てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

解釈改憲と中国の海軍基地建設、比との軍事協力の進展

 詳しく書こうかなと思いましたが、体調良くないのでざっくりとした感じで(いつもざっくりしてますが(^ ^;))。
 海自、比軍と南シナ海で合同演習 米豪らと合同パトロールする前兆?米メディア推測
 南シナ海問題:米国防長官、中国を非難 一歩も引かぬ米中、軍事衝突の可能性を米紙懸念

 まあ、こんなん見てもわかるように、今中国の海洋進出が盛んになっているわけですね。それによって自分たちの領海を侵される東南アジア諸国が、中国に対して警戒心を抱くわけです。正確には係争中の領土問題の実効支配の強化を中国が狙っているという感じですが。

 特にフィリピンは米の基地撤去をしたあと、中国が実効支配を強化して係争中の領土を実質的に奪われた過去があります。せっかく米の軍事基地がなくなったのに、自分たちのプレゼンスに固執して、また米を引き込んでしまう愚を犯しましたね。それだけ領土・領海を欲しがっているということでもありますが。

 で、フィリピンは中国の脅威に対するために、かつてあった米軍基地に米軍を呼び戻す協定を結び、海自との人命救助名目の訓練を始めました。フィリピンとしては米だけではなく、日すらも巻き込みたい感じですね。比米日安保条約を希望というところでしょうか?

 まあ、そこまでいかずとも、中国とのトラブルの時に、米だけでなく日もいてくれれば有り難いですからね。安倍さんではなくとも、世界からプレゼンスを望まれる日本という形で、この要請に応えたいところでしょう。

 今回の解釈改憲は、このようなフィリピンの欲求に応えるという意味合いが何割かあると思いますね。中国の脅威に対抗するための軍事強化というのは自然なストーリーですからね。

 増大する中国の脅威に対して、何らかのリアクションを取らない訳にはいかない。今の反戦を主張する方々にはこの点についてきっちり抑えておかなければいけません。そうでなければ消極的安倍政権支持・自民党支持派から票を奪って政権を取り戻すことなど不可能でしょう。

 中国の脅威に対する回答なき反安倍・反自民は敵を利するだけということをまた付け加えておきましょう。


 で、今回の解釈改憲立憲主義に反するのでアウト。憲法改正を通じてやらなければならないことに変わりはないです。「存立危機事態」とかなんとかかんとか概念を持ちだして、どさくさにフィリピンや東南アジア諸国を中国の脅威から守ろうということはまず出来ないでしょう。

 <新安保法制>「専守防衛」徹底し憲法の枠組み守る=解釈改憲含む政府案は「衆院優越2カ月ルール」の適用外―維新の党が対案で記者会見

 ―という維新の対案を見ると、「米国がやられたら、助けましょう」的なことは書いてますね。ただし他の国はダメと。つまりフィリピンなど東南アジア諸国を中国の脅威から救うことは今回の法案ではダメとするわけですね。

 まあどう考えても解釈改憲でそれをやるのは筋違いなので、改憲をしてからやるべきでしょう。ただし改憲をしてから、「東南アジア諸国で危機が起こったら日本が出て行くよ」という法案を成立させるにはものすごい時間がかかりそうですね。というか自衛隊を軍隊と正式に承認することがまず先でしょうし、超えるハードルがどれくらいになるのやら…。

 ついでに維新が、この法案は解釈改憲を含んでいるので、参院の議決なしに衆院のみなし可決(60日ルール)は成立しないとくぎを差しました。参院で審議・パスしなかったら成立しないぞ!と持ち込んだのは良い手ではないでしょうか?たぶん、これでもう成立しなくなると思いますね。

 自公で参院過半数占めているので(自114と公20の定数242)、参院でも可決出来ないことはないでしょうけど、立憲主義に反してまで公明党がついていくでしょうか?特に公明党の支持基盤は、この点敏感な支持層が多いみたいですしね。まあその点も注目というところでしょうか。