過度に危険視される日本会議

　安倍内閣を牛耳る「日本会議」とは？ 閣僚の約８割が名を連ね憲法改正を画策！ - エキサイトニュース(1/3)
　日本会議というのが好ましい団体ではないにせよ。根強い影響力がある！ってのはどうかなぁ…。こういう見方はかなり疑問。

　安倍政権や今の自民党がおかしいのは、日本会議のような勢力がうごめいているからだ！なんて短絡的に考えるのには疑問を感じますね。むしろそんな影響力ある勢力なら、もっと色々複雑な構造を持ったり、そこのトップが人事権を行使したり、日本会議の枠内で重要な意思決定がなされたりしますからね。そういうのがあって初めて危険だ！危険が危ない！と言い出すべきでしょう。

　せいぜいお仲間会合くらいでしょう。とりあえず名前を連ねたほうがいいかな～で名前をおいている人がほとんどだと思いますよ、もちろんそういう考えにどっぷり使った痛い人もいるでしょうが。インナーサークルと化して、あそこでの歪んだ常識が今後自民党の常識になる危険性というのはあるでしょうけどね。

　東京都の地方議会議員が「産めないのか！」問題で、Willかなんかで大した発言じゃなかったなんていう声を支持者から頂いて励まされたとか、アホなことを言ってましたけど、そういう痛い人・痛い声が今後広まる可能性は危惧しておくべきで、今のうちに「お前らいい加減にしろよ」と釘を差しておくことはいいことだと思いますけどね。

　日本会議が下位規範(サブノルム)を備えて、そこが実質的な意思決定機関になってしまう！という途上国特有の、前近代国家特有の脱法的な政治機構ができてしまう！議会・政党政治が骨抜きにされるなんていう分析をしたいのもわかりますが、日本会議がそこまで力を持つようになるとは思えません。

　戦前のように！軍事大国になりたい！なんて書いてありますけど、今の自民党の長老を見ても分かるように、自民党貴族としてしっかり自分の地位を確立して、そこで美味しい思いをしたいというだけでしょう。日本の政治制度を今よりもっと「米の属国化」をすすめていく、そしてその属国体制下の利権を確保しようという動機だけでしょう。中東の王族みたいなもので。

　むしろ軍事大国化を志向して、脱属国体制に向かうなら頼もしいものですよ(本当は、安易な軍拡は困るんですけどね)。

　面白いもので、中東の政治地図は腐敗王族とイスラム主義という過激派が水と油のように真逆の位置に存在するのですが、自民党の場合はそういう過激思想・ナショナリスト的なものと腐敗貴族が手を組んでいるところですかね。何なんでしょうね、この構図？

　まあ、中韓というナショナリストが忌み嫌う勢力がいてこそ成り立つ図式ですから、もし中国の影響力が落ちたりしたら、今までのように米が韓国よりの歴史認識姿勢を示すようであれば、彼らは容易に反米的な動きを求めるようになるでしょうけどね。

　※追記、日本最大の右派団体「日本会議」 　で、まあやっぱりこういうのが出てくると。あんなのに大した影響力ない、今後も保ち続けるはずがないんですけどね。まあ、反対の立場の人から見ると、いかにも巨大な！邪悪な勢力が背後にうごめいている！と見えるのでしょうけどね。

　ま、でも日本会議というのが危険な団体だ！みたいな言説が盛り上がれば、深い考えなしに名前を連ねていたライトな人達は引いていくでしょうから、影響力低下を狙って煽ってるってことですかね？そういう正常化が働くので、ある程度はいいことだと思いますけどね。

　海外系はまたしても、いつものようにナショナリズムと結びつけて、危険な安倍政権！的な報道をするでしょうし、こういうのはいい加減にしていただきたいですね（まあ、安倍さんが痛いことをするので、庇いきれないんですけどね…）。