てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

低投票率と白票は民主主義の危機

 国民審査の話。前回審査に比べて6.5%マイナスですか。投票率50%ということはこの人達が全員バツをつけないと罷免されなわいわけですね…。民主主義の危機がここにも…。過去最高不信任率が15%ですからねぇ…。そりゃ機能しませんわ。

 池上・木内・山崎と己が罷免したい三人はトップスリーでしたけど、最低の山本と1%しか違わないですね。500万票程も不信任票がはいらない状況ではねぇ…。

 昭和27年に「白票は信任」という最高裁判例があるようですね。自分から信任されたと言っていくなんてね…。そりゃ自分たちに不利になるような判例出しませんよね…。せめて投票率が上がるようにする方法考えるとか、周知義務を議会に要請するとか、投票所に何を判決したかを知らせる資料を用意するとか、なんかないものですかね?

 まあ、今また裁判が起こされたら、また違った判決が出そうですけどね。解散権の濫用・一票の格差と並んで、国民審査制度の改定を起こしてほしいものですね。憲法79条で国民審査について規定されているのでこの改正が必要という議論もあるとか。まあ改憲、新憲法なくしてどうにもならないでしょうね。もはや。


 今回の選挙では、急な解散ということがあって、期日前投票が始まってるのに(ツイートでは「始まってないのに」と間違って書いていたことに今更気づいた…恥ずかしい)投票入場券届いていないという遅延行為がかなり多かったようです。結構ツイートでもみかけましたね。

 期日前投票が始まってるのに投票入場券が未だ届かないっていう現象は法的に問題がないのでしょうか?遅延で期日前投票行けなくなった!という人も絶対いるだろうし…。一定の日数を超えて遅延した場合、選挙期間を伸ばすとかそういう仕組が必要なのではないか?身分証の提示でも大丈夫、期日前投票も「外出」という理由で誰でも投票できるということがもっと広まるといいんですけどね。

 期日前投票用紙が間違っていて無効にされたという記事を見ましたが、なんでわざわざ無効にする必要性があるのでしょうか…?用紙を逆にしてしまったとしてもそのケースだけ逆にしてカウントすればいいだけでしょうに…。誰が投票したか調べればすぐわかるんだから、せめて本人に意志確認するとか、そういう発想もないのが非常に恐ろしいですね。
 
 問い合わせ殺到「投票入場券が届かない」…史上最低投票率
 担当者いわく「有権者に必ず入場券を届ける法的義務はありません。投票日まで届かない地域もあるかもしれません」―だとか、なめとんのか!?としか言い様がない態度ですね。選挙を一体何だと考えているのか?

 法的に問題がないのかと思っていましたが、現行政治制度は投票率が下がることを歓迎している、低投票率を前提に作られているわけですから当然ですね。以前どこかで書きましたが、共産主義の危険性があった当時は、なるべく大衆を選挙に行かせないようにしていた。貧乏人・低階層の人間が選挙・政治に関われないような前提で制度が作られましたから当然ですね、これも。

 低投票率は民主主義の危機。コレを何とかしなくてはいけない。これが次の選挙でのテーマですよね。ところが著名な学者さんが「選挙に行くな!」という珍な意見を述べていました。

 東浩紀さんという哲学の人が選挙に行くなと言っていました。大義なき選挙だから、自民が勝つに決まっている=選択肢がない茶番選挙だから選挙行くなと。言うまでもなく、低投票率になってしまえば、既得権・支持基盤団体にがっちり支えられている自民党が有利になる。それを肯定することになってしまう。選挙自体をボイコットすべきというのならともかく(それもひどいですけど)、棄権しろという論理にどこにも正統性がない。何故こういう事を平気で言えてしまうのか…?

