てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

ナチス・ヒトラーになぞらえる批判は説得力がない

 日本のネオナチを名乗る人物と西田昌司議員、稲田朋美議員、高市早苗議員が写真を撮っていたとか そして山谷えり子氏が在特会幹部と写真を撮っていたとか。片山さつきさんはいつものことなので、もうどうでもいいです。(^ ^;)

 以前、こういう記事で→アンネの日記破損事件での雑感、日本にはネオナチなんか存在しようがないとコメントしましたが、日本にもいたんですね。まあ、それはユダヤ人をぶっ殺せ!みたいなものではないのは明らかなのですが。気になるのはその事件を引き起こした犯人がこの関係者なのかどうかということですね。

 まあ、そういう団体も色いろあるわけで、のし上がるために、売れるためには、いろんなキャッチコピー、手練手管が必要になる。そういうところで「ネオナチ」というブランドを引っ張り出してきたというところでしょうかね?日本でネオナチ名乗っても、別によっしゃ!ナチスになるぜ!なんて魅力そんなにないと思いますけどね。本場はあちらさんですから。

 オウムがロシアに進出していたみたいに、ちょうどドイツのそういうものにハマった海外の変な人って扱いになるんでしょうか?ドイツのネオナチとタッグを組んで、なにか利益・メリットが有るんでしょうかねぇ?ピンときませんが。最近、ウクライナ情勢で与党にネオナチがいるという話を書きましたが、そういうところで反露戦線、タッグを組めるとかあるんでしょうか?

 まあ、今でもナチスがドイツ人に人気というのは東独地域の経済の停滞があって排外主義につながった、などのいわれ方がされていますが、根本的にナチスというのは当時の日本と違って、敗戦に至るまで経済が好調でしたからね。欲しがりません勝つまではーとは無縁の経済でしたから。本質的にナチスの経済政策とは「国民甘やかし」政策であったと言われるように、敗戦末期はともかくそれまで日本のように配給だ、総動員だなんて厳しい生活は彼らにありませんでした。ですから、今でも特定の層に人気があってもおかしくないわけですね。他国に迷惑かけても自分たちは暮らしやすかったわけですから。もし戦時中の日本のようだったら、今のような人気はまずありえなかったでしょうね。


 それはさておき、この問題で政治家たるもの誰とでも会って写真を撮るものですから、「そうですか、以後付き合いません。彼とはさようならです」ーこの態度で基本的には問題無いと思われます。まあ、個人でブラックリスト作って、いちいちチェックしてという手間をそんなには取れないし、相手が身分を偽ったら完璧にこなすというのも無理でしょうからね。党がそういう対応を完璧にできる、事前チェックが出来るのならいいんでしょうけど、個人では難しいですからね。タモさんもPMC名乗ってた人と写真撮ってたみたいに、それ自体を責めるのは筋違いだと思いますね。

 問題はこの後の対応でしょうね、そのような排外主義的な思想を疑われながらも、そういう趣旨の発言や政策を進めた場合は、批判されるのも当然でしょう。それは当然なのでいいとして、気になるのは蔓延するナチス批判ですね。

 安倍はナチスだ!ヒトラーだ!みたいなものは、ハッキリ言って陳腐ですし、他にいうことないのか…?というくらいもう使い古されて、逆に批判している方はなんかおかしいのではないか?と疑われるくらいです。批判をしたければ政策の矛盾や誤りを的確にツケばいい。ナチスヒトラーと言ってもそこに説得力はあまりない。経済政策も外交も当時の状況とも全く違いますからね、なぞらえることで生まれる説得力がまるでない。独裁者=悪いやつ、その一番有名なやつで叩いとけばええやろ!みたいなセンスがちょっと無理ですね。ついていけません。

 そしてこのナチスロジックというのは、海外報道で盛んに安倍政権をナショナリストだとか排外主義的な政権だとか、日本の政治を知りもしないで偏見で叩くような低俗な海外新聞の論調に乗るものなので、辞めるべきだと思います。これは御中心報道、慰安婦問題の時の朝日新聞の手口に繋がるものですからやるべきではありません。海外で騒いでもらう→外圧を作る→政争に利用する。これは亡国のロジックですから、こういうのはやるべきではない。たとえるなら敵を倒すためにアルカイダを支援して、結果それに苦しむような愚かな外交戦略です。

 そのような行為は日本への偏見を助長するだけで、結局日本の国益にマイナスに跳ね返ります。海外メディアは自分たちの都合のいいように、都合のいい時に批判をして、都合のいい時に自分たちに賛成してくれるようなものではありません。無論、日本の報道よりはるかにマシで健全ですが、日本の報道と同じく低俗・質の悪いものも極めて多いのです。彼らの報道を善意なもの、正しいものと考えて行動するようなことは慎むべきでしょう。

 今、安倍政権をナチスだ!ヒトラーだ!批判をしている人が的確な批評が出来るのかかなり怪しいと思います。そのロジックが出た時、この人は大丈夫かな?と少し。疑うべきでしょうね。まあ人間ですから、ちょろっと使ってしまうということくらいはあるでしょうけどね。あまりにも頻繁にそれを使う人はアジテーター、煽りたいだけではないか?と気をつけるべきでしょう。 *1

*1:一応旧ブログから引っ張ってきましたけど、どっかで見たことあるなと思ったら、橋下=ヒトラーのときですね。何でもかんでもヒトラーナチスだ言うのはもう伝統芸ってことなんでしょうね…。一発ギャグを延々引っ張ってるようなもんですね