出して…なんてことを考えるとゾッとしますよね。飛行機とか電車はまずないとしても、高速バスの事故のように過酷な勤務から薬物に手を出す、そして大事故なんて十分想定されますからねぇ…。

 個人的に薬物やりたけりゃどうぞで、芸能人が乱交しようがドラッグパーティーやろうが好きにすれば位の感じしかありませんが、事件・事故などを引き起こす可能性が大きいことを考えると、まあおおっぴらに薬物をやられたら困るわけですね(向こうのセレブがよくドラッグやったやらないで話題になってますね、そういえば)。だったら、地位も名声も富も全て掴んで薬物を楽しみたいんだ!なんていう人が出てきたら医者の監視下のもとやらせたらいいんじゃないでしょうか?この量までなら見張ってれば大丈夫という量を医師が計算して認めるようにするとか。それで体壊して死のうが本人の勝手ですからね。そんだけ金もってれば、付き人雇って、その付き人がヘタしないようにずーっと一日中監視しているとか、あるいは部屋に閉じ込めとくとかやっておけばいいかと。付き人というか専門監視員、介護人みたいなものですかね。

 まあ、そんなふうに薬物まみれになったらどうなるかとか詳しいことがわからないので、なんともいえませんが、要するに薬物に手を出す人間には「ダメだぞ!」とどれだけ言っても、どんなコスト払ってでも、リスク背負ってでもやるんですから、だったらむしろ許可制にして危険性を最小限に減らすことを考えるべきでは?ということですね。全面禁止で効果が上がるどころか、かえって危険になる。ならば許可制にしてある程度容認したほうがいいのではないか?と思います。

 江藤新平でしたっけか?台湾で蔓延するアヘンの取り締まりで、一括禁止ではなく許可制にして成功したのは?同じように医療用としての薬物を認めるべきなんじゃないでしょうか?オランダとかそうなっていて病院で手軽に大麻が買えるといいますよね。

 大麻はあまり危険性が高くないというのを聞いたことがありますが、依存症や心身を破壊する危険性が脱法ハーブより高くないのであれば、治療用に積極的に進めていくべきではないでしょうかね?

 今のような心身が固まってしまっている時代ではドラッグやって気持ちよくなりたいという人間が出てくることは避けられないと思いますからね。市議会議員の殆どが脱法ハーブやって一斉に捕まって、議会がからになったなんて事件ありましたが、今のジジババ世代は機械化された社会に慣れすぎて、相当心身が疲れているでしょうから、そういうことが起こっても個人的にはあまり不思議には感じませんねぇ。ストレスに耐え切れない人だらけでしょう、今の現代人は。

 であるならば全面禁止という実現不可能なことよりも、許可制・監視制にして取り締まる方がより現実的な対策なのではないでしょうか?

 そして単純に薬物=危険=取り締まれ!なんてことではなく、その背景にもっと注意して相互連関的に対策を考えて欲しいですね。社会的に報われない労働者、及び長期間過酷な勤務に拘束される労働者がドラッグに手を出す。そして社会に多大な損害をもたらすというくらいのロジックは誰でも思いつきますから、その背景・構造にもっと注目して欲しいですね。