 で、Yahoo!ビッグデータ議席予測というのがありまして、それだと自民は300超、民主は60台と予想されていました。んで、自民党は逆に投票率が高いほど議席数を伸ばすという予測だから、自説の補強にして行くなと。で、この分析はネット上のもので、どういう根拠で票が伸びる・伸びないを分析しているかよくわからないんですよね。まあ要するに信頼するに足りないとしか言いようがない分析。事実、選挙後予測が外れましたということをこのビッグデータで書いてましたね。

 氏はどうしてこんな根拠のあやふやなデータを持ちだして低投票率で自民は苦しむぞ!みたいな珍論理を打ち出したのか?その判断の根拠・理由を厳しく問いただされるところだと思います。

 民主主義・制度とは、選挙だけではない。選挙行くこと=民主主義ではないみたいな?なことを言ってまして、思考停止してとりあえず選挙に行け!という反応はおかしいみたいなことを言っていました。しかし民主主義というシステムでは「投票」が持つ行為は非常に大きい。それこそ日常生活で裸で外に出るなくらいの当たり前のこと。

 投票率を下げることによって、「解散権の濫用」問題へと結びつけて、違憲判決・選挙無効を引き出そう!という戦略上の視点から棄権を訴えるというのならまだわかりますが、そういう論理がなかったんですよね。何を考えてそういう結論に至ったのか本当に理解できないと思いました。

 高い投票率で自民が勝つのなら、それはそれでいいんですよ。政治家が「有権者は見ている、無党派の声をちゃんと聞かないといけない。特定支持団体の声だけ聞いてたら次の選挙で落ちてしまう」―と国民を意識するようになるんですから。投票癖つけて、正しかったらまた自民に入れればよし、自分にとって良い政治をしてくれなかったor悪いことをしたとなったら、次にまた違う党に入れてくれれば良いだけの話ですからね。

 大体、何が何でもこの党にしか票を入れない!という人は毎回必ず選挙に行くだろうし、何をか言わんや。人は選択と学習をする生き物ですから、毎回同じ政党に入れるという人のほうが珍しいでしょう、日本の場合は。今回自民でそれがいい結果になれば次も自民、逆なら違う政党に投票となるんですからねぇ。低投票率で国民の関心が乏しくなればなるほど、民主主義の監視・チェックの機能は乏しくなって政治がマズイことになる。政治への強い興味・関心は民主主義のベースでしょう。

 白票運動というのもありましたし、どうもうさんくさい匂いを感じますね。この動きは己が考えるサイレント・マジョリティを政治に組み込んで、改革していこう・日本の政治を良くしていこうという真逆の動きなので、強く警戒していますね。こういう言論は間違いなく、日本の政治を劣化させる(現今政治の維持)ものであると言えましょう。


 棄権といえば枝野さんのこんなのもありましたね― 「生活苦しくても良ければ、どうぞ棄権を」民主・枝野氏: bit.ly/1ABxl5w

 朝日って、民主党応援してなかったっけ?それとも方針変わったのか?なんでこんな足を引っ張るような書き方をするんだろうか…。枝野さんも「そうなってしまいますから、我々に入れてくださいお願いします」みたいな言い方しないとだめでしょう。小泉さんみたいに自分の党のここが悪かった!って演説で言わないと…。

 かつて森総理が「無党派層には寝ていていただきたい」と言ってマスコミからたたかれたが、今回の枝野さんの「(安倍政権の政策を支持する有権者は)棄権して」発言はいいのか?と言われましたが、森さんが投票行動そのものを否定した(本当に投票所に行かないでという意味)のと違って、枝野さんの場合は反自民票を入れなくていいんですか、みなさん!?って趣旨ですからね=反自民票を入れましょう!。まあセーフっちゃセーフでしょう。拙い戦術ですが。事前に低投票率が予想されていたので、その危機感からこういう発言になったんでしょうね。


 国民審査ダメ、低投票率一票の格差是正なし、投票入場券の遅延と本当何一ついいことがない感じでしたね。

 解散権の濫用のところで、違憲判決・選挙無効になるのでは?と書きましたが、低投票率一票の格差是正なし&投票入場券の遅延の合わせ技一本で無効という判決が出ないものでしょうかねぇ…?