てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

国際世論と慰安婦問題

 せっかく以前つぶやいたので使い回し。女性の人権問題になってる慰安婦問題に対して取るべき策は、戦勝国の非道性のPR=カウンター外交を仕掛けること。そして、女性の人権問題に徹底して取り組んで、日本が世界の最先端行くことですよね。なんだかんだいってもオタクの方が女性の人権について日本よりひどいですよね?って言えるようにならないとダメでしょうね。

 まあ今の政権は朝日批判見てわかるように、国内世論しか見てませんからね。国際世論?知らんな?ですから。朝日報道が日本のイメージを歪めた、この問題の発端だ云々言ってますけど、おそらくそれはあまり関係ないでしょう。この時代ひどい目にあった女性自体はいくらでもいるわけですからね。

 今の安倍政権の感覚、価値観ってのはちょうど自虐史観運動が始まった90年代くらいの人の価値観って気がしますね。その頃ならまだ今みたいなこと言ってても許容されたかもしれませんけど、スゴイ時代遅れのような…。変わりつつある現状、変化についていけていない気がしますね。まともに国際世論を視野に入れた政治家・政権が出てくるのは、また20年後くらいになるんでしょうかねぇ?


 で、本題。強制連行が争点でなくなっているという「国際世論」という話があるのですけれども、その「国際世論」ってどれほどのものかな?という気はしますよね。少なくとも欧系の国が大国日本に干渉してパワー行使するほどのものではないことは間違いないですよね。

 「国際世論」として盛り上がってるというのは、国連人権委員会みたいな一部のそういう問題を専門に扱う部署が盛り上がっているということ。解決すべき問題の一つとして関心があるということですよね。あとは在米韓国人の票を頼みとする米国の政治家。日本が敏感になるのはその米国政治家でしょうね。

 こちらが村山談話破棄みたいな積極的なアクションを起こさない限り、そんなに米サイドが何らかの抗議とか外交的な問題になるようなことは考えにくい気がしますね。ですから、そこまで「国際世論」としてそんなに気にする話かな?と思うんですよね。韓国除けばそれによって外交問題に拡大させるわけでもないですしね。中国と韓国で歴史認識的な動きで絡めることはあるでしょうけど、そんなに現実味ありませんし。

 以前、人権に敏感な政治家が大事とつぶやきましたけど、正しくはその「人権」の背後にあるものですよね。結局、この問題って戦前の日本は悪・酷い国ってのと、女性蔑視やら変態チックという偏見。要するにジャパンバッシングの現れ・一形態ですからね。そこを抑えないと意味が無い。

 結局、ソフトパワー・イメージの問題ですよね。それが戦前の日本についてあまり良くない、誤った思い込み・偏見がある。それをどうやって無くしていくかという大戦略が求められるわけですが、まあ無理でしょうね。まるで考えていないでしょう。朝日叩きに夢中になっているのを見てわかるように。ヤレヤレですね。


※ついでに、「冷泉彰彦さんの慰安婦問題解説」という枠で書いたものをまとめて載っけます。分量的に分けて残しておく必要性もないものなので。しかし、ちょこちょこ従軍慰安婦ネタを書いていますね。どうでもいい時事小ネタ10本位あるんじゃないかな?うっとおしいから体枠・ポイントをまとめて全部消そうかな。


朝日「誤報」で日本が「誤解」されたという誤解 | 冷泉彰彦 ニューズウィーク日本版 www.newsweekjapan.jp/reizei/2014/09
 前半の講話と戦前の日本と戦後の日本は別物的なものは明らかにおかしいが、後半の部分はまさにその通りだといえる。

 従軍慰安婦問題の「誤解」を正そうとすればするほど、かえってそういう大きな問題があると受け取られる。自ら墓穴を掘ることになる。そして「枢軸国日本の名誉回復」はプラスどころか、中韓プロパガンダに利用されるだけでマイナスでしかない。つまり正解はこの問題については相手にしないこと、「無視する」ことにほかならないでしょうね。

 ということを考えると、朴槿恵外交自体は完全に失敗だと思うが、それに引っかかって、自ら「従軍慰安婦問題」が存在しない!と宣伝してしまっている安倍外交も同じように失敗・敗北していることになる。うーん、朴槿恵外交は死なばもろとも外交だったか…。その点では成功と言えますなぁ。見事に引っかかって必死で反論した安倍さんも外交で失点をしましたからね。まあ韓国・日本どちらも得しないんですが…。

 もし、これが自民の穏健派とか、民主の誰かであれば、韓国の言い分をしっかり聞いてその上で、粛々と~とか、反省を~とか適当な事を言うだけでスルーされていたでしょうねぇ。村山談話を踏襲して~とか適当な事言ってすっとぼければいいわけだから。まあ、安倍政権でなければ、この問題は起こらなかったとだけは言えるでしょうねぇ。起こらなかったというよりか、注目を浴びる形でフィーチャーされなかったというか。結局、解決済みという立場で相手にしなければそれで済んだ話ですからね。
 正しい、正しくないというロジックではなく、自己の言説がどのように受け止められるかという、当たり前のことを考慮しない・戦略として考えていなかったツケなんでしょうけどね。まあいつも書いているように、そういう大事なことよりも、国内の支持者にどう受け止められるかということしか考えていないからでしょうけどね。