てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

ブラックバイト

―なるものがあるとかないとか。ブラック企業ではなく、ブラックバイトとはなんぞや?となるのですが、聞く所によると、学生アルバイトが過酷な労働環境にあって苦しめられているとのこと。

 ブラック企業なら、そりゃよくある話ですが、どうして学生が?そんなブラックな職場ならアルバイト辞めたらいいじゃん?となるのですが、そう一筋縄ではいかない話のようです。

 というのも、一人暮らしでしかも学費まで自分で払っているという学生がいて、バイトしながらでないと大学生活をやっていけないと。卒業するまでカツカツで生活しているという人が増えているとか。具体的な数字を見ていないので、どれくらい深刻な問題かはわかりません。一部の層に限られているかもしれません。

 また、院生など実験などで限られた時間しかシフトに入れないとなると、それだけで働けるところも限られてしまうとのこと。故に、バイトをどうしても優先しなくてはならず、学業が二の次・三の次になって試験期間でも休めないとか。そして留年してしまうという本末転倒の状況もあると。

 で、どうして辞めないかというと、それこそ就活並に40~50も面接を受けてやっと採用されるという環境があるとのこと。都内ならそういうのはないかもしれないですけど、地方だとそういう状況が普通なのかもしれません。フリーターのほうが融通が効くので、どうしても彼らが優先的に採用されて、学生は雇われないという環境があるみたいですね。

 ーで、この話を聞いて思ったのは、それこそ高度経済成長期に人手不足、どんどん採用されて就職難など関係ない時代に、出来た制度が今でも常識となっているがゆえに起こっている問題だろうなということです。

 社員として雇われない、派遣やフリーターとして不安定な雇用形態のしわ寄せは言うまでもなく、当時の大学生というのは苦学生が多くても、それこそ将来に希望があったし、親も学費を何とか捻出していた=見返りが約束されたからというのがあります。

 しかしその親の世代が、貧乏になって子供に仕送りできなくなっているという現状もあるかと思います。貧困の再生産が始まっているのではないでしょうか?

 こういう現状を変えるための政治改革が未だになされていないので、弱者にしわ寄せが行くという典型的な一つの事例なのではないか?と、このブラックバイトという話を聞いて思いました。

 そもそも今の不況というか経済停滞というのは、雇用問題もさることながら、賃金が上がらないことにあると思います。ですからオーストラリアのようにアホみたいに物価があがってもいいので、最低賃金を3000円位に引き上げることで、労働者に多くの所得が渡るようにすべきだと思うんですよね。どこの企業もウチだけ値上げしたら損するから=競争に負けるからと、賃上げをわかっていてもやれないような状況じゃないか?という気がします。経済政策として最低賃金をガッと引き上げて購買意欲に火をつけるほうが経済の好循環サイクルが回ると思うんですが。

 人件費増によって物価が上がったら結局プラマイ0だろと、言われるかもしれませんが、そこは消費者が「選択」をするので、この消費を抑えて、その分自分の好きなコチラに消費を振り分けようと、調整が入るので問題無いと思うんですよね。結局、自分の手元にどれくらいの額があるのかないのかというマインドの問題だと思うので。物価がどんどん上がっても、同じように手取りが増えれば希望が持てると思うのでね。

 まあ、そこら辺はそんな簡単にうまくいくことではない。また違ったマイナス面もあると思うのですが、消費者マインドを好転させるために所得倍増計画のようなものが経済を良くしていく上で必要だと思いますね。アベノミクスみたいな金融緩和だけでは結局一時しのぎでおわると思います。